音楽配信サービスMelonがバックアップ

韓国のポータブルオーディオイベント「MoFi」をレポート。国内外ブランドが多数集結

2018/03/06 季刊AudioAccessory編集部
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3月2日から4日にかけて韓国・ソウルにて行われたハイファイ・オーディオショウ「SIAS」(レポート記事)と同時に開催されていたポータブルオーディオイベント「MoFi」についてレポートする。


韓国の若者に人気の高い音楽配信サイトMelonがバックアップ
MoFiはより若いユーザーを狙ったオーディオショウで、「Melon」という音楽配信サービスがバックアップしている。Melonは韓国でNo.1の音楽配信サイトで、圧縮音源だけではなく、「Melon Hi-Fi」というFLACを中心としたロスレス音源の配信も手がけており、“良い音”に対する強い志向も伺える。なお、Melonは韓国の通信企業のSKテレコムと資本関係があり、SKテレコムは韓国のネットワーク社会をインフラとして支えつつ、エンターテイメント産業にも力を入れていることが興味深い。


MoFiイベントの様子。奥にはコーヒーショップもあり試聴のあいまに休憩もできる
日本のヘッドフォン祭やポタフェスといったイベントに比べれば小規模なイベントで、出展ブースも30程度。客足もハイファイオーディオを扱うSIASに比べると少ない印象であった。その一方で、若いユーザーの心をしっかり掴んでいるようで、熱心なファンに加えて、10代と思われるグループやカップルの姿も多く見受けられた。

日本でも人気の高い「Astell&Kern」は、MoFiの会場でも大きくブースを展開している。同ブランドの日本マーケティング担当者・ソニア氏は、「日本のポータブル市場の存在感は大きい。実際、日本が韓国の市場を牽引するような形でポータブルのマーケットは広がってきている」と語る。またソニーの存在感を認めつつも、「Astell&Kernがこのポータブル市場を切り開いてきた」と自信ものぞかせていた。

Astell&Kernのブースの様子

ソニア氏はまた、日本と韓国のイベントの違いとして、日本のポータブル関連イベントは販売店が主導していることもあり、その場での特別セール品など、実際に購入を目的として来場するユーザーが多い点を挙げ、これは日本のショウのひとつのアドバンテージだと語っていた。

A&UltimaブランドのSP1000特別モデルとしてブラックバージョンも登場。4月のヘッドフォン祭で日本にも登場するとのこと

Astell&KernはDAPのみならずデスクトップシステムにも新しい提案を始めている

現在Astell&Kernは、ポータブルプレーヤーのほか、他ブランドとコラボレーションしたヘッドホンやデスクトップシリーズにも力を入れており、DAPだけではない新しい製品の開発にも意欲を見せている。


オーディオテクニカブースではヘッドフォン、イヤフォンはもちろんアナログプレーヤーにも注目が集まる

Shureなど日本で話題のブランドも集結する
ほかにもオーディオテクニカやSHURE、iFI audioといった日本でも人気の高いブランドが出展。手持ちのスマートフォンと繋いで聴き比べを試すユーザーが多いが、中にはDAPとポータブルアンプを多段重ねして使うマニアもおり、ファン層の厚さも感じさせられた。


DYNAUDIOのワイヤレススピーカーMusicも展開中

ビンテージなデザインだがCD、DLNA、Bluetooth、Airplayと多彩な音楽ソースに対応するCOMO Audioの一体型プレーヤー
DYNAUDIO「Music」のような小型のマルチソース・オールインワンスピーカーも高い関心を集めていた。来場者はネットワークに慣れた若いユーザーが多いようで、ストリーミングやDLNAといったネットワークを活用した音楽再生に抵抗感はなさそうだった。また、日本では小型アナログプレーヤーで知られるIONも出展しており、パーティーやキャンプなどでも使えるおしゃれなスピーカー類なども数多く展示。家族連れが興味深く音を楽しんでいる様子も見られた。

Soundcatはポータブル系に強い韓国の輸入商社

IONは友人同士や家族で楽しめるライフスタイルに合わせたブースを展開

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