対応する自動演奏機能付きピアノを発表

ヤマハ、オーディオ×楽器で楽しむ“MusicCast”マルチルーム音楽スタイルを提案

2016/09/01 編集部:杉浦 みな子
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ヤマハは、対応するオーディオ機器同士でマルチルーム音楽再生を楽しめる機能“MusicCast”を使い、オーディオと楽器を組み合わせた新しい音楽スタイルを提案している。

自動演奏機能付きアコースティックピアノの新モデル「disklavier ENSPIRE(ディスクラビア エンパイア)」と、ヤマハの最上位スピーカー「NS-901」を組み合わせたところ

本日同社が開催した、自動演奏機能付きピアノの新モデル「disklavier ENSPIRE(ディスクラビア エンパイア)」の発表会内で語られたことで、「オーディオ製品と楽器を連携させることで、双方の新しい可能性を提案していくこと」を目指している。

MusicCastは、対応するヤマハ製品同士を連携させ、ネットワーク接続による音楽ファイル伝送/再生が行える機能。PCやNASなどのネットワーク上にあるサーバー機器や、スマホ/タブレットなどモバイル機器内の音源を、対応するヤマハ製アンプやスピーカーからワイヤレスで再生できる。家庭内にある複数の部屋をまたがって、マルチルーム再生できることが特徴だ。

MusicCastの機能イメージ。ワイヤレスで対応オーディオ製品を連携させる

実際にMusicCastを楽しむ際には、専用アプリ「MusicCast CONTROLLER」を利用して手軽に設定や再生操作が可能。音楽ファイルだけではなく、radiko.jpなどインターネットラジオを再生することもできる。家庭内にて複数の部屋にあるアンプやスピーカーなどのオーディオ機器を使った音楽再生を、アプリから一括コントロールできる。

ヤマハは現在までに、AVアンプやサウンドバー、CDレシーバーなど、多くのMusicCast対応製品を展開している。今回、これらのMusicCast対応製品に、ピアノを組み合わせて楽しむ新しい音楽再生スタイルを訴求し始めた形だ。

MusicCastの音楽ソースにピアノも入れてしまうという発想

MusicCastを使うことで、ピアノ音源をマルチルームで再生できる

これにあわせて同社は本日、自動演奏機能付きアコースティックピアノの新モデル「disklavier ENSPIRE(ディスクラビア エンパイア)」を発表した。グランドピアノ7品番とアップライトピアノ9品番をラインナップしており、発売日は12月20日。

■アップライトピアノ
YUS1ENST」¥1,530,000(税抜)
YUS1Wn-ENST」¥1,710,000(税抜)
YUS1MhC-ENST」¥1,780,000(税抜)
YUS3ENST」¥1,640,000(税抜)
YUS3Wn-ENST」¥1,820,000(税抜)
YUS3MhC-ENST」¥1,890,000(税抜)
YUS5ENST」¥1,900,000(税抜)
YUS5Wn-ENST」¥2,080,000(税抜)
YUS5MhC-ENST」¥2,150,000(税抜)

YUS1ENST

■グランドピアノ
C1X-ENST」¥2,810,000(税抜)
C2X-ENST」¥2,960,000(税抜)
C2XCP-ENST」¥3,960,000(税抜)
C3X-ENPRO」¥3,700,000(税抜)
C5X-ENPRO」¥4,000,000(税抜)
C6X-ENPRO」¥4,300,000(税抜)
C7X-ENPRO」¥4,800,000(税抜)

C3X-ENPRO

いずれも自動演奏機能付きで、鍵盤部の下面にモジュールユニットを装備しており、この中に自動演奏用の音源を500曲プリインストールしている。同社の従来製品では、ピアノのソロ音源・ピアノ演奏のバックにアンサンブル伴奏(XG音源)がついたデータを搭載していたが、今回はこれに加えてオーディオ音源のWAVデータを48曲プリインストールしており、より豊かな自動演奏を楽しむことができるようにした。

鍵盤部の下に音源データを収録するモジュールユニットを装備している


自動演奏の際は、ピアノ本体にLINE OUT端子を装備しており、外部オーディオ機器へ音声出力して豊かな音楽再生を楽しむことが可能だ。プリインストールしている音楽データだけではなく、実際に弾いているピアノの音声もリアルタイムで外部出力できる。

今回ヤマハが提唱するピアノとMusicCastの連携は、ピアノをAVアンプなどのMusicCast対応機器とLINE接続することで、ピアノの音をマルチルームで楽しめるスタイルとして訴求している。

ピアノをAVアンプなどのMusicCast対応機器とLINE接続することで、ピアノの音をマルチルームで楽しめるスタイルとして訴求

さらに、モジュールユニットにはUSB入力端子も装備。手持ちのUSBメモリー内にある音源を音声入力して、ピアノを介して外部オーディオ機器へ音声出力するといったこともできる。この際、ピアノパートのMIDI信号が組み込まれた楽曲データであれば、ピアノパートにあわせて鍵盤が動き、自動演奏しているかのように楽しむことができる。現時点で対応フォーマットはWAVのみ。

ヤマハでは、対応する音楽データをオンラインの音楽配信サイト「ヤマハミュージックデータショップ」で有料配信中だ。

「ヤマハミュージックデータショップ」で音源データを配信中

これらの音楽再生操作は、iOS/Android用の無料アプリ「ENSPIRE Controller」を使ってスマートフォン/タブレットから簡単に行える。アプリからの操作に関しては、インターネット環境がない場合でも、付属のUSB無線LANアダプターを使うことで、ピアノとデバイス機器を直接接続できる。

専用アプリから操作が可能

なおヤマハは、今週末9月2日〜4日に開催されるイベント「第15回 東京JAZZ」に出展し、今回発表したMusicCastとピアノを組み合わせたデモを行う予定としている。

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