今年も「音の良いブース」と好評

【独HIGH END】TAD-CE1の限定モデル登場。アルミや漆を使ったスタイリッシュデザイン

公開日 2015/05/18 15:40 土方久明
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ヨーロッパ最大のオーディオイベント「Munich HIGH END2015」が現地時間5月14日から17日まで開催された。今年も有名オーディオメーカーから新進気鋭のメーカーまで、500社以上のメーカー/ブランドが一堂に集結し、大きな盛り上がりを見せている。そのような中、日本有数のハイエンドブランドであるTADも出展を行っている。

ヨーロッパでも注目が高いTADだけあり、ひっきりなしに来場者が訪れ、熱心に耳を傾けていた

TADは、ハイエンドブランドが多く連ねる“ATRIUM(アトリウム)”に大規模なブースを構え、同社のアンプやプレーヤー/DAC、そしてスピーカーシステムのデモを実施した。特にデモの中心に据えられた製品のひとつが「TAD Compact Evolution One」(日本での型番はTAD-CE1)で、本機の限定モデルも披露された。

限定モデルは2タイプ、4モデルから構成される

本スピーカーは、バーチプライウッド(樺合板)のブレースと、MDFのパネルとの組み合わせにより高い強度を誇るエンクロージャーに、「Bi-Directional ADSポート」と呼ばれる10mm厚の硬質アルミサイドパネルが側面に貼り付けられる。展示された限定モデルは、そのパネルに、趣向を凝らした素材が使われているのが特長だ。

Nealfeay社制作による、空気感をイメージした造形のアルミパネルが装着されたモデル。独特の質感が活動感を与えていた

写真を見ていただければ分かる通り、驚くほど美しいスピーカーだ。会場には数多くのメーカーから多種多様なスピーカーが展示されていたが、その中でも本機はデザインの美しさは際だって美しかった。ブースにきた来場者は長時間足を止めて、試聴はもちろん興味深く本スピーカーを眺めていた。

漆工房のDUCO社制作による漆仕様のパネルが装着されたモデル。日本的な美を感じさせられ、多くの来場者が喜んで写真を撮っていたのが印象に残った

この限定モデルのサイドパネルを制作したのは、アメリカ・サンタバーバラに本拠を構える世界有数のアルミ加工メーカー、Nealfeay社だ。同社のアルミ加工技術は世界屈指で、アメリカ国内にあるルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールのブティック内装にも同社の加工したアルミ製品が使用されているという。

スタンダードなラインナップも展示され、来場者の注目を浴びていた

もう一つのタイプは、日本の伝統技術である漆を使用したサイドパネル。この美しいパネルを制作したのが、東京都・町田市にある漆工房、DUCOだ。ガラス、ステンレスなどの素材を利用した、美しく先鋭的な漆作品を多数発表してきた同社とのコラボレーションになる。

国内はもとより、ヨーロッパや北米での人気が高いTADだが、今回展示された限定モデルは、さらなるプレミアム性を求める顧客に対し、満足感を与えることを目標とした製品だという。各モデルともに生産数は非常に少ないとのことだが、日本国内への導入も期待したい。

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