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公開日 2018/03/01 08:00
<山本敦のAV進化論 第153回>

Xperia XZ2開発者に聞いた「イヤホン端子を無くした理由」。議論の果てに下した未来への決断

山本 敦

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ソニーモバイルは、バルセロナで開催されているIT・モバイル通信の展示会「MWC2018」に出展し、2018年春から世界各国で発売するハイエンドスマホ「Xperia XZ2」「Xperia XZ2 Compact」を発表した(関連ニュース)。今回、イベント期間中に本機の開発担当者を訪ね、3.5mmイヤホンジャックを省略した理由も含めて、新製品の詳細を聞いた。

質問に答えていただいたのは、新しい2機種のXperiaの商品企画を担当した染谷洋祐氏、これまで発売されたXシリーズのインタビューに何度も登場いただいているカメラ設計担当者の高野浩司氏、そしてハードウェア設計に携わるプロジェクトマネージャーの増田岳史氏だ。

左からソニーモバイルコミュニケーションズ(株) UX商品企画部門 UX商品企画1部 商品企画課 統括課長 染谷洋祐氏、Product Development 商品設計2部 システム1課 統括課長 増田岳史氏、HW Development部門 Device Design部 主任技師 高野浩司氏

■高いアンテナ感度や防水性能を担保した「ベストな大画面デザイン」

新しいXperiaでまず目を引くのは、大きく変わったデザインだ。XZ2/XZ2 Compactともに、背面にゆったりとしたアールを描くパネルを採用。光の当たり具合で色合いと輝きに変化が生まれる「アンビエントフロー」コンセプトを掲げている。デザインを大きく変えた意図について染谷氏は、現行モデルの “ループサーフェス” を採用して2年ほど経つが、Xperiaファンやユーザーから「そろそろ新しい世界観のデザインを見せてほしい」という声が高まっていたため、と説明する。

デザインを一新したXperia XZ2とXZ2 Compact。背面にはフラットな面がない曲面ガラスを採用している

iPhone XやサムスンのGalaxy S/Noteシリーズ、LG V30+などに代表されるような、本体サイズを小さくスリムにキープしつつ画面占有率を高くした “全画面スマホ” が、いまのトレンドだ。今回のXperiaは実物を見ても、上下左右にしっかりとしたベゼルがある。デザインが大きく変わったとはいえ、あえて “ど真ん中” のトレンドを外してきたのはなぜか。

「確かに大画面化は、クリアなトレンドとして私たち開発者も意識しています。コンパクトモデルのファンですら、画面は大きいほど良いという声も聞こえていました。XZ2、XZ2 Compactはともに18対9の縦長アスペクト比を持つフルHD+のディスプレイを採用し、片手での持ちやすさをキープしながら画面を大きくしています」(染谷氏)

「一方、スマートフォンのベゼルは防水性能やアンテナの感度を担保するため、重要な役割を果たしています。大画面化・全画面化のトレンドを取り込みながら、スマホとしての性能を高く保つには、技術とのバランスを取る必要があります。私たちは今回のデザインがベストであると考えています」(増田氏)

XZ2 Compactの展開イメージ。本体の横幅を変えずに画面を5インチに拡大している

リアパネル側を見てみると、メインカメラの配置が従来の左上側から上部センターに移っている。実はこれがフロントパネルの上部ベゼルサイズを縮小できた理由だという。「スマホのスリム化は、カメラとディスプレイのモジュールの厚みで決まるところがあります。今回はそれぞれを重ねてセンターの位置に持ってきたことで、本体中心線の部分は若干厚みを増していますが、フロントベゼルの上部を短く詰めることができました。厚みについても、サイドフレームの最薄部はよりスリムになっています」(増田氏)

XZ2の展開イメージ。カメラユニットを背面のセンター上部に持ってきた

背面のガラスはフラットな状態から段階的に、11回の工程に渡って加熱して処理を施した。ガラスを曲げること自体は難しい技術ではないが、今回はユーザーの手にほどよく馴染む形状にするため、平らな面をつくらず “かまぼこ型” の曲面ガラスに加工することがとても難しかったという。

曲げた後に、側面のメタルフレームにピタリと合うように加工する技術にも熟練が必要。XZ2のリアパネルはガラスに反射する光の「流れと輝き」を表現している。XZ2 Compactは透明な樹脂素材の裏側から着色して、淡い色あいを表現した。表側にはフロスト加工をかけて光を拡散。手触りも心地よく滑りにくい。

なぜイヤホン端子をなくしたのか?

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