感性に訴える”楽しさ”を感じる希有なモデル、ニコン「Z6III」特別レビュー

■感性に訴える”楽しさ”を感じる希有なモデル

話を戻すが、Z6IIIはZシリーズの新たなミドルクラス機だが、Z6IIの単なる後継機ではない。冒頭にも書いたが、今後のミドルクラス機に求められる要素をきちんと網羅しつつ、スペックに現れにくい、感性に訴える”楽しさ”を感じる希有なモデルに仕上がっている。

手頃なサイズのボディ、明るくクリアなEVF、軽快なシャッター、超高速連写や高速AF、効果の高いボディ内手ブレ補正「VR」、そしてクラスを超えた高画質。Z6IIIは、これら全てをバランスよく備えた堅実で信頼できるモデルだ。

そのため、これから本格的に様々な分野の撮影にチャレンジしたい方はもちろん、既存のZユーザーだけでなく、Z マウントシステムや、特にNIKKOR Zレンズに興味のある他社ユーザーの乗り換え先としても、魅力ある選択肢といえる。

なかでも、撮った結果だけでなく、撮るプロセス、撮っている最中も楽しみたい方に特におすすめしたい。正直、撮った結果だけを最重視するなら、他にも魅力的な選択肢はある。仕事用の機材ならそれもいいだろう。

しかし、多くの写真愛好者は、結果はもちろんだが、そこに至るプロセスまでも楽しみたいもの。私自身、趣味から写真の仕事に入った人間なので、できれば撮影体験の全てを楽しみたい。Z6IIIは、そんな気持ちに応えてくれる数少ないミラーレスカメラといえるだろう。

（提供：株式会社ニコンイメージングジャパン）