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ボーズ、「QuietComfort Ultra Headphones(第2世代)」。AIでNC性能を高め、Cinemaモードも新採用
ボーズは、ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン「QuietComfort Ultra Headphones(第2世代)」を9月25日発売する。価格は59,400円(税込)で、9月11日より予約受付を開始する。カラーはブラック/ホワイトスモークを用意しており、また特別カラーとしてMidnight Violet/Driftwood Sandもラインナップに追加している。
本モデルは、2023年に発売した「QuietComfort Ultra Headphones」をベースにしており、デザイン面は踏襲しながらも、機能面を向上させているのが特徴。
音質面とノイズキャンセリング性能を高める機能として、「CustomTuneテクノロジー」を搭載。ヘッドホンを装着した際の起動音によって、ユーザーの耳の中を測定し、音質からノイズキャンセリング効果までパーソナライズする機能として導入されている。
音質面では、「Bose Immersive Audio」に対応しており、目の前にセッティングされたスピーカーから音が再生されているような奥行き感があり、自然に聴こえる空間オーディオ再生が可能。加えて、ヘッドトラッキングセンサーによる、頭の向きに合わせた音像の変化も楽しめるようになっている。
より映像コンテンツの試聴に適したモードとして、新たに「Cinema」が導入された。Cinemaモードにすることで、セリフはクリアに再生し、エフェクトはダイナミックで広がり感のあるサウンドを実現するという。
ノイズキャンセリング機能は、「CustomTuneテクノロジー」による高性能な処理に加え、イヤーパッドの素材や挟み込む力加減、カップの素材といった物理的な面においてまで改善を行うことで、高い遮音性を確保している。また、コントロールアプリを使用すれば、ノイズキャンセリング機能をオフにすることができ、オフ設定は初採用となる。
外音取り込みにおいては、「ActiveSenseテクノロジー」を搭載。周囲の雑音が大きかった場合には自動的に取り込む外音を小さくすることで、音楽の聴こえ方のバランスを整えたり、突然の騒音が発生した場合でも、聞こえすぎずにベストなバランスをキープしたまま音楽を再生してくれるという。外音を取り込むレベルは、0 – 10のレベルでユーザーがカスマイズできる。
担当者は、「外音取り込み機能では、『急に電車が通り過ぎていったときに非常にうるさい』『聞こえすぎてしまって困る』といった声もあった。『ActiveSenceテクノロジー』の搭載によって、自動で外音の聴こえ方を調整することで、精度の高い外音調整が可能となっている」と、説明した。
通話性能を高めるため、計10個のノイズリダクションマイクと、AI機能を兼備することで騒音環境においてもスムーズな通話を実現している。
Bluetooth Ver 5.4に対応しており、2つのデバイスに同時接続できるマルチポイント機能、SBC/AAC/apt X Adaptiveの音声コーデックをカバー。Google Fast Pairを備えており、Androidデバイスとのスムーズな接続にも対応する。
コントロールアプリでは、モード/ソース/ノイズコントロール/イマーシブオーディオ/イコライザー/ショートカットといった機能が操作できる。また、ノイズキャンセリング効果の調整、ActiveSenceのオン/オフなども、コントロールアプリから調整可能となっている。
付属品には、キャリーケースをはじめ、充電/オーディオ用USB Type-Cケーブル(1m)、3.5mm/2.5mmオーディオケーブル(1m)を同梱。QuietComfort Ultra Headphones(第2世代)は、新たにUSB Type-Cの有線接続によるロスレス再生にも対応しており、最大48kHz/16bitの再生をフォローする。
バッテリー性能は、最大30時間連続再生としており、Immersive Audioがオンで最大23時間としている。充電時間は3時間、急速充電にも対応しており15分の充電や約2.5時間の連続再生が可能となっている。
外形寸法は16W×20.5H×4.5Dmm、質量は約263g。
今回実施された体験会では、QuietComfort Ultra Headphones(第2世代)の「Immersive Audio」と「Cinema」の2モードの音を聴くことができた。
担当者が説明するように、通常の再生では、いわゆる「頭内定位」による音場であり、頭の中で音がなっているようなサウンド傾向になるが、そこで「Immersive Audio」をオンすることで、音がヘッドホンの外側から包まれるような感覚の中で音が鳴っているような、「頭外定位」のサウンドにしっかり切り替わる。
音楽再生では、目の前にさまざまな楽器が置かれているような空気感があり、音の位置が明らかに変化する。通常再生の音は多くの楽器が耳に近い位置で、各楽器の距離感も短く演奏されていたが、「Immersive Audio」となることで、音楽の広がりや立体感といった要素が前面に感じられるようになった。
そこから「Cinema」モードに切り替えると、より音の距離感が明確になることがわかる。特に映像コンテンツを視聴している場合が顕著であり、セリフはクリアに聴こえ、耳の近い位置で鮮明に再生される印象だが、BGMや効果音については、音のパワフルさやダイナミック感を残しながら、セリフの層よりもしっかりと外側にあるサウンドイメージになり、映像作品の没入感がしっかり高まっていく印象を受けた。
体験会場には、2025年7月にリリースされたノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホン「QuietComfort Ultra Earbuds(第2世代)」も登場。ブラック/ホワイトスモーク/ディーププラムの3カラーに加え、Midnight Violet/Driftwood Sandの2カラーが9月11日より追加される。
ノイズキャンリング機能や通話機能も高品位になったことをアピール。ノイズリジェクションマイクの搭載、AIの採用によって、騒音下でもクリアな通話を成し得ており、体験会では実際に大きな音を流して、会場が地下鉄内を想定した80dBの騒音環境にして通話をテストしてみた。
騒音環境内での通話をボイスメモに録音し、その音を実際に聞いてみたが、目の前で喋っている声が全然聞こえていなかったのに、ボイスメモには声の成分だけがクリアに録音されており、騒音の中ではなしていたとは思えないほど、普段の会話と同じレベルで聞き取ることができる。また、途中で強い風も発生させた状態でも通話を行ったが、風の音で声が消えてしまうこともなかった。































