「auはトリプルLTE」− KDDI田中社長が語るスマホ使いこなし構想“スマートリレーションズ”

既報の通り、KDDIはauブランドから2013年夏の新製品4機種を発表した。本日開催された記者発表会では、同社代表取締役社長 田中孝司氏が登壇し、新モデルの概要および2013年にKDDIが推進していく「スマートリレーションズ構想」の取り組みについて説明を行った。会場には、auの広告に出演する女優・剛力彩芽さんや、歌手・きゃりーぱみゅぱみゅさんも駆けつけた。

■3つの周波数帯でサポートする「トリプルLTE」でAndroid端末の通信強化

田中氏は、次世代高速通信規格LTEによる「4G LTE」サービスを今後さらに拡大していくことを発表した。6月以降には四国の一部エリアを皮切りに、受信速度最大100Mbpsへの引き上げを順次予定している。

さらに「他社の“ダブルLTE”に対し、KDDIは800MHz/1.5GHz/2GHzの各周波数帯による“トリプルLTE”で対応していく」としており、基本的にはAndroid端末がこのトリプルLTEに対応する予定。田中氏によれば「トラフィックの少ないところから広げていく予定。対応端末は秋冬モデルを楽しみにしてほしい」という。

■「スマホが欲しい」から「スマホで何かがやりたい」へ

田中氏は「2013年度は、国内のスマートフォン普及率が5割を超えることが予想される」とし、「auはこれまで“スマホが欲しい”という声に応えるモデルやサービスを多く展開してきたが、これからは“スマホで何ができるのか”をもっと提案していきたい。2013年は“スマホの使いこなし”をサポートするキャリアを目指す」と語った。

KDDIは、2012年より「マルチユース」「マルチネットワーク」「マルチデバイス」の3つからなる“3M戦略”を推進。「auスマートパスポート構想」を発表し、「auスマートパス」「auスマートバリュー」やマルチデバイス対応サービスのほか、4G LTEネットワークの提供を行い、ユーザーがオープンネットワークインターネットの世界をシンプルかつシームレスに安心して使用できるよう取り組んできた。

田中氏は「2013年は、この“スマートパスポート構想”で具現化した“3M”の世界を、もっと日常の生活に溶け込むサービスへと進化させるため、第二弾として“スマートリレーションズ構想”を開始する」と説明。「スマホの画面の中だけでサービスが終わるのではなく、スマホが現実の生活ととながっていく可能性をサービス化していきたい」と述べた。

まず、今回発表の夏モデルは、以下の「スマートリレーションズ構想」に基づいた“使いこなす”のテーマを実現する新製品として位置づけられている。カメラ、動画、音楽、アプリなどのエンターテインメント機能をはじめ、おサイフケータイやNFCなどの便利な機能、それらを快適に利用できるパフォーマンスを確保した製品として、田中氏は「厳選した4モデルをラインナップした」と語る。また、「多様な機種のニーズが高まる秋冬や春に対し、夏モデルは厳選機種だけを用意した」という。