公開日 2026/06/20 13:03

<OTOTEN>アコースティックフィールド、立体音響の“現在地”/クボテック、HANIWAシステムで著名オーディオ評論家を偲ぶ

立体音響体験からレコード文化の継承まで、多彩なアプローチを展示
編集部:原田郁未
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日本オーディオ協会が主催する国内最大級のオーディオ&ホームシアターイベント「OTOTEN2026」が、東京国際フォーラムで開催されている。本稿では、ガラス棟6階のG601にブースを構えるクボテックと、G606に出展するアコースティックフィールドの展示内容をレポートする。

アコースティックフィールドは立体音響の現在地を提示

ガラス棟6階G606に出展するアコースティックフィールドは、「HPLバイノーラルによるオーディオライフの現在地(いま)」をテーマに展示を展開していた。ブースでは、HPLバイノーラル技術を用いて制作された音源や配信、放送コンテンツなどを集約し、立体音響コンテンツのポータルブースとして紹介していた。

メイン展示として紹介されていたのが、「音場(OTOBA)〜都心から一番近い森の記憶」。2023年にスターツおおたかの森ホールで展開されたアートプロジェクト「音場(OTOBA)」の立体音響インスタレーション作品だ。

「 HANATECH_EARPADS」

同作品は、千葉県流山市各地で実施した森と街のフィールドレコーディング音源を元に作成された。今回の展示では、元々の展示システムである二重のスピーカー構造を生かし、ヘッドホンとスピーカーを組み合わせたOTOTEN2026限定のミックスになっているという。

また、電子機器と植物を組み合わせた作品制作で知られる井上千聖氏による「HANATECH_EARPADS」も合わせて展示。ヘッドホンのイヤーパッドを花弁に見立てた作品だ。実際に記者がヘッドホンを装着して体験したところ、目の前の造形表現と森林を思わせる様々な環境音を再現した立体音響が組み合わさり、独特の世界観を体感できた。

そのほかブースでは、QRコードから専用サイトへアクセスすることで、自身のスマートフォンとイヤホン/ヘッドホンを用いて立体音響コンテンツを体験できる「立体音響にさわる」も用意。画面内に表示される立体音響マップを操作し、指先で音の位置を動かすことで、音像がリアルタイムに移動する様子を体感できる。同コンテンツはOTOTEN公式サイト内の特設ページからも体験可能だ。

スマホなどの画面で立体音響を操作できる

会場限定コンテンツとしては、「OTOTEN SPECIAL HPL Contents」も展開。Blue Note Tokyoでのライブ映像や、OTOTEN2026アンバサダー関連コンテンツなどを試聴できる。また、通常コンテンツとして160作品以上のHPLバイノーラル音源をスマートフォンやPCで楽しめることもアピールしていた。

バイノーラル音源の視聴も実施

担当者は、「ヘッドホン、スピーカー、Webという3つの媒体で楽しんでもらえれば」とコメント。「当社の現在地を示すことで、来場した方が『こんなこともできるのではないか』といったインスピレーションを得るきっかけになれば」と展示の意図を語った。

クボテック、HANIWAシステムで著名オーディオ評論家を偲ぶ

クボテックは、同社のオーディオブランド「HANIWA Audio」による「HANIWA Real 3D Audio System」と「HANIWA Phono System」を中心に展示。今年は製品紹介に加え、米国を代表するオーディオ評論家として知られる故Harry Pearson氏をテーマにした特別試聴企画「Harry Pearson Memorial LP Concert」を実施していた。

同社のサウンドシステムでLP名盤を再生する

会場では、「クラシック、ジャズ、不朽の名演が“生演奏”の臨場感で復活しました!」をテーマに、Harry Pearson氏が生前愛聴していたLPレコードコレクションを、HANIWA Phono Systemでデジタル化したハイレゾ音源データを用いて再生。同氏が理想としたオーディオ再生を体験できる場として展開していた。

音楽評論家・ Harry Pearson氏による珠玉のコレクションを視聴できる

担当者によると、同社は今後、ハードウェア販売だけでなく音源コンテンツの普及にも力を入れていく方針だという。アナログレコードが持つ情報量を保持しながら、ノイズの少ない再生を実現した音源の魅力を体験してもらうことを目的としていると説明していた。

まずは短尺サンプル音源の無償配布を構想しており、その後フルサイズ音源の有償販売へ展開する考えだという。担当者は「製品そのものを売るというよりも、まずは音を聴いてもらいたい」と語り、長年培ってきたレコード再生技術を活用しながら、貴重なLPアーカイブを次世代へ継承していく考えを示していた。

ブース内では同社の技術によるノイズ低減の仕組みも紹介

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