公開日 2014/12/15 19:06

Bellwood復刻記念のトークライヴがHMV record shop渋谷で開催

あがた森魚さんの弾き語りライヴも
季刊analog編集部
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はっぴぃえんど、大滝詠一、はちみつぱいなど、現在の日本のロック・ポップスの源流ともなったBellwoodの名盤コレクションが、180g重量盤のLPで発売となった。その発売を記念して、10日(水)にHMV record shop渋谷にて、元・はちみつぱいでオーディオ評論家の和田博巳氏、ベルウッドの設立者で、今回の復刻の監修を担当した三浦光紀氏、ソングライターのあがた森魚氏を迎えてのトーク&ライヴが開催された。


左からあがた森魚さん、三浦光紀さん、和田博巳さん

Bellwoodを立ち上げることになったいきさつについて、三浦氏はアーティストが自由に創作ができる環境を作りたかったからだ、と語る。「キングレコードには社内のバンドやエンジニアなどがいて、アーティストが望むようなスタッフを使えない状況がありました」。その環境を打破するべく、71年にキングレコードとアーティストの出資によりBellwoodを設立した。小室 等や高田 渡、はちみつぱいなど、様々なアーティストを抱えてスタートした。

「あがた森魚さんのデビューシングル『赤色エレジー』が40万枚以上のビッグ・ヒットになって、幸先のよいスタートを切りました」と和田博巳さん。「でも、それ以降はビッグヒットは出ていないんですけど」

「良質で、本質をついた作品をつくっていけば、いずれ日の目を見るというか、ビンテージ化していくんじゃないかと思っていました」と三浦さんは語る。まさにその言葉通り、発売から42年以上経ったいまもLPで復刻される、っていうのは、まさに三浦さんの一貫した音楽制作のスタンスによるものだろう。

今回の復刻では、ジャケットや帯まで含めて当時のままに再現。当時非常にコストがかかったという『赤色エレジー』の観音開きの扉も完全に再現されている。



大瀧詠一『大瀧詠一』(KIJS-90005)(本商品のみ、2015年1月22日発売となります)
アナログ試聴会の一曲目は、大瀧詠一のアルバム「大瀧詠一」から、「指切り」。今回の復刻について和田さんは、「キングレコードはオリジナルのマスターテープの状態がすごく良くて、録音もとても優れているんです。いいスタジオで、いいエンジニアで、ちゃんとお金をかけてつくっただけがあって、そういう音がマスターテープに入っていたので、今回はそれをレコードにきっちり収めようと思いました。昔のようにイコライジングとかコンプレッサーをかけず、ほとんどマスターテープの音をダイレクトに刻み込みました」とこだわりを語る。



高田 渡『ごあいさつ』(KIJS-90014)
続いて、大瀧詠一がベースを弾いている高田渡の「自転車に乗って」(アルバム『ごあいさつ』より)については、「これはいい音だねー。これは8トラックでレコーディングされています。ほかのアルバムは全部16トラックですから、テクノロジーが進めばいい音に鳴るわけではない、というのがアナログの面白さですね」と語る。



はちみつぱい『センチメンタル通り』(KIJS-90013)
最後は、はちみつぱいのアルバム「センチメンタル通り」から表題曲を。「これはラジオでもあまりかからないのですよね。はっぴぃえんどが山の手のおぼっちゃまだとしたら、僕らは下町の貧乏人、というのを音で出そうというコンセプトでやりました」と懐かしげに制作秘話を語ってくれた。

あがた森魚さんの弾き語りライヴも開催された

レコード試聴会のあとは、あがた森魚さんの弾き語りライヴが行われた。最新アルバム『浦島64』からBellwood時代の曲まで、情念を込めて歌い上げてくれた。

Bellwoodレコードの復刻アルバムについては、現在発売中の『季刊analog』にても、和久井光司さんによるレビューが掲載されているので、こちらも合わせてチェックして欲しい。

■季刊・アナログ46号の詳細はコチラ

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