日常の音が非日常と混ざり合う。オーディオテクニカ主催の「アナログマーケット」は新しい音体験の連続!
オーディオテクニカは、アナログカルチャーの魅力を発信する体験型イベント「Analog Market(アナログマーケット)」を、東京・亀有のアートスポットSKACにて2026年9月2日から10月4日まで開催している。
レコードショップVDSおよびアートカルチャー発信拠点SKWATと共同プロデュースで、アナログレコードに手軽に触れる会場や、様々なイベントが開催されている。
会場までは亀有駅から徒歩15分前後、亀有駅では『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両さんが出迎えてくれる。
高架下沿いに歩いていけば到着するので迷うことはないと思われる。当日は雨予報もある中、曇天に留まってくれたため、比較的涼しい中会場までの移動ができた。
そのまま歩いて行くと会場が見えてくる。亀有駅から向かうと手前から蚤の市が開催される「MM storage」、テクニカのアナログプレーヤーやカートリッジを体験できる「Listening Station」と「ARCADE」が併設されている建物、そして本イベントで特に気合の入った「Listening Room」が見えてくる。
さっそく、会場の様子を見ていこう。毎週土日にテーマ別で開催されるMM storageでは、レコード盤を中心に蚤の市が開催されていた。
蚤の市で購入したレコード盤を聴ける環境として、オーディオテクニカのアナログプレーヤーとヘッドホンのセットアップが複数配置されていた。
今回、長時間に渡り会場の案内をしてくれたオーディオテクニカの高橋氏が言うには「レコードを購入したけど、聴く環境が無い人が来ることもあります」と、最近興味を持った人も気軽に立ち寄っているという。
蚤の市MM storageから、レコードショップVDSに設置されたListening Station/ARCADEまでは直通で進める通路が開放されている。
真っ直ぐ続く通路の左右に設置されたレコードの数は圧巻。この通路だけでもじっくり見て行くと半日くらい過ぎてしまうかもしれない。
通路を真っ直ぐ進むとまずARCADEがお出迎え。膨大な本に包まれる中、SKWATが蓄積した音をVDSが編集した特別なサウンド作品『SKWAT HERTZ ORCHESTRA ARCHIVE』をオーディオテクニカのヘッドホン「ATH-M50x」「ATH-R50x」で楽しめるセットアップ。再生機器はiPod Touchが用意されていた。
ARCADEのスグ隣、Listening Stationでは、VDSの販売するレコード盤をオーディオテクニカのレコードプレーヤーとヘッドホン、それにVMカートリッジでじっくりと味わえる試聴スペースを用意。
特筆すべき点は、こういった試聴ブースだと機器の故障リスクを考慮して廉価なモデルが並ぶことが多い中、プレーヤーは「AT-LP8X」や「AT-LPA2」、カートリッジは「AT-VM750xSH」や「AT-VM760xSL」などを用意している点だ。
VDSの担当者もオーディオテクニカ高橋氏も、こういった試聴環境だと「試聴機で針が折れてしまうことがある」と話す。
そのような状況でもしっかりとしたセットアップにする理由として高橋氏は「オーディオテクニカはハードメーカーであり、レコード盤といったソフトが無いと音楽を楽しめない。そのため、ハードとソフト両輪で歩んでいける機会を大事にしている。レコードの温もりやアナログの魅力をぜひ五感で味わってほしい」とイベント背景の思いを語ってくれた。
アナログマーケットのパンフレットにそれぞれのセットアップ機材、特徴などが書いているので、事前に確認して気になる組み合わせを試してみるのがいいだろう。
一度外に出て少し進むと、アナログマーケットのイベントスペースのあるListening Roomが見えてくる。入り口には1本の松の木が出迎えてくれる。
Listening Roomは、壁一面が和紙に囲まれた畳敷の空間で靴を脱いで寛げるスペースになっている。
会場の四隅には「OTOJU」を設置。“重箱” に着想を得て制作された、ジャパン・メイドのアウトドア用サウンドシステムだ。本会場では、高架下の天面へ音を投射して反射する音を楽しむ仕組みとなっていた。
空調も効いているし、畳が心地よく、お子さんが寝っ転がる光景も見られた。常にDJがセレクトしたヒーリング系のレコードが流れており、空間を優しく包むサウンド体験が可能だ。
ときおり、電車の通過する音が響くがノイズとしてではなく、サウンドと融合して環境音のように聞こえるのが不思議な体験だった。
Listening Roomでは定期的にイベント開催がされ、「色」から音楽を楽しむという共感覚リスニングについてVDSの担当者は、楽曲の演奏者といった情報などを抜きにして、音楽だけを楽しんで欲しいとしている。
また、続けてVDS内で試した例として「5 - 6人くらい集めて同じ曲を目を瞑りながら聴いて、せーので色を言い合うのですが、結構違うんですよ。なんで違う色になるか議論して、曲の前半にはこういう色があるけど、後半にこういう音が入ってカラフルで何色もあるっていう人もいる。
音楽の表現者からすると、同じ色ではなく違う色に飛んでいる瞬間もあるのが自然だと思います。それが表現者の音をどう決めるかみたいな深掘りに繋がります」と音楽の向かい方について語ってくれた。
さらに面白い例として、レコードのジャケットやアートワークで使われている色が、聴いた色と一致することも多いという。
新たなレコードに出会いたいという人はもちろん、9月20日(土)から色別に行われる「共感覚リスニング」に参加してみて、自分の色を見てみるのもいいかもしれない。
併設するコーヒーショップおすすめのコーヒーは酸味を少し感じるがスッキリ飲める味で、松を眺めながら落ち着いた空間でリラックスできた。
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