独自の電流帰還回路がベース

AUDIA FLIGHT、2筐体構成のフォノイコライザー「FL PHONO」。専用ジャンパーで抵抗/負荷容量の切り替えが可能

2022/03/15 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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アイレックスは、同社が取り扱うイタリア・AUDIA FLIGHTのフォノイコライザー「FL PHONO」を発売する。電源部が別筐体となる2筐体構成で、価格は957,000円(税込)。

AUDIA FLIGHT「FL PHONO」

イコライザー部は、AUDIA伝統の電流帰還回路をベースに、MM/MCそれぞれに最適な回路設計を実現。MC回路は60dBゲインのトランジスタ入力、MM回路は40dBゲインの別設計トランジスタ入力プリアンプとなっている。MM/MCそれぞれインピーダンス切り替え機能を備え、専用の金メッキジャンパーにて変更できる。プリアンプ部には±28Vの低ノイズMOS-FESTパワーサプライなど合計6つの電源ユニットが実装されている。

専用のジャンパーで差し替えて抵抗/負荷容量の調整が可能

電源部は50AVのアナログ回路段専用のトロイダルトランスと、15VAのリレーやロジック回路専用のトロイダルトランスで構成。ロジック部からの悪影響を遮断し音質劣化を防ぐとしている。またオフセット保護回路も搭載されており、DCオフセットが発生した場合は瞬時にプロテクションモードとなり、本体と周辺機材を保護する。

本体のリアパネル。専用の電源ケーブルで電源部と接続する

電源部のリアパネル

入力はRCAを2系統搭載、MMまたはMC入力を注文時に選択することができる。MMとMCはそれぞれ専用のイコライザーボードとなっており、MCは、ゲイン62dB+10dB、入力抵抗は7〜980Ωの間で8種類から設定可能。MMは、ゲイン44dB+10dB、入力抵抗47kΩ(固定)、負荷容量は47〜600pFの間で12種類から設定可能。出力端子にはRCAとXLRを各1系統搭載する。

「FL PHONO」の内部構造。それぞれ独立したモジュール構成となっている

また、フロントパネルには「MONO」スイッチを搭載。ステレオカートリッジでモノラルレコードを再生する場合も、FL PHONO内部でL/Rを合算して再生するとしている。

外形寸法は420W×92H×330Dmm、質量は10.5kg。周波数特性は5Hz〜120kHz、RIAA偏差は±0.1dB、SNは>90dB、セパレーションは>95dB @10kHz、THDは<0.05%、消費電力は65Wとなっている。

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