筐体内には新構造を採用

テクニクス、新同軸ユニット搭載のフロア型スピーカー「SB-G90M2」。重心マウント構造も進化

公開日 2021/09/07 13:15 編集部:押野 由宇
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パナソニックは、同社が展開するテクニクスブランドのフロア型スピーカー「SB-G90M2」を、11月26日より発売する。価格は298,000円(1本/税込)。

「SB-G90M2」

同社が “グランドクラス” と位置づける製品群にラインナップされるスピーカー。「SB-G90」の後継機となり、新開発された同軸2ウェイユニット「Advanced Phase Precision Driver」を搭載する。

「SB-G90M2」

一体化されたトゥイーターとミッドレンジには、ともに振動板にアルマイト処理を施したアルミニウムを採用。トゥイーターの高周波域での位相の暴れを抑える真鍮製の「Linear Phase Plug」も新たに追加された。ミッドレンジ部では振動板形状を見直し、2つのユニットの音のつながりを追求。さらに浅型形状振動板と音の反射の少ない滑らかな形状のエッジで形成される「Smooth Flow Diaphragm」を採用するなどして、同軸ユニットの音のつながりや指向特性、位相特性の改善を実現したとする。

「Advanced Phase Precision Driver」

2基搭載する16cm径のウーファーも、同じくアルマイト処理のアルミニウム振動板を採用することで、音色の統一化を図っている。ネットワーク回路も高品位パーツを厳選。ウーファーからの中高域への影響を排除するバイワイヤリングにも新たに対応した。

前モデルでも採用された、ユニットをマウントバッフルに重心位置で固定する「重心マウント構造」はさらに進化。従来は各ユニットごとにスピーカーマウントバッフルが独立していたが、2個のウーファー部を一体化し、さらに底板まで一枚のバッフルが貫通する形状にすることで高剛性化した。

ユニットを重心位置で固定する「重心マウント構造」がさらに進化

加えて不要な振動の発生の原因を解析し、スピーカーマウントバッフルの形状を最適化することでより強度を高め、ユニットの不要振動を約半分にまで低減するなど、不要な振動やユニットの駆動ロス低減を徹底。同軸スピーカーとウーファーのマウントバッフルを分断させることで相互の干渉も排除している。

また、エンクロージャーそのものの強化も実施。エンクロージャー下部には、内部で発生する定在波を抑制する新構造「Standing Wave Termination Structure」を搭載。単一断面のシンプルな音道構造を設けて、その音道に音のエネルギーを集中させることで、効率よく定在波を除去するという仕組みとなっている。

エンクロージャーの断面イメージ

この新構造を受け止める底板は、前モデルの約2倍となる約40mmへと厚みを増している。エンクロージャー内部はスピーカーマウントバッフルに水平補強板を組み合わせたクロス構造を採るなど、高剛性と不要振動の排除を両立。各ユニットやネットワーク本来の実力を引き出すとしている。

外観はポリウレタン塗料を使った重ね塗りによる光沢仕上げとした。本体には真鍮製スパイクと受け皿を各4個付属する。

バイワイヤリング接続に対応する

搭載ユニットは16cmコーン型ウーファー×2、16cmコーン型/2.5cmドーム型の同軸ミッド・トゥイーター×1。再生周波数帯域は33Hz - 90kHz(-10dB)で、出力音圧レベルは86dB(2.83V/m)/ 83dB(W/m)、クロスオーバー周波数は500Hz / 3.4kHz。インピーダンスは4Ωで、推奨パワーアンプ出力は40 - 200W。外形寸法は292W×1,114H×366Dmm(スパイク使用時)、292W×1,093H×366Dmm(ゴム脚使用時)。質量は約35kg(1本)。

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