青梅工場で製造

<IFA>TEAC、フルサイズ筐体の新“Reference 7”シリーズ発表。第1弾はネットワークCDレシーバー

2016/09/03 編集部:小澤 麻実
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9月2日からベルリンにて開催中の「IFA2016」。ティアックは、ディーラー向けスペースにて新モデル「NR-7CD」を参考出展した。発売時期や価格は未定。

NR-7CD

Referenceシリーズの最上位となる「7シリーズ」の製品となるネットワークCDレシーバー。TEACの持つオーディオ技術を全て投入した、ハイエンドブランドの系譜をひく製品で、これまでのReference 500や300シリーズとは異なり、フルサイズ筐体となっている。キーワードは「New Vintage」。ビンテージ製品のように時代を超えて受け継がれていく良さを持つ、新しい時代のための製品、という意味が込められている。7シリーズは今後も最新の技術トレンドを盛り込んだ製品をラインナップに追加していく予定だという。

1981年発売の銘機「X-1000R」(写真右)から脈々とつづくTEACの哲学と技術を投入したモデルだという

製造は同社の青梅工場で行う“MADE IN JAPAN”モデル。L/Rを分離したデュアルモノラル・ディファレンシャルサーキットデザインを採用。アンプはICEPower製のクラスDアンプで、出力は220W+220W。ハイエンドスピーカーも完璧にドライブできるとアピールされている。今回デジタルアンプを採用したのは、限られた筐体内スペースでアンプからの発熱の問題をクリアし、かつネットワーク再生機能等を搭載した新時代の製品として求められる音を実現できたのがクラスDアンプだったから、とのことだ。

AKM製DACを搭載し、5.6MHz DSDネイティブ、および192kHz/24bit PCMの再生に対応。どの再生フォーマットも最大DSD12.2MHzにアップコンバートする機能も備わった。CDをDSDに変換して聴くこともできる。

Bluetoothにも対応。ソニーが開発したハイレゾ相当の音を伝送できるLDACコーデックにも、ソニー製品以外では初めて対応する。またiOS/Androidアプリによる操作も可能。このアプリはプレイリスト登録した楽曲をキャッシュしておけるため、毎回スムーズに音楽再生ができることなどが特長という。

本機用のiOS/Androidアプリによる操作も可能。こちらはGUIのサンプル

CDドライブは自社製で、TASCAMや海外製ハイエンドメーカーでも採用実績を持つものだという。筐体はアルミ製で、サイドは滑らかな曲線を描くデザイン。ボリュームつまみは中の軸や台座までアルミ無垢材削り出しの、しっかりとしたつくりとなっている。

筐体はアルミ製で、サイドは滑らかな曲線を描くデザイン

ボリュームつまみは中の軸や台座までアルミ無垢材削り出し

同じく「New Vintage」をキーワードとした、よりライフスタイル寄りのオールインワン・ネットワークコンポ「WS-A70」も参考出展されていた。

オールインワン・ネットワークコンポ「WS-A70」

スピーカーは130mmと25mmの同軸スピーカーを2基、背面にパッシブラジエーターを1基搭載

5.6MHz DSD(DoP再生)および192kHz/24bit PCMの再生に対応。Wi-FiやBluetooth(LDAC対応)、AirPlayにも対応。マルチルーム再生も可能だという。またGoogleCastやSpotifiyといったストリーミングサービスも聴取できる。

こちらもアンプは出力50W+50WのICEPower クラスDアンプ。スピーカーは130mmと25mmの同軸スピーカーを2基、背面にパッシブラジエーターを2基搭載。天面のコントロール部にはディスプレーの他、LEDイルミネーションも設けられているとのこと。

デザインコンセプトは「布」と「木」。曲線を描くウォールナット突き板仕上げのキャビネットを採用。フロントグリルは着脱でき、季節や好みにあわせて着せ替えることもできる。生地は現在検討中。今回は著名デザイナーのパターンを使用したものなど数種類が参考として展示されていた。着せ替え用グリルはオプション販売やカスタムメイド等々、展開の方法を考えているところとのことだ。

フロントグリルは着せ替え可能

500シリーズの新USB-DACアンプ「AI-503」など登場

そのほかReference 500シリーズの新USB-DACアンプ「AI-503」も展示。こちらは欧州にて2017年2月から1,000ユーロで発売予定。日本での展開は未定とのこと。

USB-DACアンプ「AI-503」

ヘッドホン出力端子は3.5mm、ゲイン切換スイッチなども備える

ヘッドホンリスニングでの使用を想定した製品。ヘッドホン出力端子は標準プラグではなくグランド分離設計の3.5mm 4極ミニ端子としたほか、ゲイン切換スイッチなども用意する。またDAPを接続できる、光デジタル兼用の3.5mm入力端子も備えている。一方で、ヘッドホンリスニング以外も楽しめるようスピーカー出力端子も設けた。

DACにはAK4490を採用し、11.2MHz DSDおよび384kHz/24bit PCMに対応。Bluetoothにも対応し、こちらもLDACコーデックに対応する。

アナログレコード関連では、新プレーヤー「TN-400BT」を用意。欧州では11月に499ユーロで発売される予定。日本での展開は検討中だという。

TN-400BT

TN-300(日本ではTN-350として展開)の上位モデル。アームがストレートではなくS字アームとなり、汎用性があるユニバーサルタイプのヘッドシェルが使えるようになった。また、33 1/3および45回転に加え78回転にも対応。古い盤を再生したいというニーズにも応える。駆動はベルトドライブだが、ベルトの軸受けの接点を小さくすることで摩擦係数を抑え、よりスムーズな回転を実現。そのほかにもワウフラッターの改善やグラウンドの改善などを図り、音質向上を狙っている。

78回転に対応

apt-Xに対応したBluetooth送信機能も搭載

外観はTN-300(TN-350)とほぼ同じだが、こちらはハーフマット仕上げ。ウォルナットやマット系の新色など多彩なカラー展開となる。

そのほかにもTN-300の新色ターコイズブルーの登場をアピールすべく、ボディカラーが同じフォルクスワーゲン「T1 Berlin」と一緒に展示するなど、ユニークなアピールが行われていた。

TN-300の新色ターコイズブルーを、同カラーのフォルクスワーゲンのバンと一緒にアピール

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