USB-DACや真空管ヘッドホンアンプも

<ハイエンド>トライオード、300Bモノパワー「TRX-P3M」などリファレンス級アンプ新製品多数

2012/10/05 Phile-web編集部
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10月5日から7日まで、東京・有楽町の交通会館で「ハイエンドショウトウキョウ2012」が開催されている。本項では「Jルーム」に出展するトライオードのブースを紹介する。


トライオードのブース
リファレンスクラスのアンプ新製品が多数デモを行う

今回のイベントに初めてお目見えしたのは、近日の発売を予定しているパラシングルタイプのモノラルパワーアンプ「TRX-P3M」。現行モデルのモノパワー「TRV-M300SE」をベースにバージョンアップを図った。基本的な純A級パラシングル回路は変更なく、真空管300Bの特徴を活かしている。価格は168,000円(1台・税込)を予定。定格出力は20W(8Ω)、周波数特性は10Hz〜60kHz。SN比は89dB以上。


TRX-P3M
メンテナンスフリーのため、自己バイアス回路を採用。真空管300Bの交換時に、簡単にハムバランス調整がシャーシ上部からおこなえるようになった。入力にはRCAのほか、バランス(2番ホット/3番コールド)を1系統設けた。ドライブ段には真空管12BH7を採用し、強力なドライブ電圧を300Bへ供給する。PSVANE WE300B仕様もラインナップする。

本機の他に、試聴展示のリファレンスには新製品が数多く紹介されている。


TRV-P845SE
出力管に真空管「845」を2本採用するステレオパワーアンプ「TRV-P845SE」もデモを行っている。価格は472,500円(税込)。同社のプリメインアンプ「TRV-845SE」をパワーアンプ化した製品で、初段の真空管は12AU7を採用。純Aクラス駆動で、出力は20W×2。バイアス調整メーターを搭載し、845真空管を交換した場合も簡単にバイアス調整が行える。本機も入力にはRCAのほか、バランス(2番ホット/3番コールド)を1系統設ける。

今年春のハイエンドショウにも出展された(関連ニュース)、シングルモノラルパワーアンプ「TRX-M300」、パラプッシュプルステレオプリメインアンプ「TRX-88PP」といった注目のモデルは、仕様を固めてこの秋から発売される。M300は367,500円(1台・税込)、88PPは399,000円(税込)。


TRX-M300
「TRX-M300」は昨年に発売された純A級モノラルパワーアンプ「TRX-M845」をベースに、出力段を「300B」化した三極管のリファレンスモデル。ウェスタンエレクトリック91回路を基本に、トライオード独自の改良を加えた。純粋な三極管の特性を活かすため、NFBは0とした。ドライブ段にはゲイン調整を行った真空管310Aを2本使用。整流管には274Bを採用する。大型電源トロイダルトランス、大型出力トランスを採用し、余裕を持ったAクラス増幅を可能にしている。入力はRCA/バランス対応。

「TRX-88PP」は、真空管「KT88」を8本使用し、パラレルプッシュプル構成としたプリメインアンプ。自己バイアス方式で真空管のライフを向上させている。旧88Signatureをベースに、セパレートスイッチを設けてプリアンプ単体、パワーアンプ単体としても使えるようにしている。定格出力はクラスAで50W×2。真空管の動作状況を確認できるよう、上部にはメーターを配置。トーンコントロールも装備する。基本回路は完全なモノラル構成として、L/Rチャンネルの高度なセパレーションを実現しているという。


デジタルオーディオソースやヘッドホン再生に対応した製品群

ネットオーディオやヘッドホンリスニングにも対応するバラエティ豊かな製品群を揃えているのもトライオードならでは。今回のイベントでは192/24対応の単体USB-DAC「TRV-DAC1.0SE」、USB-DAC内蔵CDプレーヤー「TRV-CD5SE」など、新製品が試聴デモンストレーションで活躍する。


上段がTRV-DAC1.0SE、下段がTRV-CD5SE
「TRV-CD5SE」は、アナログ段を左右完全独立設計とし、DAC単体としても使用できるデジタル入力回路を備えるCDプレーヤー。USB入力も192kHz/24bit対応。オーバーサンプリングも192/24対応としている。価格は157,500円(税込)。「TRV-DAC1.0SE」はバーブラウンの192kHz/24bit対応DAC「PCM1798」を搭載。「TRV-CD5SE」のDAC部を単体化した製品。USB入力は2系統装備し、いずれも192/24対応を実現。同軸3系統、光1系統のデジタル入力も装備する。価格は126,000円(税込)。


TRX-HD82
「TRX-HD82」はUSB-DAC搭載の真空管ヘッドホンアンプ。価格は99,750円(税込)。真空管には3極/5極複合管「6BM8(ECL82)」を採用。ドライブ段と出力段を1本の真空管が担い、L/Rチャンネル1本で回路構成されている。背面のUSB-B端子は96kHz/24bit対応。天面にもUSB-A端子を設ける。トーンコントロール機能を設けたほか、真空管/トランジスターのバッファを両方とも持たせたことで、それぞれのサウンドを切り替えて楽しめる。


TRV-84HD Mark II
「TRV-84HD Mark II」は近日発売予定の新製品。価格は105,000円(税込)を予定している。初代「TRV-84HD」のリバイバルモデル。デジタル入力は備えていないが、アナログ入力を2系統備え、「6BQ5」プリメインアンプしても使うことができる。A級動作で3W×2の出力を実現。


女性限定モデル「Ruby」やiPodドックスピーカー「TRIDECK」などユニークな製品も


Ruby
「Ruby」は“女性限定”モデルをうたう、コンパクトなヘッドホン出力搭載のプリメインアンプ。出力管には真空管「6BQ8」を2本採用する。純Aクラス動作で3W×2の出力を実現。ヘッドホンアンプも真空管出力とした。入力端子はRCA2系統。本体搭載の赤色のLEDがルビーのように輝くことから、この名が付けられたという。価格は63,000円(税込)。


TRIDECK
このほか参考展示として、iPodドックを天面に配置したアンプ一体型スピーカー「TRIDECK」も展示されていた。同社のスタッフによれば、本機の商品化についてはまだ検討中の段階だという。


スピーカーキット「TR-SP1」のモニタープレゼントも実施

イベントの開催期間、6日(土)と7日(日)にはスピーカーキット「TR-SP1」のモニタープレゼントも実施する。同社ブースにてスピーカーキットを組み立て、アンケートへ回答した当選者へ、完成品をそのままプレゼントするというもの。10月6日(土)と7日(日)の13時から本企画を実施し、募集人数は各日1名の合計2名。

5日時点で募集人数は既に定員に達しているということだが、詳細は明日以降ブースでご確認いただきたい。


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