DLNA 1.5準拠、Windows 7にも対応

マランツ、ネットワークオーディオプレーヤー「NA7004」を発表

公開日 2010/09/07 15:27 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

NA7004
マランツ コンシューマー マーケティングは、同社初のネットワークオーディオプレーヤー「NA7004」を10月下旬に発売する。価格は97,650円(税込)。本体色はブラックとシルバーゴールドの2色が用意される。

5月にドイツ、7月には米国で発表された話題のモデル(関連ニュース)が、ついに国内で正式発表された格好だ。

シルバーゴールド

ブラック

■DLNA 1.5に準拠、Windows 7 認証も取得

ネットワークオーディオ機能では、DLNA 1.5に対応し、ネットワークで接続したPCやNAS内の楽曲ファイルを再生できる。対応ファイルフォーマットはMP3/WMA/AAC/WAV/FLACで、FLACは96kHz/24ビットまで、それ以外のフォーマットは上限48kHzまでの音声に対応している。

DLNAのデバイスクラスは、デジタルメディアプレーヤー(DMP)だけでなくデジタルメディアレンダラー(DMR)にも対応。このため、デジタルメディアコントローラー(DMC)をリモコン代わりにして、楽曲の閲覧や再生操作などを行うことができる。なおDMCに対応したiPhone/iPad向けアプリは「plugplayer」などが有名だ。

さらに本機は「Compatible with Windows 7」認証も取得。Windows Media Player 12で任意の楽曲を選び、右クリックで楽曲をストリーミング配信できる「リモート再生」機能に対応している。インターネットラジオ「vTuner」も利用できる。

■iPodデジタル接続のほかUSB-DACとしても利用できる

USB端子は前面と背面に1系統ずつ装備。前面端子ではiPod/iPhoneのデジタル接続や、USBメモリー内の音楽ファイル再生が可能。USBメモリー再生時の対応ファイルはネットワークオーディオと同様。

USBメモリー内の楽曲再生にも対応

iPodの操作は、iPod本体で操作するダイレクトモードと、本機のリモコンで操作するリモートモードに両対応。iPodの充電ももちろん行える。なお本機には、組み立て式のiPod/iPhoneスタンドも付属する。

背面のUSB端子はType B。PC/Macからのデジタル音声を入力し、本機をUSB-DACとして使用することができる。USB端子から入力できるデジタル音声の上限は96kHz/24ビット。

背面端子部。USB Type B端子を装備し、USB-DACとしても使用できる

さらに本機は同軸/光デジタル入力端子も装備。両端子には最高192kHz/24ビットのデジタル音声が入力できる。

米国モデルではオプションとなっている、Bluetoothレシーバー「RX101」を付属。本体背面のM-XPortに接続し、スマートフォンや携帯電話などBluetooth対応機器の音声を受信し、本機で再生できる。対応プロファイルはA2DP。

赤外線受光部にもなるBluetoothレシーバー「RX101」

なおRX101は2方向に赤外線受光部を内蔵し、NA7004の赤外線受光部としても使用することが可能。プレーヤー本体が見えないように収納してあっても、本体と接続したRX101にリモコンを向けて操作を行うことができる。

さらに本機は、圧縮音源の補間機能「M-DAX2」も備えている。

■ファームウェアアップデートも可能。対応ファイルが増える可能性も

本機はインターネット経由でファームウェアのアップデートも行える。Apple LosslessやAIFFなど新フォーマットへの対応、また192kHz/24ビットのファイル再生への対応なども「技術的には可能。ただし対応を行うかどうかは未定」だという。

ファームウェアアップデートも可能。なおディスプレイ部は有機ELで日本語表示も可能だ

同時に発表されたAVアンプ新モデルが対応した、マランツ独自のiPhoneアプリ「Wizz App」には、本機は現時点では対応していない。ただし、ネットワーク機能は共通する部分が多いだけに、今後、本機も対応する可能性は高いものと予測される。

また、先日発表されたアップルのiTunes 新機能「AirPlay」(関連記事)への対応状況については、現時点ではコメントが得られなかった。今後、何らかのアナウンスがあることを期待したい。

■DACにCS4398を搭載したほか数多くの高音質パーツを採用

本機は、DACにシーラスロジックの「CS4398」を搭載。マランツのSACDプレーヤーにも多くの採用例があるデバイスで、ダイナミックレンジは120dB、THD+Nは-107dBとなる。本日発表された同社の新製品の多くが、ネットワークオーディオ機能やUSBメモリー内の音楽再生機能を備えているが、DACにCS4398を搭載しているのは本機のみ。

またアナログ出力回路には、おなじみとなっている同社独自の高速電圧増幅モジュール、「HDAM」「HDAM SA2」をバッファーアンプとして使用。オーディオ回路は左右等長、平行配置を徹底してレイアウトしたという。またブロックケミコンや各種デバイスには厳選したパーツを採用した。

アナログ出力端子は金メッキ処理が施されているほか、プラグ部が太いケーブルも使用できるよう、左右端子の間隔を広く取っている。

そのほか、電源にはEIコアトランスを採用。シールドケースで外来ノイズの遮断、またトランスから周辺回路への影響の抑制を行っている。

シャーシは、メインシャーシにボトムプレートを加えた2層構造とすることで、剛性を高めた。外部振動の影響を抑えているほか、電源トランスから生じる振動も抑制する。

さらにヘッドホン出力回路にも高速電流バッファーアンプを搭載し、オーディオ出力回路との相互干渉を低減している。

なお本機は同軸/光デジタル出力も装備。すべてのデジタル入力信号を、入力時のサンプリング周波数のまま、リニアPCMで出力することができる。デジタル出力はオフにすることも可能で、これによりアナログ音声出力をより高音質化することもできる。

■インターネットブラウザからの操作も可能

本体デザインは、3ピースの「M-1デザイン」を採用。本体前面のディスプレイは有機ELで、3行の表示が行えるほか、本体のみでサーバー内のライブラリーの閲覧、インターネットラジオの選局が行える。

また操作面では、インターネットブラウザからの操作に対応。IPアドレスを直接打ち込んで操作画面を表示できる。また、Windows 7では、LLTD(Link Layer Topology Discovery)によってPCが自動的に本機を認識するため、IPアドレスの入力が不要。ブラウザからの操作時でも、楽曲再生中にはアルバムアートの表示が行える。ただし、操作への反応速度は、DMC対応のiPhoneアプリなどで行う場合に比べ、やや遅くなる。

インターネットブラウザからの操作に対応

付属のリモコンは、PM7004などマランツ製アンプの基本操作も可能。また本体背面にはマランツ専用のコントロール端子「RC-5」を搭載。マランツ製機器との連係動作やシステムコントロールが行える。

本機のリモコン

【問い合わせ先】
お客様ご相談センター
TEL/03-3719-3481

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

新着記事を見る
  • ジャンルその他
  • ブランドMARANTZ
  • 型番NA7004
  • 発売日2010年10月下旬
  • 価格¥97,650(税込)
【SPEC】●チャンネル:2ch ●再生周波数帯域:2Hz〜96kHz ●周波数特性:2Hz〜50kHz(-3dBサンプリング周波数:192kHz) ●ダイナミックレンジ:110dN ●S/N比:110dB ●高調波歪率:0.001% ●入出力端子:アナログ出力、ヘッドホン出力、同軸デジタル入出力、光デジタル入出力、USB入力(Type A,B)、ネットワーク端子×1、M-Xport(Bluetoothレシーバー用接続端子)×1、RS-232C×1、IRフラッシャー入力×1、マランツリモートバス入出力×1/1 ●消費電力:30W ●外形寸法440W×106H×343Dmm ●質量:6.5kg