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公開日 2025/12/12 10:00
FPGAによる独自DACを搭載したモデルがアップデート

CHORD、ポータブルDAC/アンプ「Mojo 2」に4.4mmヘッドホン出力搭載モデル。USB-C充電にも対応

編集部:太田良司

エミライは、同社が取り扱うChord Electronics(コード エレクトロニクス)のヘッドホンアンプ内蔵USB-DAC「Mojo 2(4.4mm端子搭載モデル)」を12月19日に発売する。価格はオープンだが、税込82,500円前後での実売が予想される。



「Mojo 2(4.4mm端子搭載モデル)」


Mojo 2(4.4mm端子搭載モデル、以降「Mojo2(4.4)」)は、従来モデル「Mojo 2」に、新たに4.4mmヘッドホン出力やUSB Type-C充電、出力ごとのメモリー機能を追加したポータブルDAC/ヘッドホンアンプ。同ブランドのエンジニア、ロバート・ワッツ氏が手掛けたFPGA独自アーキテクチャーを継承しつつ、現代的な利便性を強化したとしている。


ヘッドホン出力端子は、従来モデルの3.5mmシングルエンド1基に加え、新たに4.4mmシングルエンド1基を搭載した。この4.4mm端子は、L+/L−/R+/R−がそれぞれ別個に配線された“4線シングルエンド方式”となっている。



あえて4線シングルエンド方式の4.4mm端子を新搭載


同社によれば、4.4mm端子にバランス駆動ではなく4線シングルエンド方式を採用したのは、本機が内蔵するブランド独自の「Pulse Array DAC」とディスクリート出力段の特性に最適化するためとのこと。左右独立のリターンを持たせることで信号純度とチャンネル分離を高め、回路の複雑化を避ける狙いがあるという。


 “バランス駆動の簡易版” ではなく、Pulse Array DAC の性能を最大限に発揮させるための理にかなった構成と同社はアピール。出力インピーダンスは0.06Ωと極めて低く、シングルエンド30Ωで600mW、300Ωで90mW、最大800Ωの負荷まで対応する駆動力を備えた。


なお、3.5mm端子/4.4mm端子は、それぞれ個別に音量設定や後述のDSP機能の設定を記憶する。使用する端子ごとに最適な設定へ瞬時に復帰できるため、複数のイヤホン/ヘッドホンを使い分ける際の操作性も向上している。


デジタル部はFPGAベースで、カスタム仕様のXilinx(ザイリンクス)製「Artix 7」を採用。S/PDIFデコード、デジタルPLL、RAMバッファ、WTAフィルター、Pulse Array DACまでをプログラミングで統合制御する。WTAフィルターは40,960タップ長の16FS構成で、40基の208MHz DSPコアを並列動作させる。続くリニアー・インターポレーションで256FSまでオーバーサンプリングし、時間軸再現性を高める。



独自アルゴリズムのFPGAベースを搭載


独自技術であるPulse Array DACは、パルスアレイ・エレメントに4基/9次ノイズシェーピング構成を採用し、ディテールの解像と奥行き表現の向上を図った。ジッター対策としてデジタル方式のPLLを搭載する。対応フォーマットはPCM 768kHz/32bit、DSD256(11.2MHz)ネイティブ再生まで対応。DSDについては適切なフィルタリングでより自然な音質を目指したとしている。


音質調整機能として、独自のフルトランスペアレント型ロスレスDSP「UHD DSP」を搭載。705 - 768kHz動作/104bit内部精度で処理するカスタムDSPコアにより、低域から高域まで全周波数帯域を各18段階(±9dB)、1dB刻みで調整可能できる。また、スピーカー再生のような空間表現を再現するクロスフィードも4段階で設定可能。


ボリュームは+18dBから-108dBまで1dB刻みで調整でき、ローボリューム/ハイボリュームの2モードを切替可能。


インターフェースとして、光デジタル、同軸デジタル(3.5mm)、Micro USB、USB Type-Cの4系統デジタル入力を搭載。USB Type-Cは従来モデルのオーディオデータ伝送に加え、新たに給電に対応した。この給電機能はオンオフ制御を行えるとのこと。



USB Type-C入力は充電対応で利便性が向上


電源面では、FPGAベースの高効率な充電システムを備え、約8時間の連続再生に対応。改良型インテリジェントデスクトップモードも搭載し、長時間給電時に充電動作を自動最適化する。絶縁型バッテリーと電源ユニットの再設計により、フィルタリングとアイソレーションを高め音質面の配慮も行ったとしている。


主な仕様は、周波数応答7Hz - 20kHz(±3dB)、ダイナミックレンジは125dB、S/Nは123dB(A-weighted)、THDは0.0003%(2.5V/300Ω)。チャンネルセパレーション118dB(1kHz/300Ω/2.5V)。自動電源オフは無信号10分で作動。ドライバーはMac OS XとLinuxが不要で、Windowsのみ必要となる。


外形寸法は約83W×62H×22.9Dmm、質量は約185g。筐体はビードブラスト加工のアルミニウム製で、ブラックアルマイト仕上げ。4つの多色ポリカーボネート製コントロールスフィアを備える。付属品は充電用ショートMicro USBケーブル、クイックガイド。


ほか、別売の専用ストリーマー/サーバー「Poly」に対応。ドッキングでハイレゾストリーミングやmicroSD(最大2TB)ライブラリー再生に対応する。利用にはPolyのファームウェアVer.3.0.0以降が必要とのこと。



別売アクセサリー「Poly」に引き続き対応する

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