日本の美意識からインスパイアされたヴィンテージ風スピーカー。米オーディオデザイナーとカリモクがコラボ
2026/02/26
代代官山のザ・コンランショップにて、スピーカーブランド・OJASとカリモク家具によるポップアップイベント『Shadow, Light & Sound -音の気配、影の輪郭-』が、10月26日より12月29日までの2ヶ月間開催される。
OJASはデヴォン・ターンブル氏が主催する新しいオーディオブランド。その“ネオヴィンテージ”な世界観は、オーディオのみならず、さまざまなカルチャー媒体からも注目が高い。
このたび、カリモクとのコラボレーションによる新ブランド「“音の家具”By OJAS and Karimoku Furniture」が正式に始動。代官山のザ・コンランショップにてその実物が体験できるようになっている。
今年の2月、西麻布のKARIMOKU RESEARCH CENTERにて、OJASが設計を行い、カリモクがキャビネットを手がけたスピーカーシリーズが発表された。フォステクスのフルレンジ・ユニットなどを活用した「Sanjo」「Rokujo」「Nurikabe」の3種類のスピーカーで、日本の美意識を取り入れた新しいスタイルのスピーカーには意表をつかれると同時に、新しいオーディオカルチャーの可能性を見た。
その際に“開発中”のプロダクトとして、リスニングチェア、シェルフ、アコースティック・パネルも展示されていた。今回の“音の家具”は、それらが正式にプロダクトとして発売されたものとなる。
デヴォン・ターンブル氏はアメリカ生まれ、大学で音響工学を学んだのちに、アパレルなどの仕事を経て、オーディオの夢をさらに追いかけるべく自身のオーディオブランドを立ち上げた。スピーカーや真空管アンプを自身の手で組み上げる、日本の「自作オーディオ」の文化に深いリスペクトを持っていることでも知られており、オーディオ専門誌『MJ -無線と実験-』にも連載を寄稿していた。
オーディオへの熱い情熱と日本のカルチャーへの造詣、その縁が広がり、カリモクとのコラボレーションスピーカー、そして“音の家具”の開発がスタートしたという。
“音の家具”の仕上げは、スピーカーと同じくピューターグレーとピュアオークの2種類を用意する。素材は主にナラを使用しており、それぞれ木目を生かす塗装がなされている。
ひとりがけのチェアの座面が少し上方向に傾いている点も、“良い音”のためのデヴォンさんの設計の狙いがある。背中を自然にもたせかけ、肘掛けに腕をおくと、まさに音楽を全身で浴びているかのような、穏やかでリラックスした気持ちになる。
“オーディオ”的に個人的に嬉しいのは、背もたれが肩の下までとなっていること。耳の真後ろまである高めの背もたれでは、音がその部分で反射して、余計な音まで耳に入ってしまうこともある。オーディオチェアとして肩より低い位置に背もたれを持ってくることは、個人的にも大いに共感する点だ。
背もたれのあるカウチや肘掛けのあり/なしも用意されており、横に複数並べてソファのようにするなど、自由な組み合わせを選ぶことができる。また和室などで使用できる座椅子も用意されている。
アコースティック・パネルも2種類のデザインを用意。日本の“障子”をイメージしたようなデザインだが、こちらもデヴォンさんから「自立できるアコースティック・パネル」というリクエストで誕生したものだという。壁に施工するのではなく、屏風のように角度をつけることで自立することができるため、置き場所を自由に設定できるメリットがある。
シェルフについては2段と3段の高さを用意。縦の板に対して、横の板は2倍の厚みとなっており、重たいオーディオ機器を置く棚板の部分はしっかりとした強度が欲しい、という思いでデザインされたものだという。ポップアップストアの会場では、ティアックの“500番シリーズ”を活用して音楽再生がなされていた。
OJASのスピーカーは、近年新たに広がりを見せている、新しいスタイルの“ジャズ喫茶”やミュージックバーなどでも活用事例が増えている。今年は「OJAS TOKYO」も新たに立ち上げ、日本国内での展開もさらに強化していくようだ。
オーディオマインド溢れるデヴォン・ターンブル氏の哲学と、日本の精緻な木工技術が交差することで生まれたOJASスピーカーと“音の家具”。古くて新しい、そのオーディオのスタイルに夢が広がる。
日程:2026年10月22日(木) 〜12月29日(火)
営業時間:11:00 - 18:00 土 11:00 - 19:00
休業日:水曜日
会場:ザ・コンランショップ 代官山店 地下1階
〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟 B1F
アクセス:東急東横線「代官山駅」より徒歩3分