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公開日 2025/11/05 15:28
シルバーとブラックで展開、音質向上

テクニクス、「SL-1200G」を最新技術でアップデートした台数限定モデル「SL-1200GME」「SL-1210GME」

編集部:成藤正宣

パナソニックは、同社Technics(テクニクス)ブランドから、ダイレクトドライブ方式のアナログプレーヤー「SL-1200G」をブランドの最先端技術でアップデートした台数限定/特別仕様の “マスターエディションモデル” 「SL-1200GME」「SL-1210GME」を、2026年1月下旬に発売する。


価格はオープンだが、同社直販サイトでは税込599,940円にて取り扱う。



「SL-1200GME」



「SL-1210GME」


2014年のテクニクスブランド “復活” 後、最初のダイレクトドライブプレーヤーとして発売されたSL-1200Gを、約10年の間に培った新たな技術とノウハウでアップデートした数量限定モデル。


SL-1200GMEはシルバー、SL-1210GMEはブラック仕上げを採用し、それぞれシリアルナンバーを刻印した “Master Edition” の銘板を装着。音響設計については同一となっている。



 “Master Edition” の銘板を装着する


プラッターを駆動するモーターには、微小振動を徹底的に排除するため設計を見直した新ツインローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーターを採用。


コイルを取り付ける基板は、上位モデル「SL-1000R」と同様の両面タイプとなっており、補強パターンにより剛性も高まったとする。


加えて、フルデジタルアンプの開発で培ったΔΣ(デルタシグマ)変調技術を活用し、回転ムラや微振動を抑制するモーター駆動技術「ΔΣ-Drive」を導入。


従来モデルに採用したものよりもΔΣ変調のPWMキャリア周波数を約20kHzに高速化することで、可聴帯域内のモーター駆動信号を低減し、モーター微振動をさらに抑え込んだという。回転数は33 1/3、45、78rpmに対応。



「ΔΣ-Drive」を改良し、モーター微振動を一層低減


電源回路には、モーター駆動回路の負荷変動に俊敏に反応し、瞬時供給能力が高くハムノイズが少ないスイッチング電源を採用。


その上、SL-1000Rの技術であるノイズ除去回路「Current Injection Active Noise Cancelling」を投入した。


検出/抽出した電源ノイズに対してトランジスターから逆走電流をぶつけることで打ち消すもので、再生音の純度を一層引き上げるとしている。



クリーンな電源供給を追求し、ΔΣ-Driveの高精度回転で得られるピュアなアナログサウンドを活かす


制御基板は4層構造で、モーター/デジタル回路/LED用電源やグラウンドを分離した配線パターンを採用しつつ中間層をグラウンドとするなど、理想的なパターン設計および部品レイアウトを追求。基板自体の剛性も向上させた。


既存モデル「SL-1200GR2」や「SL-1300G」で培った知見も活かしており、例えばカートリッジ通過経路の直下にあたる部分の基板には、部品の配置や高周波パターンを避けているという。



他のモデルの開発で培った高音質ノウハウを活かした4層基板


筐体も4層構造となっており、重量級ゴムベース、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシ、アルミダイカストシャーシ、10mmアルミトップパネルを組み合わせることで高剛性を確保した。


さらにインシュレーターは、高比重の亜鉛ダイカストハウジングに(株)タイカの多機能素材「αGEL(アルファゲル)」を内蔵し、外部からの振動を遮断してハウリングを抑え込んだ。


プラッターは、強固に一体化した真鍮製のウェイトとアルミダイカストの裏面に、不要共振を排除するデッドニングラバーを貼った3層構造。


約3.3kgと重量もあり、世界中の放送局で採用されたダイレクトドライブプレーヤーの “原器” 「SP-10MK2」をも上回る慣性質量を発揮して、滑らかで安定した回転を実現するとしている。


またプラッターは組み立て後、専用調整器を用いて一品一品バランス調整を実施。音質劣化の原因となる回転時の振動やノイズの徹底排除を図っている。バランス調整を実施したプラッターには、すべて「BALANCED」のシールが貼付される。


ブランド伝統のユニバーサルS字型トーンアームには、軽量かつ高減衰特性を備えたマグネシウム製のパイプを採用。冷間引抜加工と呼ばれる手法により、材料強度を落とすことなく高い精度を実現した。表面仕上には、特別仕様として高級感のあるゴールド塗装を施している。



S字型トーンアームは、マグネシウム合金とゴールド仕上げを採用する


水平回転軸と垂直回転軸の軸心が一点で交差するジンバルサスペンションには、切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用するとともに、熟練した職人の手で組立・調整を行うことで5mg以下という高い初動感度を実現。カートリッジの信号の読み取り精度を高めた。


筐体にはゴールドの “Technics” ロゴとともに、上述のとおりシリアルナンバー付の “Master Edition” 銘板を装着。SL-1200GMEは「1200」番台、SL-1210GMEは「1210」番台のシリアルナンバーが刻印される。


外形寸法は453W×173H×372Dmm、質量は約18kg。

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