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公開日 2018/05/12 09:03
IRIVERが中国でレコードのカッティング/プレスを開始

【HIGH END】Astell&Kern、100kg超のアナログプレーヤー試作機を出展。高音質レコード開発も視野に

編集部:小澤貴信
独ミュンヘンで開催中のHIGH END 2018 MUNICHにて、Astell&Kernが新ハイレゾプレーヤー「A&futura SE100」「A&norma SR15」を初公開したのは既報の通り。同ブースでもうひとつ注目を集めていたのが、Astell&Kernによるアナログレコードプレーヤーのコンセプトモデルの出展だ。

Astell&Kernのアナログプレーヤー・コンセプト機「CUBE 48」

出展されたのは、重量が100kg超というアルミ合金製ターンテーブル・ベースを用いたアナログプレーヤー「CUBE 48」。ベース部が48個の立方体(CUBE)を組み合わせたデザインとなっていることから、この名前が付けられたという。

あくまでコンセプトモデルということで、展示されていたCUBE 48のターンテーブルにはTechnicsの旧SP-10が据えられ、トーンアームやカートリッジも他社製のものが用いられていた。ただし、Astell&Kernではターンテーブル、トーンアーム、カートリッジに至るまでを全てオリジナルで開発する予定だという。

CUBE 48の立方体を組み合わせたベース部のデザインを担当したのは、Yu kuk-il氏。同氏は中国において金属を扱ったデザインで知られているとのことで、Astell&Kernのデスクトップ・スピーカー「ACRO S1000」のデザインも手がけている。

これまでハイレゾポータブルプレーヤーをはじめデジタルオーディオ製品を手がけてきたAstell&Kernが、対極とも言えるアナログプレーヤーになぜ取り組むのか。理由のひとつは、オーディオファンに加えて音楽ファンにも積極的にアピールできるオーディオ製品の開発を目指しているからだという。

もうひとつは、同社がハイレゾポータブルプレーヤーで培ってきたオーディオ技術がアナログプレーヤー開発にも活かせると考えているからだと、CUBE 48の開発を担当しているIRIVER CHINAのYAN HUA氏は説明する。

微細な信号を扱うという点で、Astell&Kernがポータブルプレーヤーで培ったアナログ回路技術が、アナログプレーヤーにも活かせると考えていると同氏。また、100kg超にもなる超重量級のターンテーブルベースを作用した理由については、「レコード再生においては、フォノイコライザーであらかじめカットされた低域の周波数補正を行う際に、ノイズも増大させてしまうことが問題となる。これを最小限に抑えるためには、強固なベースで振動を一切遮断することが有効だ」と説明していた。

また、Astell&Kernの親会社であるIRIVERは、中国・上海にこの5月から設立されたレコードのカッティングとプレスを手がける企業(SHANGHAI UNITED OPTICAL DISC CO.,LTD)の共同オーナーにもなっている。これによりAstell&Kernはアナログプレーヤーの開発と同時に、レコードの製造・販売も行っていく予定だという。

さらに同社は、高域のさらなる伸長や低ノイズ化を実現する、新しいアプローチのレコードの開発を検討しているという(具体は示されなかったが、先日お伝えしたHD Vinylに類するものではないかと想像できる)。

CUBE 48の製品化の時期については現時点で未定だが、2019年1月開催のCESにて、上述のレコードと合わせて何らかの発表を行いたいとのことだった。

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