ティグロン10年の開発成果、「純マグネシウムシールド」を投入。「WhiteTigarシリーズ」は音楽の本質を聴かせる
TIGLON(ティグロン)のケーブルの最高峰となる“WhiteTigar”「3000シリーズ」。今回、インターコネクトケーブルの登場に合わせて、10年近い歳月をかけて完成したという新開発の「純マグネシウムシールド」が投入された。ティグロン渾身の最高峰シリーズの実力を、園田洋世氏が体験する。
10年の歳月をかけて開発純マグネシウムシールド
ティグロンのフラグシップ、WhiteTigarシリーズにアナログRCA/XLRケーブルが加わった。電源ケーブル「TPL-3000A White Tiger」の愛用者としては「ついに出たか!」という感じだ。気にならないはずがない。早速自宅試聴が叶ったのでご報告する。
RCA/XLRともに導体は米GE社が開発したディップフォーミング無酸素銅を採用。この導体は名門ウエスタンエレクトリック製アンプの内部配線にも使われた実績を持つ。
絶縁体は、ティグロン独自のスーパークリアアイソレーターである。
シールドが凄い。ティグロンと言えばマグネシウムシールドが有名だが、 WhiteTigar電源ケーブルでも採用されていた特許取得の「フォトンシールド」に加えて、今回採用されたのは、「純マグネシウムシールド」。
ティグロンによると、純マグネシウムは極めて軽量で高い振動制御能力を備えた理想的な素材だが、圧延加工の難しさや強度不足が壁となり、シールド構造への実用化は大変困難だったという。それを10年もの歳月をかけて克服し、ついに製品化へこぎ着けたのである。
さらに中間シースに複合共振を抑制する「D-REN」を採用し、同社が誇る「H.S.E」の最新・最上級版である「H.S.E. Exclusive」エージングをも施している。ティグロンの最新技術を集約させた、まさに最高峰のインターコネクトケーブルである。
瑞々しい音色と質感が、極めて高い解像度と両立
まずはXLRケーブルから試してみよう。両端のプラグは信頼のノイトリック製だが、制振用に特許取得の「D-REN RING」を組み合わせるなど、細部まで抜かりがない。DAC・プリメイン間に接続し、Qobuzで試聴してみた。
さすがWhiteTigarのインターコネクトケーブルである。電源ケーブル同様、瑞々しい音色と独特の官能的な質感を備えている。しかもそれらが極めて高い解像度とまったく違和感なく両立している。さらに、スカーッと拡がった音場は奥行きがグググッと深くなって音像間の前後が俄然明瞭になる。思わずうっとりと聴き入ってしまう。もう惚れ始めている自分がいる。
ケイティ・メルア「Piece By Piece」では音場の静けさがギター、ボーカルの感傷的な情感表現をいやがうえにも引き立てる。ベースは引き締まりつつ伸びやかに歌い、ドラムスは強弱の幅が広くて抑揚豊かだ。ストリングスの甘いブレンドが心身全体にじんわりと沁み込んでくる。
Yosi Horikawa「Bubbles」はさまざまな物体が床のあちこちに落ちては弾む音がビシッと立体的に定位。他方で各種電子音には潤いがあって耳に障らない。陽性な曲調がいつにも増して聴き手をウキウキさせる。
オーディオ的な快感を存分に聴かせながら、それぞれの楽曲の音楽的な本質は決して見失わない。逆に本質を正確に突いて、正しくしかも大いに楽興を高めるのである。
密度が高く開放的な音質と、圧倒的な静寂感
続いてRCAも聴いてみよう。両端のプラグは音質に定評のある豪KLEI製で、こちらも「D-REN RING」で制振している。
こちらは一音一音の密度感の高さで聴かせる。そしてスカーッと拡がる開放感というよりは、ヘッドホンでたとえるなら超ハイエンドの密閉型のような、空間の圧倒的な静けさと親密感で音楽が奏でられる印象である。
例えばアナスタシアの「Silk And Velvet」。オンマイクに録られたボーカルはRCAの方が実にしっくりくるのだ。歌手がプライベートな空間で聴き手のためだけに歌っているかのような聴き心地がとてもいい。
各楽音の鮮度が断然高まるLANケーブル
WhiteTigarシリーズからはすでにLANケーブルも発売されている。こちらは導体にデータ特化型単線「UD-Core7A」(CAT 7A)を採用。シールドは新開発のネットワーク用二重シールド「DNB-Shield(Dual Noise Band Shield)」と、フォトンシールドを組み合わせている。
さらにD-RENシースで複合共振を抑制し、「H.S.E. Exclusive」エージングも施している。LANコネクターは独テレガートナー製だ。個人的にもデビュー時から興味津々だったこのLANケーブルに繋ぎ換えて聴いてみよう。
断然各楽音の鮮度が高まった。また部屋の「空気の感度」までもが高まって、よりダイナミックに音楽が奏でられる印象だ。ネナド・ヴァシリッチ「Bass Drops」の生々しさが圧巻である。
魂をもっていかれそうなほど豊かな響きと空間の描写力
最後に、ホワイトタイガーの電源ケーブルを「もう1本」加えたらどうなるだろうか。
実は今回DACとして使用しているマランツ「SA-10」には、すでにWhiteTiger電源ケーブルを組み合わせている。その高い解像度と卓越した空間再現能力に惚れ込んで、私は昨年から愛用しているのだ。
ではインターコネクト、LANケーブル、DACの電源ケーブルに加えて、プリメインアンプにもホワイトタイガーの電源ケーブルを繋いだら?これは禁断の実験である。
音場と音像の密度が飛躍的に、しかも偏りなく高まった。立体空間内のあちこちにあった空虚がすべて補完されたかのようだ。パーテルノストロ指揮・イスラエル室内管弦楽団『メンデルスゾーン:ヴァイオリンとピアノのための協奏曲』でオーケストラの各楽器がなんともなめらかに立体配置される。イルンベルガーのヴァイオリンとトルビアネッリのフォルテピアノの響きがあまりにも豊かなので魂をもっていかれそうだ…。
この音を聴いたらインタコネクト、LAN、電源ケーブルをオールWhiteTigar化する誘惑にかられること、間違いなしである。
(提供:ティグロン)
本記事は『季刊・Audio Accessory vol.202』からの転載です
























