築23年マンションをリノベ、140型/5.1chの本格ホームシアターに! 65型テレビとの2ウェイシアター
築23年の中古マンションをリノベーションし、リビングに140型スクリーンと本格的な5.1chサラウンドを導入。65型テレビとの2ウェイ化、昼間でも映画を楽しめる遮光、集合住宅で低音を楽しむためのサブウーファー配置、AV機器の隣室収納まで、制約の多い既存マンションでホームシアターを成立させる工夫が随所に盛り込まれている。
手がけたのは愛知県春日井市の不動産サポート(株)。機材だけでなく、リノベーション、家具、照明、窓まわりまで一体で考える同社の「リビングシアター主義」を実例から紐解く。
築23年マンションをリノベーション。140型/5.1chの本格シアターに
築23年のマンション。その一室へ足を踏み入れると、まず目に入るのは、柔らかな陰影をつくる照明と、壁面に掛けられた墨絵、そして時を経ても価値を失わないハンスJ.ウェグナーのチェアである。
洗練された印象のリビング正面には、ケイミューのセメント系素材「SOLIDO」を使ったグレーの壁面が広がり、Bowers & Wilkins(B&W)の「805 D4」が左右に屹立する。オーディオ機器が並ぶ空間でありながらも、あくまで落ち着いたリビングである。
ところが、Amazon Echoに語りかけて照明と窓まわりを整え、電動スクリーンを下ろすと、空間が一変する。正面を覆うのは140型のスクリーン。ビクター「DLA-Z5」の4K映像が遮光された室内に浮かびあがり、リビングが劇場に切り替わる。
この一室は、分譲マンションの一住戸を、不動産サポートが実証モデルルームとして2025年にリノベーションしたものだ。
建物は築23年。リノベーションのタイミングで、既存の柱や梁、窓、天井、配線経路などによるさまざまな制約を一つひとつクリアし、ホームシアターが設えられた。
同じマンション内で、同社が2軒目として手がける予定の未改修住戸と見比べると、ごく一般的な集合住宅の一室が、リノベーションによってここまで変わるのかと、その差に驚かされる。
同社代表の亀島裕明氏によれば、中古マンションを取得し、リノベーションに着手する際、「一度、自分たちが考えるリビングシアターを、やれるところまで形にしてみよう」と、ホームシアターを計画したという。完成した空間は、同社がこれから本格的に展開するホームシアターのインストール事業の実例であると同時に、マンションにホームシアターを設ける場合、どこに難しさがあるのかを検証したショーケースでもある。
「新築戸建てであれば、最初から必要なスペースや配線経路を用意できます。しかし中古マンションでは、建物ごと、住戸ごとに条件が違います。できることとできないことを見極め、どこに費用をかければ実際の効果につながるのかを判断しなければなりません」と亀島氏は話す。
ホームシアターを新築時や戸建てだけのものにしない。そのための答えは、機材からではなく、住まい全体の条件・制約を読み解くところから始まったという。
65型テレビと140型スクリーンを使い分ける「2ウェイシアター」
リビングの正面には、パナソニックの65型ウォールフィットテレビと、シアターハウスの140型電動スクリーンが重なるように設置されている。一見すると、どちらか一方で足りるようにも思える。だが、この二つのサイズと性格が異なるディスプレイを併設したことにこそ、亀島氏の考えるリビングシアターの核があるのだ。
「リビングで映像との関わりは、観るか観ないかの二択ではありません。朝は時計代わりにテレビをつけ、ニュースをながら見して、夜は腰を据えて映画に没入する。人とディスプレイの関係を見ますと、そこにはかかわり方の強さのグラデーションがあります」
短時間の視聴や、いわゆる「ながら見」には、起動が速く明るい環境でも見やすい65型テレビを使う。映画やライブ映像、スポーツ中継、ゲームなど、大きな画面へ意識を預けたいときには140型スクリーンを下ろす。日常視聴と映画への没入を使い分けていくという発想である。
140型という数字は、マンションのリビングには大きすぎるように思えるかもしれない。だが、正面のチェアに腰かけた場合の視聴距離は4m強で、水平視野角は40度前後。家庭用ホームシアターとしてかなり没入感を重視した画角であり、実際に正面のチェアへ座ると、映像が視野を大きく覆う。
ちなみにTHXは、4K/UHDテレビの視聴ガイドにおいて、画面サイズを「視聴距離(インチ)×0.835」で求める目安を示している。この計算に当てはめれば、140型の場合の視聴距離は約4.26mとなる。プロジェクター専用の規定ではないものの、今回の「4m強」という視聴距離は、映画的な没入感を狙ううえでも十分な設定である。
また、画面の高さについては、映画だけを基準に決めてはいない。リビングでは、いつも正面を向き、姿勢を正して鑑賞するとは限らない。ソファに深く腰掛けたり、横になったり、食事をしながら眺めたりすることもある。
そのため、スクリーンはできるだけ低い位置まで下ろし、さまざまな姿勢から自然に画面を見られるようにしたという。ホームシアターを「特別な鑑賞行為」に閉じ込めず、日常の身体感覚に近づける工夫にしたとのこと。
なお、THXは画面中心を視線の上下15度以内に収めることを推奨している。また、国際映画館連合(UNIC)の映画館設計ガイドでも、自然な着座視線やスクリーン位置について一定の考え方が示されている。
本プロジェクトにおける画面サイズと高さは、没入感と自然な視線移動を重視する既存の推奨値や設計指針にも、おおむね沿ったものとなっている。
映像の投写を担うビクターのDLA-Z5は、ネイティブ4KのD-ILAデバイスとレーザー光源を搭載しながらも、本体をリビングに設置できるように小型化したモデル。
プロジェクターを既存住宅に設置する場合、光路上に照明や梁が入ることもある。今回のプロジェクトでもその可能性があったため、スクリーンまでの光路を事前にシミュレーションし、家具や照明との干渉、視界への入り方を検討したうえで設置位置を定めたという。
140型を「建築の線」に収める。スクリーン、テレビ、配線の納まり
リビングシアターの難しさは、映像を映している時間より、むしろ使っていない時間に表れやすくなる。
140型スクリーンはケースや取付金具まで含めれば大きな設備である。そのため、収納時の納まりを誤れば、スクリーンを上げていても機器の存在が天井際に残り、リビングの住空間としての質が下がってしまう。
そうした事情から、スクリーンは、テレビの厚みをかわせるよう幕面が手前に降りる外巻き仕様で発注。そのうえでスクリーンボックスの出幅を抑え、天井際の間接照明と一体に見えるよう施工した。
スクリーンを下ろせば大画面になるが、収納すれば建築の水平線の中へ帰っていく。単純に収納をすればよいというわけではなく、使わないときの見え方まで含めて設計した結果である。
65型テレビの納まりも同様の考え方をベースとしている。取付金具を含めた壁からの厚みを約3.5cmに抑えられるウォールフィットテレビを選び、黒い画面が突出して見えないようにした。背面の壁には、セメント素材SOLIDOを採用することによって、グレーの濃淡と素材の陰影がテレビとの明度差をやわらげ、電源を切った際に残る黒い画面を壁面の一部に溶けこませている。
ケーブル処理にも細心の注意が払われている。リノベーション時に壁をふかして配線経路を確保し、露出する部分には壁面に使用しているSOLIDOを用いて配線カバーを製作している。
不動産サポートのインストールで注目すべきは、配線や金具といった、没入感を阻害する要因=「生活感がにじみ出てくる要素」を丁寧に抑えている点だ。そうした没入感を阻害する要素はできるだけ住空間から排除する一方、テレビやスピーカーといったプロダクトは、空間を構成する要素として堂々と見せている。「隠す」と「見せる」の微妙なあわいを演出することで、バランスをとっているように思える。
「本格的なAV機器をそのままリビングへ持ち込むと、AV機器だけが浮いてしまうことがあります。機器を小さく見せることより、家具や照明、素材と一緒に、一つの空間として成立させることが大切だと考えています」と語る亀島氏。スクリーンもテレビも、後から付け足された設備に見せていない。リノベーションの段階からホームシアターを考える利点が端的に表れていると言えるだろう。
B&W「805 D4」をリビングに溶け込ませる家具と照明
音響は、フロントL/RにBowers & Wilkinsの「805 D4」、センターに同じくBowers & Wilkinsの「HTM71 S3」、サラウンドとしてECLIPSE「TD307MK3」を天井にマウントしている。そしてサブウーファーにKEF「KC62」を組み合わせた5.1ch構成となっている。AVアンプはマランツ「CINEMA 30」。
映像を支える明瞭なフロントステージと、リビングの動線を妨げないサラウンド配置を両立させたシステム構成となっている。
805 D4の黒いキャビネットと存在感は、北欧調の部屋にそのまま置けば、機器だけが強く見える可能性がある。そこで空間は、北欧モダンを基調としながら、和の静けさを感じさせる墨絵やダークトーンの素材、バーガンディ色のMASTERWAL製レザーソファ、ジョージ・ネルソンのサンバーストクロックなど、ミッドセンチュリーの要素も重ねている。黒を排除するのではなく、黒いスピーカーを空間が自然に受け止められる背景を設けたのだ。
家具には、ハンス J.ウェグナーによるGETAMA「GE290A」やCarl Hansen & Søn「CH78 ママベアチェア」、同「MG501 キューバチェア」「Yチェア」、深澤直人によるマルニ木工「HIROSHIMA」など、長く使い続けられる名作を中心に選んだ。照明もLouis Poulsen、FLOS、そしてテーブルライトとしてAmbientecを組み合わせて、天井から一様に明るくするのではなく、床や壁、家具の周囲に光の居場所を設えている。
ウッドブラインドやルーバー扉、低い家具がつくる水平線に、Glo-BallやBellhop、サンバーストクロックなどの円形がリズムを加える。個性の強い家具や機器が混在しても散漫に見えないのは、空間を貫く水平線のルールがあるからだろう。
亀島氏は「空間の質は家具と照明が決める」と語る。家具と照明と、AV機器の配置を同時に考えることによって、ホームシアターを日常の生活に自然に接続しているのだ。
「昼間に映画を観る」ための遮光。窓まわりまでシアター設備である
リビングシアターで大画面を日常的に使うためには、外光の制御が重要だ。夜になれば暗くできるとしても、集合住宅では夜間ほど音量に関する配慮が必要になる。こうした理由から、亀島氏は「昼間にしっかり遮光して楽しめること」を重視したという。
窓まわりには、ノーマンジャパンの63mmウッドブラインドと、サイドカバー付き遮光ハニカムシェードを二重に採用している。映画を観るときはハニカムシェードで外光を遮り、ウッドブラインドも閉じることで、日中でもほぼ完全な暗室をつくることができる。映画を観ないときはハニカムシェードを上げ、ウッドブラインドの角度で光を柔らかく導く。遮光とインテリアを別々に考えず、窓辺(ウインドウトリートメント)も照明計画の一部にしたという。
既存マンションでは、窓の幅、サッシの割付、カーテンボックスの寸法が住戸ごとに異なる。単に既製品を取り付ければ済むわけではない。この一室では、複数のシェードの継ぎ目から光が直線的に漏れないよう配置を工夫し、昇降時のわずかな揺れや長期使用によるずれも見越して納まりを決めたとのこと。
大型サッシの中央部に不用意に支持部材を増やせば、使い続けるうちにシェードが干渉し、停止する原因となる可能性も出てくる。意匠、遮光、動作の安定性を同時に満たすため、現場条件に合わせて細部を詰める必要があるという。
遮光は、映画を観たいときに観られる環境づくりに直結する。遮光性能を確保できれば、日常の使い方に無理を強いらずに済む。シアターを設けても準備が煩雑で、夜の限られた時間しか使えなければ、次第に稼働しなくなる。昼でも短時間で暗くできる窓まわりは、ホームシアターを日常的に使うことができる設備とするためのインフラなのである。
マンションの低音対策。KEF「KC62」を近接配置する理由
集合住宅のホームシアターで、もうひとつ避けて通れないのが音漏れ、とりわけ低域の音漏れの問題である。音の伝わり方には、空気中を伝わる空気伝搬音と、床や壁、天井など建物の構造体を振動として伝わる固体伝搬音がある。低域は波長が長く、遮音が難しいうえ、サブウーファーから生じる振動が床などへ伝われば、固体伝搬音の原因にもなり得る。
不動産サポートでは、「施工できること」と「実際に効果があること」を分けて考えたという。たとえば、壁をふかしてできた空間へ吸音材を充填すること自体は可能だ。しかし、吸音材は主として室内の反射音や残響を整えるための材料であり、それだけで低域を含む音漏れを大幅に抑えられるとは限らない。本格的に低域まで高い遮音性能を求めるのであれば、構造的な絶縁をともなう浮き構造やルーム・イン・ルームが選択肢となり、居住面積やコストへの影響は多大となる。
今回のプロジェクトでは、建物の構造、壁や床の条件、実際の使い方を確認したうえで、限られた壁内への吸音材充填だけで十分な遮音効果を期待するのではなく、別のアプローチを選んだ。そのひとつが、コンパクトなKEF「KC62」をリスニングポイントの近くへ配置する方法である。
KC62はサイドテーブルの内部に収められ、ソファやチェアから手の届くほど近い。聴取位置との距離を縮めることで、部屋全体を高い再生レベルで満たさなくても、低域の量感を得やすくする狙いだ。
もちろん、近接配置そのものが「防音」になるわけではなく、低音の伝搬をなくせるわけでもない。それでも、必要な体感を得るための再生レベルを抑えやすくすることで、低域の迫力と集合住宅への配慮を両立させる。なお、KC62には低域のレベルを抑える「APARTMENT MODE」がメーカー純正機能として備わっている。さらに、サブウーファーを視界から外せるという、インテリア上のメリットもある。
フロントの805 D4とHTM71 S3が映画の台詞と音楽の核を担う一方で、サラウンドスピーカーのTD307MK3は天井へ取り付け、床面の動線と家具配置を優先した。
チャンネルを増やせば、スピーカーが増え、配線も走る。照明計画にも家具の配置にも干渉し、また映像を観ていない時間のリビングの見え方が変わってしまう。CINEMA 30には拡張の余地があるが、あえて5.1chに収めた。チャンネル数を目的にせず、リビングとしての居住性を優先した判断である。
「リビングである以上、音響条件を最優先にはしていません。専用室と同じ土俵で比べる部屋ではないという前提から設計しています」と亀島氏は語る。
AV機器は隣室へ。美観と操作性、メンテナンス性を両立
さて、リビングの美観を保つため、CINEMA 30や再生機器など、発熱と奥行きのある機器は隣室へ集約した。スクリーン側から見ると、大型のAVラックは存在しない。壁内配線によってプロジェクター、テレビ、スピーカーへ接続し、リビングには映像と音を届けるために必要な要素だけを残している。
隣室との間を仕切る建具にはルーバー扉を採用した。扉を閉めれば機器を隠せる一方、羽板の隙間から赤外線が届くため、従来のリモコンも使える。メンテナンス時は扉を開けばすぐに機器へアクセスできる。見た目のために操作性や放熱、保守性を犠牲にしない納め方だ。
さらに、Amazon Alexaを中心に、Echo Dot Max、SwitchBot、ShadeAutoを連携。スクリーン、プロジェクター、音響機器に加え、照明や遮光シェードも音声で操作できるようにしている。再生ソースはFire TV Stick 4K MaxとPlayStation 5。複数のリモコンを使用するという手間を減らすことで、ホームシアターを日常遣いとするための、心理的なハードルを下げる工夫となっている。
「家族の誰か一人にしか動かせないシステムでは、リビングに置く意味が薄れてしまう」と亀島氏は語る。観たいと思った時に、誰でもできるだけ簡単に使えることが必要だ。機材の存在を視界から消し、機能へアクセスする手順を減らす。この二点は、ホームシアターを日常へ馴染ませるための設計思想から生まれている。
なお、隣室は、単なる機器庫ではなく、書斎兼2chオーディオルームとしても使われている。マランツ「MODEL 40n」とHarbeth「HL-Compact 7ES-3 XD」を組み合わせ、映画とは異なる距離感で音楽を存分に楽しめるようにした。リビングでは映像とサラウンド、隣室ではステレオ再生。用途を分けながら、機器収納と趣味の空間を兼ねている。
不動産会社がホームシアターインストールを手がける理由
不動産サポートは、今回の実例を起点として今後シアター事業部を本格的に始動する。
不動産・リノベーション・インテリアという「住宅側」から、ホームシアターインストールへ参入する形だ。これまで不動産や住宅に関わるさまざまな業務を通じて、ハウスメーカーとも継続的に仕事をしてきた経験を持つ。
また今回のプロジェクトでもプロジェクターの光路シミュレーションや音響対策の取捨選択を自ら行っている。インテリアを優先して画音を妥協するのでもなく、AV機器の性能を優先してリビングを圧迫するのでもない、その間をつなぐことが役割だと、亀島氏は自認する。
実際の設計・施工は、店舗空間などの内装を得意とする株式会社エスパスと協働した。インテリアや内装の方向性、大画面やサウンドシステムの納め方、機材の設置、配線などについては、建築とオーディオ・ビジュアル双方の知識を持つ不動産サポートが全体のディレクションを担う。一方、エスパスはその意図を的確に汲み取り、高い施工力と提案力によって空間として完成させている。
中古マンションのリノベーションでは、理想のシステムをそのまま当てはめられないこともある。だからこそ、物件を選ぶ段階から相談できれば、壁や床の構造、天井高、窓の位置、視聴距離、配線の可能性を見ながら、ホームシアターに向いた物件を選べる。既に所有している住宅なら、その条件の中で何を優先し、何を敢えて行わないかを整理することが可能だ。
こうした住まいと映像の関係を、賃貸住宅にも広げていく構想もある。同社では今後、賃貸管理の領域において、カジュアルなホームシアターを、物件の付加価値を高める選択肢のひとつとしてオーナーへ提案していくことも視野に入れている。
「わたしたちの特徴は、AV機器の側ではなく、ライフスタイルの側からホームシアターを考えることだと思います」と亀島氏は語る。物件の構造から窓、配線、そして暮らし方まで。同じ土俵で一緒に見られることが、住宅側から参入する意味である。
映画を観ていない時間も心地よく。それが「リビングシアター主義」
サブスクが普及し、家庭にいながら数多くの映画へアクセスできるようになり、ハードの方もプロジェクターが高画質化し、設置の自由度を高め、音響機器のスペックも高くなっている。「プロジェクターをはじめとするハードが進化し、サブスクによってコンテンツを楽しむ環境も整ったのだから、ホームシアターは一部のマニアだけのものではなく、普通に暮らす人のリビングに入ってよいのではないか」という問いが亀島氏のホームシアター事業を展開する出発点にあった。
かつてリビングには、家族が囲むテレビという中心があった。いま、映像は個人ごとのスマートフォンへと分散し、それぞれが別々の画面を見る時間が増えている。そこへ、家族や友人がもう一度同じ方向を向きたくなる大画面を据える。ただし、そのために日常のリビングを犠牲にはしない。
スクリーンを下ろせば、140型の映像と5.1chサラウンドに没入できるが、一旦上げてしまえば、家具と照明、アートに囲まれた落ち着いたリビングへと帰っていく。ホームシアターは特別なときだけ使う設備ではなく、生活の濃淡に合わせて選べるひとつの風景になる。
「わたしが大切にしたのは、映画を観ない時間まで含めて心地よく快適であることです。スクリーンに没入する時間と、普段の快適さ、その両立こそが、リビングシアターの価値だと考えています」と語る亀島氏。
ホームシアターとして使っているときだけではなく、使っていないときの姿まで設計する。その考えこそが、不動産サポートが掲げる「リビングシアター主義」なのである。
HOME THEATER DATA
住宅形態:マンション/リノベーション(築23年)
画面サイズ:140型スクリーン+65型テレビ
視聴距離:約4m強
サラウンド:5.1ch
インストール内容:リノベーション設計支援、システムプランニング、機器選定・設置、壁内配線、遮光設計、照明・家具・インテリア導入支援、ホームオートメーション
SYSTEM LIST
THEATER & AUDIO(リビング)
プロジェクター:ビクター(JVC)DLA-Z5
スクリーン:シアターハウス 140型電動スクリーン(外巻き)
テレビ:Panasonic ウォールフィットテレビ 65型
AVアンプ:Marantz CINEMA 30
フロントスピーカー:Bowers & Wilkins 805 D4
センタースピーカー:Bowers & Wilkins HTM71 S3
サラウンドスピーカー:ECLIPSE TD307MK3(天井マウント)
サブウーファー:KEF KC62(サイドテーブル内に設置)
ストリーミングメディアプレーヤー:Amazon Fire TV Stick 4K Max
プレーヤー/ゲーム機:Sony PlayStation 5
HOME AUTOMATION
Amazon Echo Dot Max
SwitchBot
ShadeAuto(窓遮光制御)
主な制御対象:スクリーン、プロジェクター、音響機器、照明、遮光シェード
2ch AUDIO(リビング隣室)
プリメインアンプ:Marantz MODEL 40n
スピーカー:Harbeth HL-Compact 7ES-3 XD
SPACE LIST
家具
ソファ:MASTERWAL バーガンディ色レザー 3P
チェア:GETAMA GE290A(ハンスJ.ウェグナー)
チェア:Carl Hansen & Søn CH78 ママベアチェア(ハンスJ.ウェグナー)
チェア:Carl Hansen & Søn MG501 キューバチェア(モーテン・グッドラー)
チェア:Carl Hansen & Søn Yチェア(ハンスJ.ウェグナー)
チェア:Carl Hansen & Søn CH88P(ハンスJ.ウェグナー)
チェア:マルニ木工 HIROSHIMA アームチェア(深澤直人)
テーブル:マルニ木工 HIROSHIMA ダイニングテーブル(深澤直人)
センターテーブル:柏木工 MODE(筆返し)
サイドボード:柏木工 ELES
サイドボード:カンディハウス 一本技
サイドテーブル:柏木工 THE SELECTION
ラグ:BoConcept
照明
Louis Poulsen:PH 3½-2½ フロアランプ、PH 3/2 テーブル、PH 3/2 ペンダントランプ、VL45 Radiohus、AJ Wall Lamp、AJ テーブル
FLOS:Glo-Ball(45cm・33cm/Jasper Morrison)、Bellhop
Ambientec:TURN、TURN+(真鍮・ポータブル)
内装・建材・アート
壁面材:SOLIDO セメントパネル
窓まわり:ノーマンジャパン 63mmウッドブラインド
遮光:ノーマンジャパン 遮光ハニカムシェード(サイドカバー付き)
墨絵:石井紀湖
装飾:George Nelson Sunburst Clock
※家具・照明は、正規輸入元・正規販売店から購入したオリジナル品
INSTALL SHOP/INSTALLER
不動産サポート株式会社
https://www.tokaisupport.com/
不動産サポート株式会社 シアター事業部
https://theatersupport.jp/
愛知県春日井市出川町2-8-10(予約制)
TEL:0568-51-2122
営業時間:9:00 - 17:30
定休日:水曜日
総合ディレクション・ホームシアターインストール・インテリア導入支援
担当:亀島裕明

ARCHITECT(設計・施工)
株式会社エスパス
愛知県名古屋市中川区上脇町2-116
TEL:052-355-8081
DIRECTION(企画・設計ディレクション)
不動産サポート株式会社




























