PR 公開日 2025/09/17 06:30

Hi-Fiと楽器メーカーの強みで圧倒的な完成度を誇るハイエンドヘッドホン「YH-4000」「YH-C3000」を徹底レビュー

フラグシップヘッドホンで培ってきたノウハウを細部にまで投入

YH-C3000 〜「アルモダイナミック」ドライバー搭載で “時間を忘れて音楽に没入する体験” を密閉型で表現

密閉型ヘッドホン「YH-C3000」 305,800円(税込)

続いて紹介するのは密閉型モデルのYH-C3000だ。本機は同社にとって完全新設計のオーバーイヤー型密閉ヘッドホン。コンセプトは「YH-5000SEのサウンドフィロソフィを密閉型で実現すること」。すなわち、音漏れのない密閉型の特性を活かし、長時間リスニングにおいても、時間を忘れて音楽に没入できることを目指している。開発を担当したのは、YH-5000SE開発のキーマンの1人である波多野亮氏だ。

振動板とハウジングはいずれも新規開発。振動板にはHi-Fiスピーカーでも採用しているザイロンを独自配合する混抄紙を導入し、10年にわたる研究開発の成果である新開発「アルモダイナミックドライバー」を搭載した。

新開発のダイナミック型「アルモダイナミックドライバー」を初採用
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YH-C3000のハウジング部にはピアノでも使用されているドイツ産のブナ材を導入。木目も塗装も美しい
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レザー素材を採用した低反発イヤーパッドが同梱されており、内側のワインレッドカラーも特徴的

また、ハウジングには、楽器メーカーとしてのアイデンティティが色濃く反映されている。ピアノにも採用される高品質なドイツ産ブナを厳選し、木材の調達から加工まで、そのほとんどをYH-5000SEとYH-4000と同じ、静岡県掛川市にあるヤマハ自社工場で組み立てられている。

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YH-C3000のヘッドバンド部分はブラックを基調とした2層ヘッドバンドとしている
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YH-C3000はステップレススライダーを採用しており、スラントスイベル機構も投入

YH-C3000音質レビュー 〜 フラットな帯域バランスで楽器の響きがナチュラル

YH-C3000と対面してまず感じたのは、そのあまりにも美しいデザインだ。派手な装飾はないが、緩やかな曲線と光沢あるブラックのハウジングは、ごくわずかに木目が見え、絶妙な仕上がりとなっている。アームやスライダー部のビルドクオリティもさすがヤマハと唸らされる完成度だ。

装着感は最上級で、ステップレススライダーと2層構造のヘッドバンドが頭部にしっかりフィットし、独自開発の低反発イヤーパッドの肌触りも心地よい。重量も約330gと軽量に抑えられている。

YH-C3000を試聴。こちらもYH-4000と同様に付属のシングルエンドケーブルで音質をチェック

感心させられたのは、YH-C3000の音の良さだ。全体的な傾向として帯域バランスはフラットで、YH-5000SEのサウンドキャラクターに近い。極端なピークやディップがなく、ストレスのないストレートな音である。アコースティック楽器の響きがとにかくナチュラルで、ヤマハが楽器メーカーであることを強く感じさせる。

星街すいせい『夜に咲く』では、ソースに忠実な音色と質感が表れ、ボーカルは遠すぎず近すぎない中庸な表現。密閉型としては音場が広くスピード感もあるのも好印象。素直なサウンドキャラクターは、ボーカルやクラシックでより強みを発揮する。

YH-C3000の装着性の良さ、ヤマハの楽器を彷彿させる艶やかなハウジングが魅力的

音楽的な緊張感をダイレクトに表現し、アコースティック楽器の描写も立体的

ヘイリー・ロレン『フォー・オール・ウィ・ノウ』」のTr1「フォー・オール・ウィ・ノウ」を聴くと、彼女の歌声が豊かなアウトフォーカスの中から柔らかく浮かび上がり、リアルなベースが頭内定位をしっかり支える。久石譲『Joe Hisaishi Conducts』のTr1「スティーヴ・ライヒ: 砂漠の音楽 I. fast」では、立体的で奥行きのあるアコースティック楽器の描写が印象的だ。

フラグシップモデルYH-5000SEと同様のサウンド傾向を感じさせてくれる密閉型ヘッドホンとして、高い完成度を誇る

小音量時の明瞭度も高く、音楽的な緊張感をダイレクトに伝えてくれる。オーディオ的にリファレンス的な性格を備えた再生能力の高いモデルではあるが、ストレスを感じさせないサウンドで長時間の試聴でも疲れしらずだ。

YH-4000とYH-C3000はオーディオメーカーと楽器メーカーの強みを生かした高い完成度を実現

2つのモデルは、当初の想像を超えるサウンドを体験させてくれた。YH-4000は、「オルソダイナミックドライバー」特有の繊細な音の描写力と、開放型ならではの広がりを継承しつつ、より力強く躍動感のあるサウンドへと進化。ポップスやロック、ジャズなど幅広いジャンルとの相性が高まり、同社の開放型ハイエンドヘッドホンのラインナップを完成させたともいって良い。

一方のYH-C3000は、密閉型構造を採用することでリスニング環境を選ばず、優れた装着感とともに、YH-5000SEが持つ豊富な情報量や空間表現を長時間にわたって堪能できる。さらにビルドクオリティの高さも大きな魅力となっている。

現在、ハイエンドヘッドホン市場では国内外から個性豊かな製品が次々と登場しているが、今回の2モデルは総合オーディオメーカーであり楽器メーカーでもあるヤマハの強みを活かした、完成度の高いモデルに仕上がっており、購入後の満足感はすこぶる高い。

SPEC

[YH-4000]
●形式:オーバーイヤー・開放型 ●ドライバー:50mm 平面磁界型「オルソダイナミックドライバー」 ●再生周波数帯域:5Hz - 70kHz ●感度:97dB ●インピーダンス:34Ω ●質量:約320g

[YH-C3000]
●形式:オーバーイヤー・密閉型 ●ドライバー:50mm ダイナミック型「アルモダイナミックドライバー」 ●再生周波数帯域:5Hz - 55kHz ●感度:94dB ●インピーダンス:34Ω ●質量:約330g

 

(提供:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

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