公開日 2020/01/30 15:30

【AAEx2020 グランプリ受賞】フルテックの電源プラグ&コネクター「FI-48/46 NCF」シリーズ

3種類のメッキが揃う最新NCF電源端子の魅力を福田雅光氏が検証
FI-48シリーズで好評を得てきたフルテックの電源プラグとIECコネクターがNCF仕様となり、メッキ仕上げも従来のロジウムメッキのみに加えて銀メッキと金メッキも登場、一挙に3種類6アイテムへと充実した。その内容は、それぞれ素材の魅力を生かしながらたいへん魅力的な進化を遂げており、「オーディオアクセサリー銘機賞2020」で栄誉あるグランプリ受賞となった。本記事では進化したポイントと評価するべき音の特徴をレポートし、各モデルの音の傾向と魅力を明らかにしていく。

フルテックのプラグ/IECコネクター「FI-48M NCF(R)/FI-48 NCF(R)各22,000円(ロジウムメッキ仕様、写真右)、FI-48M NCF(Ag)/FI-48 NCF(Ag)各21,000円(銀メッキ仕様、写真手前)、FI-46M NCF(G)/FI-46 NCF(G)各17,000円(金メッキ仕様、写真左奥)。いずれも税抜

電源端子の性能は電源経路の音を最終的に決める
フルテック最新NCFバージョン3種類が備える画期的な特徴とは?(Text by福田雅光)

電源ケーブルは、電源ケーブル部に、電源プラグとIECコネクターを組み合わせて構成されている。音質的には、どの部分が重要であるのか。経験的に思うに、ケーブルが50%、プラグが20%、コネクターが30%といった影響力を持つと考えている。ケーブルと端子は半々の重要度を持つため、端子周りの性能はとても大切だ。特に、最終的に機器に装着されるIECコネクター部は、ここが出口になるため、最後はこの性能が支配する。

従来からの強力な制振効果に加えて、樹脂部分に特殊素材「NCF」を調合し、静電気対策も高めた新シリーズ。ハウシング内部のケーブルクランプ部にも、重厚で制振特性を持つ特殊金属を採用したことで、強力な制振効果を発揮

電源プラグ、IECコネクターなど、端末処理の製品で世界的なトップブランドになったフルテック。外観構造だけではなく、音質性能も追求していることが信頼性を高めている。今期注目する製品は、同社の最高級電源プラグとIECコネクターFI-50 NCFシリーズの弟モデルとして開発された高級製品、FI-48 NCFシリーズ、そしてNCF(ナノ・クリスタル・フォーミュラ)採用の製品として、金メッキ電極を初めて採用したFI-46 NCFシリーズの誕生である。

左がIECコネクター内部の導体結線部、右が電源プラグ内部の導体結線部。本体取りつけネジとの電位差をなくすアースジャンパーも装備されている

FI-50 NCFシリーズのカーボンを外装に採用した美しいデザインは海外でも好評だが、今回のFI-48 NCFはシンプルに性能を追求したシリーズとして、NCFの作用を継承しながらステンレスによる高剛性構造のハウジング(ケース)を採用。また新たに、銀メッキ電極のタイプも登場。FI-48 NCFシリーズはロジウムメッキと銀メッキが揃えられた。

試聴テストには、PC-TripleC導体の断面積3.5スケアの電源ケーブルを使い、プラグとコネクターのペアを装着して実施している。ワイヤー接続はアース線も使った3芯接続である。

次ページ3種類のメッキ仕上げ、それぞれの音の特徴をレポート

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