知る人ぞ知るオーディオビジュアル専門店・鹿児島オーディオは初心者やファミリーも受け止める懐の深さが魅力!
鹿児島中央駅からクルマで10分ほど。桜島がよく見える丘陵の麓の住宅地に、端正な佇まいのオーディオ&ホームシアターショップがある。気さくで話しやすい内園良一さんが店を構える、知る人ぞ知るオーディオ&ビジュアル専門店は、地元密着40年の老舗だ。
映画やゲーム、ホームシアターの用途が多様化
土曜の朝イチ開店と同時にお店に伺うも、内園さんは丁重に迎えてくださる。マランツの「LINK 10n」によるさりげないBGMのなか、珈琲をいただきながら最近のホームシアター事情について話してくれた。
内園さんは3管プロジェクターとレーザーディスクによるホームシアター黎明期からカスタムインストールの経験をお持ちで、ご自身で施工もできる。
巷では、ここ数年若い人が家の新築やリフォームのタイミングと関わりなくプロジェクターを購入していると内園さんは分析するが、鹿児島オーディオでは、そういったコンパクトプロジェクターではなく、家でじっくり映画を観たり音楽を聴いたりする住宅インストール型のホームシアターを提案している。
実際、鹿児島市内の自宅にホームシアターを構えるお客様は、本当に映画好きで、霧島などに別荘を建てる折には、そこにも本格的なホームシアターをオーダーする例も多いとか。
「最近では、本格的なホームシアターを作るご家庭でも、その用途は子どもさんらとゲームをするのが多い印象です。もちろん、オーナーさんご自身は映画もお好きなのですが、若い世代の方はご自身もゲームをなさる方が多くて『ランプの寿命が来てる』って連絡を受けると、6時間くらい連続してゲームに没頭されていたりするんですよ。
また、最近のトレンドは配信ですね。ウチの妻も以前はドラマをレコーダーで録画して見ていましたが、いまはNetflixで見ています。時代は確実に変わってきていますね」と内園さん。取材時はまだソニーがブルーレイレコーダーの撤退を発表する前だったが、それをまるで予見していたかのような発言だった。
ビクター4Kプロジェクター&7.1.6chイマーシブ環境を常設
店内には多くの2chシステムのほか、120型のスクリーンにビクターの4Kプロジェクター「DLA-Z5」「LX-NZ30」を展示。7.1.6chのイマーシブオーディオ環境を構築してある。
内園さんはかつて大阪でオーディオ専門店の従業員を経験した後、鹿児島に帰郷。24歳のとき、いまの場所とは異なる貸店舗で「鹿児島オーディオ」を開業した。
「立派な店ではありませんでしたが、バブル時代にはよく売れたんです。レコードからCDに切り替わる頃で、高校や大学の入学祝いにCDプレーヤーを買うのが慣わしでした。昭和60年から平成10年ぐらいまでは、どこの店もそうでした」(内園さん)
一時は従業員を2人雇うほどだったが、ブームが去ると40年前に現在の場所に自宅兼店舗を建てた。来店客はその当時以来のリピーターが主かと思いきや、ここ10年、飛び込みによる新規のお客様が6割を占めるという。
しかも、来店客の成約率がとても高い。繁華街から離れた場所にあるため冷やかしが少なく、真剣に購入意欲満々の人ばかりが辿り着く。
「数万円のものならまだしも、10万円を超えるようなものは、現物を見たり聴いたりしないと買えないという方や、そもそも通信販売が嫌という方も結構おられます。コロナ禍になったときは、皆さん外出できないから、多少高くてもオーディオビジュアル機器を買いに来てくれました」(内園さん)
アナログ需要に応えてプレーヤーとLP盤も
最近とくに増えているのは、アナログ。ここ鹿児島でも、若い人がレコードプレーヤーを求めて来店する例があるため、比較的手にしやすいプレーヤーを複数展示するようにしている。
実際、東京で同僚だった私の友人が鹿児島に帰京した折も、この鹿児島オーディオにレコードプレーヤーを買いに来たと言っていた。そうしたニーズを受けて、鹿児島オーディオでは中古のオーディオのほか、レコードも販売している。


「一昔前までは歌謡曲のレコードなんて二束三文で扱われていましたが、いまはよく売れます。松田聖子や山口百恵を聴いていた世代の方たちが懐かしくて聴き直したくなるんでしょう。カーペンターズとか荒井由実、ピンクレディとか。
漫画だったら『巨人の星』を1巻から30巻までずっと集めなければ気が済まないひとがいるでしょう? あれと一緒です。途中から嫌いになったり、仕事や家庭で忙しくなったりして離れていた人たちが、いま、憩いを求めて戻ってきているんです」(内園さん)
映像作品でも『サウンド・オブ・ミュージック』のように、過去の名画が4Kリマスタリングされて4K Ultra HDブルーレイとなっているが、やはり青春時代に見たり聴いたりした作品は格別。10代、20代の頃に受けた影響や記憶は、その人の後の人生に大きく影響するのだ。
「あそこに、中学生のときに買ったラジオがあるんです。当時の値段で1万5千円くらいですが、いい音するんです」(内園さん)
店内をさらによく見回すと、新品のほかにも懐かしい中古品が。一部は私物だそうだが、すべて販売可能。内園さんとの楽しい会話を愉しみに、そして鹿児島に埋もれているお宝を発見しに、地元の方のみならず、観光で鹿児島にお寄りの節もぜひご来店を!

鹿児島オーディオ
鹿児島県鹿児島市唐湊4-6-17
TEL:099-254-9889
営業時間:10時00分 – 19時30分
定休日:日曜日、祝日
