公開日 2018/06/07 08:00

MISSION「QX-4/QX-2」レビュー。最新技術をまとった英国老舗ブランドのスピーカー

ウーファー/トゥイーターにそれぞれ独自構造を採用
井上 千岳
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オンキヨー&パイオニアが取り扱う英国スピーカーブランド MISSION(ミッション)。日本でも古くから知られた伝統あるブランドの最新フロアスタンディング型「QX-4」とブックシェルフ型「QX-2」を井上千岳氏がレビューする。

QX-2(77,000円/ペア・税抜)

QX-4(78,000円/1台・税抜)

■日本でも早くから知られた英国ブランド・ミッション

ミッションは英国の代表的なスピーカー・ブランドとして、わが国でも比較的早い時期から知られてきた。設立は1977年ということだから、確かにオーディオの隆盛期と重なっている。

創設者のファラッド・アジマという人物は、ユーディ・メニューイン国際ヴァイオリン・コンクールのディレクターで、イラン・ヘリテージ財団の理事も務めたという。新しい技術をスピーカーに応用することで高い評価を受け、1970〜80年代のオーディオの世界でいち早くリーディング・カンパニーの地位を獲得している。

その後は多少変遷があったようだが、1999年からはピーター・コモー氏が責任者として指揮を執っているようだ。2001年に発表された「Pilastro」というモデルが話題となったが、4基のウーファーと8基のパッシブ・ラジエーターを装備したヘビーなデザインで、それまでのミッションとは一線を画したイメージがあったものである。

このPilastroで開発された技術や構成がその後のベースとなったようで、ここで紹介するQXシリーズにもつながってきたと言っていい。なお現在はクォードやワーフェデールなどを擁するIAGグループの傘下に属し、わが国では昨年からオンキヨー&パイオニアが輸入業務を取り扱っている。

QXシリーズは先に発売されたLXシリーズに続く第2弾で、日本国内ではブックシェルフ型、フロアスタンディング型、センター用の3機種がリリースされている。そのうち、今回はステレオスピーカーとして2モデルを取り上げることにしたい。

ブックシェルフ型の「QX-2」とフロア型の「QX-4」をそれぞれ聴いた

■独自のウーファー構造が低音の応答性を上げる

ドライバー・ユニットはシリーズ共通で、リング・ドームトゥイーターとロングファイバー配合コーン・ウーファー。いずれも2ウェイ構成である。

径38mmのリング・ドームトゥイーターは新開発。単純なドーム型とは異なり、内周側のインバーテッド・ドーム振動板がスムースな周波数特性を再現し、外周側のドーム振動板によって磁気回路からの駆動力がダイレクトに伝わる独自形状に形成している。これにより、伸びやかな高域再生が可能であるとする。

トゥイーターの構造図

また振動板背後のキャビティはツイン構造とし、振動板の背圧を排出しながら共振を抑えて広帯域の再生レンジを確保している。

ウーファーは低周波数帯域の高調波歪みを最小化するため、ブチルゴム(IIR)素材のダウンロールエッジ設計を採用している。振動板は、アクリル繊維とソフトパルプによるロングファイバー・コンポジット・コーンである。

ウーファーのエッジと取り付けネジは、櫛の歯状スロットの開いたユニークなカバーの裏側に隠されている。このリボンのようなスロットが内部の気流を拡大する骨組みとなり、一般的なバスレフ型にありがちなノイズを排除し、歪みを低減しながら低域の再現性を高めるという仕組みである。

特徴的なカバーの裏でドライバーをネジ止め固定。ウーファーの振動板素材も独特だ

次ページ英国メーカーのイメージを覆す豊かな低音

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