公開日 2014/04/14 13:10

充実スペック+手頃な価格! ソニーの最新サウンドバー「HT-CT370」レビュー

【特別企画】No.1シェアモデルがモデルチェンジ

ディフューザーで「包み込まれるようなサラウンド感」を実現

サウンドバー最初のハードルである設置をクリアできたら、最重要ポイントである「音質」が気になってくる。もちろん今回のHT-CT370も、その音質とサラウンド効果をさらに進化させている。

昨年発売したプレミアムモデルのHT-ST7では「波面制御技術」というDSP処理技術を投入し、広がりあるサウンドを生み出していたが、HT-CT370では実売3万円台という価格帯ながら、物理的な「ディフューザー」というパーツを搭載。これにより広がりのある音を実現したのが最大の聴きどころでありポイントだ。この「ディフューザー」とは、60mmスピーカーユニットの前面に取り付けられた小さなパーツなのだが、その効果は大きく、部屋のなかで自然に音場を広げる。

60mmスピーカーユニット

新搭載の「ディフューザー」によって音を広げる

早速、HT-CT370のサウンドを体験してみると、この「ディフューザー」は思わず耳を疑うほど劇的にサラウンド効果を向上させる。上位モデルの「S-Force Pro フロントサラウンド」が作り出す5.1chのサラウンド空間を感じさせる、スイートスポットの広い音を生み出してくれるのだ。

音元出版視聴室で様々なコンテンツを視聴した。その音の広がりに折原氏も感嘆の声を上げた

まず聴いたのは、昨年BDが大ヒットした怪獣&ロボットSFアクションの『パシフィック・リム』。サブウーファーから迫り来る地響きのような低音がまずは印象的だ。さらに、視聴しているうちにクセになるあのBGMを、HT-CT370の見た目よりも遙かにスケールが大きく表現するのには驚かされる。音場が上に広がるだけでなく、前方、すなわち視聴者側にダイレクトに届けられ、耳もとをかすめていくようなキレある空間を生み出し、劇場さながらの興奮が味わえる。

リビングで家族とソファーに座って映画を見る場合、どの席で観ても良い音が楽しめるスウィートスポットの広さが重要になる。それを確かめるべく、再生しながら様々な場所に移動してみたが、正対した位置からかなり離れても自然な音が楽しめ、スウィートスポットが広い。ちなみに、サブウーファーの音量は0〜12で調整できるようになっており、マンション住まいで騒音が気になる…という人も、リモコンからすぐに調整できるので安心だ。

他に映画『レ・ミゼラブル』を視聴しても、歌声の粒立ちをきめ細かく表現する。アニメBDの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を観ると、BGMの音場の広がりが非常にハイレベル。この包み込まれるサラウンド効果は、HT-CT370のオススメのポイントとして強くアピールしたい。

これらの映画作品は、当然ながらサウンドフィールドを「MOVIE」で視聴した。このモードは、ほかのモードに比べてリバーブが大きめで、もっとも濃厚。広大なサラウンド感が得られるのが特長だ。ただ単に、視聴者の周囲に音が広がるだけでなく、音の奥行き方向まで描き出す点が特長と言えるだろう。

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