公開日 2022/07/19 16:51

アップルが「eSIM専用iPhone」準備中? 年内投入の予測も【Gadget Gate】

ポートレス化で防水性能アップも
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
かつて新たなスマートフォンを買ったときに「物理SIMカードを入れること」は、一種の通過儀礼だった。だが、今や廉価モデルiPhone SEの第3世代にさえeSIM対応が追加されたことで、米国の通信キャリアも「物理SIMスロットがない」未来に備えて準備していると報じられている。

Image:Fit Ztudio/Shutterstock.com

米Wall Street Journalの報道によると、eSIMは欧州やアジアで人気が高まっているという。これらの地域では最高のデータプランを選ぼうと、プリペイドプランを切り替えがちな傾向があるためだ。窓口に行って物理カードを交換することなく、スマートフォンでの操作のみでキャリアを乗り換えられるeSIMの利点を活かしているのだろう。

そして1つの通信キャリアにこだわりがちな米国でさえ、3大プロバイダが物理カードレスの未来に向けた準備を進めているとのことだ。すでにiPhone 13シリーズでは、キャリア経由の販売でも物理SIMカードの同梱を止めており、一部Android端末では物理SIMのサポートが打ち切られたことも指摘されている。

米大手キャリアの1つVerizonは、第3世代iPhone SEのeSIM対応をきっかけに、より多くのeSIM顧客を得るためにスタッフの訓練を始めたそうだ。Verizon自らが、eSIMを設定できるアプリを提供しているのである。またAT&Tも公式サイトにアクティベーション・ガイドを設け、顧客がQRコードをスキャンしてeSIM設定できるようにする予定だという。

そうした米国の現状を伝えつつ、WSJは「物理的なSIMはすぐに消えることはないが、いったんアップルが新型iPhoneでサポートしなくなったら……」と述べ、それが近い将来に起こりうることをほのめかしている。

Image:justyle/Shutterstock.com

次期「iPhone 14」シリーズでeSIM専用モデルが投入される可能性は、英国に本社を置くGlobalDataのアナリストEmma Mohr-McClune氏も予想していることだ。

今年初めにEmma氏は、アップルがiPhoneをすぐ・かつ完全にeSIM専用に切り替えることはせず、自社ストアではiPhone 14のeSIM専用モデルを提供しつつ、キャリアにはそれに加えて、eSIMとnano-SIMカードトレイの両方を備えた従来型も販売できる選択肢を用意する、との見通しを述べていた。

また、スマートフォンをeSIM専用にする(物理SIMスロットを排除する)ことは、様々な観点から望ましいとの声もある。eSIMソフトウェア企業であるAmdocs社はWSJに対して、eSIMのみの未来は安全面でも望ましいと語っている。なぜなら問題が見つかった場合、eSIMなら世界中の何百万人もの人々にセキュリティアップデートをすぐ送れるが、物理SIMではできないからだ。

また物理SIMスロットをなくせば、以前から開発中と噂される「ポートレス(外部端子がない)」のiPhoneとも相性がいいはずだ。ポートレス化の目標の1つは世界各国で強まりつつあるUSB-C採用の圧力をかわすことと推測されるが、もう1つは防水性能を高めることだろう。

アップルがiPhoneでのUSB-C採用を避ける理由の1つとして、有名アナリストMing-Chi氏は、USB-CがLightningよりも防水性能に劣ることを挙げていた。次期「Apple Watch Series 8」でも頑丈モデルが用意されるとの噂もあり、iPhone 14でも物理SIMスロットなしモデルが「防水に優れたエクストリームスポーツ向け」として宣伝されるのかもしれない。

Source: The Wall Street Journal
via: 9to5Mac

テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」のオリジナル記事を読む

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 オーディオテクニカ、新型アナログプレーヤー「AT-LP7X」。プラッター素材変更などで音質強化
2 Bowers & Wilkinsの新フラグシップ「Px8 S2」レビュー。ワイヤレスの枠を超えた"妥協なきヘッドホン”
3 クルマを“音”で選ぶ新提案!三菱自動車・アウトランダーPHEVが到達したカーオーディオの比類なき音質
4 ビクター「HA-A110T」速攻レビュー!評論家も太鼓判な“ネクスト スタンダード”イヤホン
5 ビクター、新完全ワイヤレスイヤホン「HA-A110T」。総合力を磨いた“新たなスタンダードモデル”
6 ソニーのMini LEDテレビ「K-55XR50」が1位にランクアップ<ビジュアル&関連製品売れ筋ランキング12月>
7 鹿島建設、立体音響スピーカー「OPSODIS 1」一般販売を3月めどに準備中
8 日本電気硝子の「超薄型ガラス」振動板、ノルウェーブランドのトゥイーターに新採用
9 オーディオテクニカ、フォノケーブル「AT-TC300」などレコードプレーヤー用アクセサリー6種
10 MAYA、幻の1stアルバムが初アナログ化。松下真也氏リマスターによる180g重量盤で4月20日発売
1/30 14:42 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX