ガジェット 公開日 2025/06/25 10:46

iPhoneで使えるマイナンバーカードが開始、登録の手順を解説

登録したらどんな時に使える?
Gadget Gate
マイナンバーカードをiPhoneで利用できるサービスが6月24日に始まった。この記事では、iOS標準の「ウォレット」アプリにマイナンバーカードを登録して使うための手順をまとめてご紹介しよう。

米国では、iOSのウォレットアプリに運転免許証や州発行の身分証明書を登録して使用できる地域が拡大している。米国外では日本が初めて、iOSのウォレットアプリにデジタル身分証明証を登録するサービスが利用できる国になる。その最初がマイナンバーカードというわけだ。

6月24日以降、iPhoneのマイナンバーカードを登録すれば、ICチップを内蔵するプラスチック製のマイナンバーカードの代わりにiPhoneからマイナポータルにログインしたり、コンビニでの証明書取得などの行政サービスが利用できる。

なお、iPhoneの対応機種は、iOS 18.5以降を入れたiPhone XS以降となっている。

■iOS「ウォレット」アプリへの登録方法

マイナンバーカードをウォレットアプリに登録する手順を紹介しよう。

iOS版の「マイナポータル」アプリを開くと、6月24日から「マイナンバーカードをiPhoneに追加する」という項目が増えているので、これを選択する。

次に、ユーザーの本人確認を行い、 “なりすまし” を避けるためにiPhoneのフロントカメラでユーザーの顔を自撮りする。撮影は明るい場所で、帽子やマスクを外した状態で行うことが推奨されている。

続いてマイナンバーカードに設定している数字4桁の券面入力用暗証番号と、英数字6〜16文字の署名用パスワード(署名用電子証明書用暗証番号)を入力する。

そして最後のステップとして、実物のマイナンバーカードをiPhoneのNFCで読み取る手順を経て、ウォレットアプリへの登録が完了する。

続くプロセスとして、iPhone上でマイナンバーカードを使用する際の4桁の暗証番号(PIN)とパスワードを設定する指示が画面に表示される。

実物のマイナンバーカードと異なる情報を登録することもできるが、一緒に揃えておく方が後の混乱が避けられそうだ。

■コンビニで証明書を発行する方法

iPhoneのマイナンバーカードを使って、コンビニで証明証を発行する方法も紹介しておこう。

まずはウォレットアプリをタップ、あるいはiPhoneのサイドボタンをダブルクリックして開き、マイナンバーカードを選択する

続いて、SuicaやクレジットカードのようにFace IDもしくはTouch IDで認証した後、非接触IDカードリーダーにiPhoneをかざして使うだけだ。必ず生体認証が都度必要となり、パスコードによる解除は利用できない。

■iPhoneのマイナンバーカードはどんな時に使える?

iPhoneにマイナンバーカードを登録しても、物理的なマイナンバーカードは引き続き使用できる。ただし、一部のサービスでは、まだスマートフォン用電子証明書に対応しておらず、物理的なマイナンバーカードが必要だ。

実物のマイナンバーカードは健康保険証としても利用できるが、iPhoneではまだ利用できない。デジタル庁はiPhoneの対応について、2025年7月からの実証実験を経て、秋の9月頃から必要となる環境を整えた医療機関から順次導入が始まると公表している。

確定申告における利用は、2026年(令和7年分)の確定申告に向けて対応を予定する。だが、iPhoneのマイナンバーカードを運転免許証として利用できるようにする計画については、まだ発表していない。

iOS版も公開されている「マイナンバーカード対面確認アプリ」には、7月中を目指してiPhoneのマイナンバーカードを使った対面による本人確認に対応するアップデートが予定されている。以降はiPhoneのマイナンバーカードでも、店舗や窓口での本人確認等に使い道が広がる。

アップルはiPhoneのマイナンバーカードが、高度なセキュリティとプライバシーのメリットをユーザーに提供すると説明している。ユーザーがどこで、いつ、どのような個人情報を共有したかなど、過去の提示に関する情報は暗号化され、ユーザーのデバイス上だけに情報が保存される。

アップルがユーザーの使用履歴を知る手段はない。なお、iPhoneのマイナンバーカード内には、ユーザーの医療や銀行口座などプライバシー性の高い情報は記録されない。

ユーザーが自分のiPhoneを紛失した場合、「探す」アプリを使って遠隔操作によりデバイスをロックしたり、消去もできる。マイナンバーカードを追加したiPhoneを紛失した場合は、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)で、24時間365日体制で一時利用停止を受け付けている。

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