公開日 2023/12/01 19:55

NHKテクノロジーズ、5.1.4chの立体音響制作にも対応する音声中継車・新装「T-2」

放送番組からリアルタイム配信、音源制作にも対応
編集部:長濱行太朗
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NHKテクノロジーズは、新装された音声中継車「T-2」のメディア向け説明会を2023年11月29日〜12月1日の期間で実施。今回の説明会では、T-2の車内に導入されたシステム環境を取材することができたため、レポートする。

新装された音声中継車「T-2」

「“コンパクト”で“良質”な音声制作の実現」をコンセプトとするT-2は、音楽系の放送番組やコンテンツの制作向けの音声中継車。多様な放送音声モード(ステレオ/5.1ch)、生放送、マルチチャンネル収録に対応する。T-2の旧モデルでは、NHK系のクラシック関連やのど自慢の番組などの制作がメインであり、新モデルでも継続していく予定だという。

車体の外観やサイズはそのままに、内部システムを大幅にブラッシュアップされており、音声卓にはSolid State Logic「System T S500」を搭載し、64chの物理フェーダー、メーターブリッジを採用している。

Solid State Logic「System T S500」を搭載。32インチの4K液晶モニターで映像を確認できる

新装されたT-2の最大の特徴が、5.1.4chの立体音響にも対応したこと。説明会では、22.2chで録音・制作したクラシック番組を、5.1.4chにリミックスしなおしたコンテンツが流れており、3Dオーディオフォーマットでの制作が可能であることをメディア陣にアピールしていた。

音声卓はもちろん、5.1.4ch構成のモニタースピーカーを導入。5.1.4chのシステムには、ジェネレックの「8340A」×5本(フロントLR/センター/サラウンドLR)、「8330A」×4本(フロントハイトLR/リアハイトLR)、サブウーファー「7360A」×1本を使用している。

フロントLRには、ジェネレック「8340A」とPMC「PMC6」で音を比較できる

ハイトスピーカーに「8330A」を導入

また、ステレオ用にPMCの「PMC」を1ペア追加されていることも特徴で、「音質傾向が異なるふたつのブランドのスピーカーを組み込むことで、より細かい部分でコンテンツの音の傾向を掴むことができるようになっている」と担当者が意図を語ってくれた。

センタースピーカーとサウンドLRは、フロントスピーカーと統一

ステージボックスのマイク/ライン入力は、旧モデルの48chから72chに増強。さらに従来のアナログ/AES/MADIの音声信号入出力に加え、DANTEによる入出力に対応させたこともトピック。マルチチャンネルレコーダーのPro Toolsは64ch収録で、2台運用も可能とする。

72ch入力対応のステージボックスやシンク/タイムコードジェネレータ―など音声中継車の後方に設置

コルグが開発したインターネット動画配信システム「Live Extreme」や、NHKテクノロジーズとスピンデジタルアジアパシフィックの共同開発による22.2chマルチチャンネル音響に対応したリアルタイムエンコーダー「MPEG-H 3D Audio」との連携が可能で、放送番組だけでなく動画配信作品との優位性も高めた。

96kHz/24bitのミキシングに対応し、最終段で44.1kHz/16bitなどに変換が可能なため、ハイレゾからCDの音源の制作でも活用できるとのこと。

社内には多数のエフェクターボードの実機を搭載

また、旧モデルから内装や機器の設置レイアウトを見直したことで、制作スペースの拡張も図っており、制作環境の快適さも向上させている。

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