DTS、「DTS Premium Suite」や「DTS Surround Sensation Headphone」新機能のデモを実施

dts Japnのブースでは、PC向けのDTSテクノロジーをパッケージ化した「DTS Premium Suite」や、「DTS Surround Sensation Headphone」など新機能のデモを体験することができる。

また放送向けエンコード技術「DTS Neural Surround」、近年のブルーレイ普及に伴い採用が急速に拡大しているDTS最上位ロスレスフォーマット「DTS-HD Master Audio」、携帯電話やiPodなどのポータブル機器向けの技術「DTS Envelo」も紹介。ハイクオリティの7.1chの本格サラウンドから携帯電話などで簡易に楽しめるサラウンドまで、幅広くそのクラスにおける最高品質の技術を提供するという同社のコンセプト“ベスト・イン・クラス”をアピールするブースとなっている。

■PC向けの新技術「DTS Premium Suite」

先日IFA2009のプライベートショーでもお披露目された「DTS Premium Suite」（関連ニュース）は、「DTS-HD Master Audio」のデコーダー、PCをソースとして様々なオーディオストリームをシアターシステムで再生できる「DTS Connect」、ステレオシステムで3次元サラウンドを再現できる「DTS Surround Sensation Ultra PC」（ヘッドホン向けのDTS Surround Sensation Headphone/スピーカー向けのDTS Surround Sensation Speakerで構成）、異なった音量レベルの各種ソース間のバランスをとる「DTS Symmetry」、PCハードウェアのシステム上の物理的制限に関係なく音声出力を最大限に高めることができる「DTS Boost」の各テクノロジーによって構成されている。

会場ではPCにヘッドホンを接続し、現在制作中の2009年最新版DTSデモディスクの映像を視聴することができる。コンテンツを再生しながら「DTS Surround Sensation Headphone」のオン・オフを自由に切り換えることができるので、その効果もわかりやすい。

■DTS Surround Sensationの新機能「DTS Surround Sensation Head Tracker」

また「DTS Surround Sensation Headphone」に追加された新機能「DTS Surround Sensation Head Tracker」（関連ニュース）のデモも実施している。

「DTS Surround Sensation Head Tracker」はリスナーが向いている方向にあわせてリアルタイムに音声位置を合わせることができるテクノロジーで、ヘッドホンでゲームをプレイする際に臨場感のあるサウンドが体験できるというもの。

リスナーの頭の位置や向きを計測して動きの情報を得ることで、音の定位のズレを修正し、ステレオスピーカーで再生しているときと同様に音声が常に一定方向から聞こえてくるようなユーザー体験を提供する。本技術では左右約30度のズレがカバーできるという。

■放送向けエンコード技術「DTS Neural Surround」

「DTS Neural Surround」はマトリックス方式を採用するエンコード技術（関連ニュース）。日本ではDTS Neural Surroundのフォーマットによる放送は行われていないが、北米ではすでに衛生ラジオや衛生チャンネルなどで採用されており、日本で発売されているAVアンプでも北米モデルではDTS Neural Surroundのデコーダーを搭載しているものも多く存在する。会場にはマランツの最新AVアンプ「SR6004」（北米モデル）が展示されている。

■ポータブル機器向け技術「DTS Envelo」

「DTS Envelo」は携帯電話やiPodなどのデジタルオーディオプレーヤー、ポータブルDVDプレーヤーといったポータブルオーディオ機器向けの技術。汎用のスピーカーやヘッドホンで、モノラルや2chステレオ音声をサラウンドで楽しむことができる。まだ対応製品は発売されていないが、iPod/iPhone向けリモコンのプロトタイプが展示されている。