ケーブルブランド探訪記（ＰＡＤ編その８）

ＰＡＤ社が最初に製作したシリーズ



●第８回目は同社のAQUEOUS （アクエアス）シリーズをご紹介する。同シリーズは、ＰＡＤ社が最初に製作したケーブルラインであり、社長で設計者であるジム・オッドの特別な思い入れが盛り込まれた製品である。
　インターコネクトケーブルは同軸のシルバーコートされたOFCをクライオジェニクスし、テフロンで包み、さらにPADの専売特許の特殊絶縁液体に浸された構造となっている。加えて特殊なマテリアル・プロセシングとシルバーコート、そしてその上にゴールドコートされた合金ブロック切出しコネクタが相乗効果としてクオリティを高め、完全なニュートラルと絶対的なフォーカスを最大限に発揮してくれる。なおこのアクエアスシリーズにはスピーカーケーブルもラインナップされている。（季刊・オーディオアクセサリー編集部）

●ＰＡＤ社のプロフィール
PURIST　AUDIO　DESIGN（ＰＡＤ）の歴史は1987年に始まる。創立者のジム・オッド氏は元油田探索会社の情報伝達技術者であり、ダイナマイトで爆破した海底の情報を船上に伝送する過程で、振動や電磁波の研究をすることになる。それが、リキッドジャケットという斬新でユニークな発想につながることとなる。この特殊な液体を注入するという構造を採用することで、固体のシールドではしきれない振動や電磁波を、より効果的に排除することができるのだ。その他、素材の超低温（クライオジェニックス）処理などさまざまな技術を応用させ、過去に類例を見ない斬新なケーブルの開発に成功し続けている。