公開日 2017/03/22 16:31

ランティス 佐藤純之介氏が、音のプロ/趣味人としてiFI-Audio「micro iDSD BL」を語り尽くす

数々のヒット作を生み出す「ヒットメーカー」に訊く
季刊・ネットオーディオ編集部:浅田陽介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
■多くのヒットを生む「機材系男子」が聴く「micro iDSD BL」

空前の大ヒットを記録した『ラブライブ!』シリーズをはじめ、アニソンファンに「サウンドのクオリティ」の大切さを世に知らしめつつもビッグヒットを飛ばし続けるランティス。その作品の音楽を手がけているのが、同社のプロデューサーである佐藤純之介氏だ。

ランティスにて、数々の作品を手掛けるプロデューサーの佐藤純之介氏。自らを「機材系男子」とも話す佐藤氏に、micro iDSD BLの魅力をずばりお聴きした

そんな同氏は自身のことを「機材系男子」と称するが、その言葉のとおり彼にとって機材は音楽表現における重要な要素となっている。それは音楽のクオリティをチェックするためのヘッドホンやイヤホンでも同様で、本人はあくまで「趣味ですから」と話すが、その所有数は数十機種にも及ぶほど。ヘッドホン/イヤホンなどポータブルオーディオについても音楽界で随一のこだわりを持つ人物としても知られている。

実は佐藤氏とmicro iDSDの間には、切っても切り離せない関係にある。micro iDSDといえば世界的にみても最も早く、そして最も大きな支持を獲得したDSD 11.2MHz対応USB-DACだが、その人気を確固たるものとしたDSD 11.2MHz音源の制作にいち早く取り組んだ人物が、他でもない佐藤氏だった。

つまり、佐藤氏は旧micro iDSDのことをよく知る人物でもある。だからこそ今回「micro iDSD BL」へと進化した際も、すぐにその大きな変化に気づいたようだ。

micro iDSD BLの試聴は主にイヤホン環境にて実施。旧micro iDSDで気になっていた「音の硬さ」が見事になくなったと話す

「実は最初、micro iDSD BLの発売を知った時に『そんなに変わっていないでしょ?』と思ってたんですよ。『オペアンプ変えて多少音の抜けはよくなったんだろうけど……』とかそういう程度だと思っていました。『よくあるマイナーチェンジね〜』みたいな。でも、実際にその音を聴いてみると、かなりな変化があることに驚きました。

そもそも、旧micro iDSDを聴いた時に、その価格からは考えられないサウンドに本当に驚いたんです。低音はスピードが早くて、その結果グルーヴがしっかり出てきて音の抜けも良かった。

ただ全体的に『ちょっと音が硬いかな』ということがありました。今回のmicro iDSD BLはこういう低域の良さを残したうえでその音の硬さをなくしていて、すごく聴きやすくなったと思います。

届いてパッと聴いた段階で、全体の音の硬さがなくなっていたと感じたのですが、エージングが進むにつれだんだん音の抜けがよくなってきている印象ですね。もともと最初の段階から完成された音だったと思います」

そう語る佐藤氏だが、ここでいう“旧micro iDSDの音の硬さ”も「BLを聴いたからこそ、改めて気づいた部分」と話す。

次ページアナログ回路のアップグレードによる「適応力」の拡大

1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 XREAL、XREAL Oneが入った「開運福袋2026」を12/11から販売。200セット限定
2 HARBETHの魅力は“声”にあり!色褪せぬエバーグリーンなサウンドを、あえてのアニソンで斬りまくる!
3 5万円で激変、“DCリニア電源”をどう使う?トップウイングの「DC POWER BOX」徹底使いこなし!
4 AVIOT、LDACにも対応した1万円切りの“ピヤホン9”「TE-U1-PNK」
5 mora、ハイレゾ配信12周年キャンペーン第2弾スタート。「ハイレゾ大使」には森口博子が就任
6 『続・太鼓判ハイレゾ音源はこれだ!』#2【後編】- かつしかトリオ『“Organic” feat. LA Strings』リリース記念インタビュー
7 AURAS東京、シアターの常識を覆すかんたん操作&美しいデザインの“エンターテイメント空間”をカスタムメイド
8 LG、リアルタイムAIプロセッサー搭載の4K有機ELテレビ「OLED C5M」
9 【Qobuzダウンロードランキング】ブルーノート東京、夏の風物詩!矢野顕子トリオのライブ盤が1位にランクイン
10 Bowers & Wilkins、「801 D4」を六本木ISETAN SALONEにて特別展示。12/25まで
12/12 10:48 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX