<山本敦のAV進化論>第3回
iPhoneでテレビを見る3つの方法、それぞれのメリット/デメリット
山本 敦
2014年04月09日
2つめは、レコーダーに録ったコンテンツをiPhone/iPadに持ち出し、外出先で見るというパターンがある。受信感度に左右されることがないので、高精細な映像が安定して楽しめるメリットがあるものの、ライブ視聴は行えない。また毎回レコーダーからiPhone/iPadに見たい番組を転送する手間も必要となる。
3つめの、宅内機器から配信する方法は、いまにわかに熱くなっているジャンルだ。Wi-Fi接続で用いる「エリアフリーTV」や、「DTCP+」と呼ばれる著作権保護方式に対応したNASなどを併用し、宅内のBDレコーダーなどからインターネット経由で宅外にストリーム配信することができる。また、ピクセラからはリモート視聴にも対応するスマホ/PC向けワイヤレステレビチューナー「PIX-BR310L」(関連ニュース)も発表されている。そのほか後述する「Slingbox」などの製品をレコーダーに接続するという方法もここに含まれる。基本的にアナログ出力を利用することになるが、「DTCP+」非対応の従来のレコーダーでも利用できる点はメリットだ。
さらに今回、ソニーがBDレコーダーの一部機種で対応した「外からどこでも視聴」機能(関連ニュース)では、BDレコーダー本体から宅外にインターネット経由でストリームを飛ばし、放送中の番組や録画した番組を外出先で見られるようになる。この機能については、本連載の初回にレポートをお届けしているので(関連記事)、ぜひそちらもご覧になっていただければと思う。なお、レコーダーでのリモート視聴はパナソニックも2013年秋モデル以降のDIGA 6機種を6月上旬に行うアップデートで対応させることを発表している(関連ニュース)。
それでは、それぞれの視聴方法のメリットとデメリットについて、具体的な製品の特徴と一緒にみていこう。
■ピクセラが発売した初のiOS対応フルセグチューナー
まずはじめに注目したい製品の一つは、ピクセラが「初のiOS対応フルセグチューナー」として3月に発売した外付チューナー「PIX-DT350-PL1」(関連ニュース)だ。
本機は最新のiPhone/iPadシリーズが搭載するLightning端子へのダイレクト接続に対応したということが大きなポイント。Lightningコネクターに装着するだけで、iPhone/iPadでも簡単にフルセグ/ワンセグが視聴できる。
チューナーのサイズは約36.5W×53.0H×15.4Dmm、質量は約30g。うっかりバッグのどこにしまったか忘れてしまうほど、文句なしにコンパクトで軽量だ。B-CASカード等を使わずに地上デジタル放送のコンテンツ保護をソフトウェアで実現するコンテンツ権利保護専用方式に対応している。
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