CESのディスプレイ関連展示を総括

【CES】折原一也が見た「4K」「有機EL」最前線と2013年の展望

取材・執筆/折原一也

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2013年01月16日
■LG、サムスンからようやく市場に投入される有機ELテレビ

「有機EL」のフルHDテレビについては、LGが昨年の発表以来遅れていた55型の有機ELテレビの受注と販売開始を発表。韓国で2月、米国では3月から販売を開始し、日本でも発売を予定しているという。白色の有機ELにRBGWの4色のカラーフィルタを取り付けた方式で、LGブースではCG映像によるデモを実施していた。

画質については「発売に向けて日々追い込んでおり、毎日進歩している段階」とのことだが、昨年の白色有機EL初披露の際に見られた映像の荒れや、動きのあるシーンでの破綻といった弱点は解消されており、非常にコントラスト感の高い、ダイナミックな画質となっていた。LGが推進している偏光3D「CINEMA 3D」向けに、パネル表面に偏光フィルターが取り付けられており、2D画質視聴のためにじっくり見ると偏光3Dによる格子を確認できてしまうのは、ほかの同社製3Dテレビと同様だ。

LGは55型のOLEDを2月より韓国発売、3月より米国発売と発表

サムスンも55型の有機ELテレビの発売を発表、ブースにて展示しており、2013年発売という説明をしていた。画質はCGのデモソースで確認したが、黒の締まりとコントラストは出ているが、じっくり見るとやや映像に荒れがあったのが気になるところだ。ただし、デモ映像は1種類のみだったため、ソースが原因の可能性もある。

なお、LG、サムスンともに「カーブした有機ELテレビ」を世界初の製品として今回のCESで初披露している。

サムスンも有機ELテレビをデモ

「カーブした有機ELテレビ」も展示

テーマを「4K+有機EL」「4K」「有機EL」と3つに分けたことからもお分かりの通り、今年のCESにおける、次世代テレビ展示の盛り上がりは相当なものだった。

業界が「4K」という同じ方向を向いて今年発売の製品をデモしていたという意味で、3Dブームに湧いた2009年以来の一大ムーブメントを感じられる。そして、展示されていた製品の多くが2013年発売予定で、特に4K液晶の製品は夏商戦前に登場するものも数多い。

本記事では取り上げていないが、フルHDテレビも、スマートTV関連の展示を中心に多数デモが行われていた。売れ行き不振が叫ばれる薄型テレビだが、まだまだデジタルAVの主役は薄型テレビであることを、改めて印象付ける一年の幕開けとなった。

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