コンサートの開催自体も奇跡だった!

映画『1975年のケルン・コンサート』本日4/10より全国一斉公開

公開日 2026/04/10 13:53 季刊・アナログ編集部
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本日4月10日(金)より、映画『1975年のケルン・コンサート』が新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。配給はザジフィルムズ。

(c) Wolfgang Ennenbach / One Two Films

1975年に演奏・録音されたキース・ジャレットのアルバム『ザ・ケルン・コンサート』は、約400万枚を売り上げた世界的ヒット作であり、ECMレコードを代表する名盤として知られる。

本作『1975年のケルン・コンサート』は、その伝説的公演の舞台裏をドラマティックに描いた作品である。

何もないところからソロ・ピアノで音楽を紡ぎ出す完全即興というスタイルで行われたこの公演は、キース・ジャレットの数ある記録の中でも“奇跡の名演”と称されている。

キース・ジャレット『ケルン・コンサート』。ユニバーサルミュージックより再発CD、SACD、LPが発売中。2025年12月には50周年記念2LP限定盤(直輸入盤/ゲートフォールド・デラックス仕様)も発売

映画では、その公演そのものがいかに奇跡的に実現したかに焦点が当てられる。公演をプロデュースしたのは、来独ミュージシャンのツアーをブッキングするアルバイトをしていた当時18歳の女子高校生ヴェラ。

公演をプロデュースした18歳のヴェラ (c) Wolfgang Ennenbach / One Two Films

数々の困難を乗り越えて当日を迎えるも、会場にはキースの希望とは異なる小さなピアノが用意されており、しかもペダルが壊れているなど状態も悪かったため、キースは演奏を拒否。さらにジャレット自身も腰痛を抱え、8時間の車移動を経た直後という最悪のコンディションにあった。

そのような状況下で実現した演奏が、ケルン・コンサートだったのである。コンサート開催までハラハラとさせられながらも、1970年代に、新しい音楽が拓かれていった様子が、瑞々しく描かれている。

(c) Wolfgang Ennenbach / One Two Films

監督は、『THE TICKET』(2016年)で高い評価を得たイド・フルーク。主演にはテレビドラマ「My Daughter Anne Frank」(2015年)でアンネ・フランク役を演じたマラ・エムデが起用され、ジャレット役は『ファースト・カウ』(2019年)、『セプテンバー5』(2024年)などで知られるジョン・マガロが演じている。

(c) Wolfgang Ennenbach / One Two Films

また、4月3日発売の『季刊・アナログ』91号では、巻頭特集「聴こう、語ろう、世紀の即興『ザ・ケルン・コンサート』」を展開。

季刊・アナログ』91号。4月3日に全国一斉に発売。ケルン・コンサート特集を展開している

特集内で宗教学者の島田裕巳は本作を取り上げ、「映画を観た後に『ザ・ケルン・コンサート』を聴けば、奇跡を目の当たりにしたという感動が得られるに違いない」とコメントしている。

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