Qobuz&アナログ再生が活況!オープンリールデッキも登場、大阪ハイエンドオーディオショウを徹底レポート
11月7日(金)から9日(日)まで、大阪・心斎橋のハートンホテル別館にて開催されていた「第33回大阪ハイエンドオーディオショウ」。その出展ブースの模様をお届けしよう。
秋の大阪では、2つの大型イベントが実施されている。ひとつはこの「大阪ハイエンド」。もうひとつが11月29日-30日に予定されている「オーディオセッション in OSAKA」で、出展メーカーもすべてではないが異なる。
大阪ハイエンドは輸入商社を中心とした「大阪ハイエンドオーディオショウ実行委員会」が主催しており、海外ブランドの出展が多いのに対し、大阪セッションは日本橋の販売店が中心となって立ち上げた経緯があり、国産メーカーの出展が多い。…というおおざっぱな傾向はあるものの、特にコロナ禍以降はそういった棲み分けも失われつつある。
かつてはハイエンドとセッションは同日開催されていたこともあったが、ここ数年は秋に日程を分けて開催されている。関西のオーディオファンにとっては“2回オーディオを楽しむチャンスがある”ということでもあるが、気になるブランドがどちらに出展しているのか?というのは事前にウェブサイト等でチェックした上で来場して欲しい。
大阪ハイエンドでは、2Fの「松」ルームがイベント会場となっており、山之内正氏らオーディオ評論家による講演が行われた。複数ブランドの聴き比べや、評論家のおすすめ高音質盤を体験できるとあって、部屋は常に満員状態。三浦氏の講演では、マッキントッシュ、ブルメスター、ダン・ダンゴスティーノ、アーカムのネットワーク機能内蔵プリメインアンプの聴き比べなど、貴重なデモンストレーションを実施。多くの来場者の耳を楽しませていた。
東京インターナショナルショウでも感じたことだが、やはりQobuzを含むストリーミング再生への関心の高まりが見られる。2Fのロビーには、レコード等の物販と合わせてQobuzの特設ブースを設け、ラックスマンの「NT-07」を用いたヘッドホン再生システムも設置。Qobuzのスタッフも常駐してさまざまな質問や楽しみ方を紹介、来場者から活発に質問が寄せられていた。
リンは「MAJIK DSM/5」と「119」というシンプルなシステムでストリーミングをデモ。大掛かりなシステムではなくても、じっくり音楽の魅力に浸ることができるコンパクトシステムをアピールした。DELAのブースでは、リンの「KLIMAX DSM/3」を活用しつつ、オーディオ専用ハブ「S1」やミュージックライブラリ「N1」を活用。ピエガのスピーカーで提案する瀟洒なシステムも注目を集めた。
Qobuzへの注目もさることながら、大阪ハイエンドでは“アナログ再生”のブースも活気を見せていた。トライオードはイタリア・ゴールドノートの「PIANOSA」をメインに、MMカートリッジ「ES-78」を初披露。価格も4万円弱で、「お求めやすい価格でご用意しました!」とトライオードの山崎氏。PDNはスイス・トーレンスのアナログプレーヤーを使ったデモンストレーションを実施。2Fの物販ブースでも高音質レコードが大人気で、「掘り出し物はないかな?」とエサ箱を漁るオーディオファンも多数。
サエクコマースは同社の50周年記念モデルであるトーンアーム&MCカートリッジを集中デモ。現代の技術だからこそ実現できた、精度の高いダブルナイフエッジ・トーンアーム開発に対するこだわりをたっぷり語ってくれた。ナスペックのブースでは、クリアオーディオのアナログプレーヤー「Concept Signature」とモニターオーディオ「Bronze 300-7G」が登場。衰えないアナログ人気を感じさせた。
注目のプロダクトが揃ったスピーカーも目を引いた。ハーマンインターナショナルはもちろんJBLのSummitシリーズをデモ。各地のオーディオショウやショップイベントなどでも好評を博しているそうで、「ブックシェルフのAMAの引き合いが多くあります」と営業担当者も語る。JBLのフラグシップラインとしては初の小型モデルということもあり、その音のまとめ方にも注目したい。
アキュフェーズのブースでは、ピエガ「Coax 811」とJBL「Summit Makalu」と2種類のスピーカーを鳴らし分け。アキュフェーズ&JBLサミットの組み合わせのサウンドは、気になる方も多いだろう。パンチのある低域がグイグイと迫ってきて、厚みのある中域と相まってJBLらしい濃厚な世界を聴かせてくれる。
イースタンサウンドファクトリーのブースでは、なんとREVOXのオープンリールデッキ「B77 MK III」を再生。REVOXは海外ショウではオープンリールテープも発売しており、“オープンリールテープ復権”に改めて力を入れている。スピーカーには、映画館などでも活用されるBWVの「H-2」を組み合わせ。まろやかで柔らかで生々しいサウンドにすっかり虜になってしまう。
その他気になるブースの模様を写真にてレポートしよう。
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