ティアック、よりピュアなデジタル出力を追求したCDトランスポート「PD-507T」
TEAC(ティアック)は、同社 “Reference 500シリーズ” のCDトランスポート「PD-507T」を、9月下旬に発売する。価格は220,000円(税込)。カラーバリエーションはブラック/シルバーの2色を展開する。
自社製の高音質CDメカニズムによりCDに記録された音源を正確かつ鮮度高く読み取り、オーディオシステムへピュアにデジタル出力すると謳うCDトランスポート。
CDメカニズムは従来モデル「PD-505T」から引き続き、耐久性/信頼性の高さから長年にわたり放送局用CDプレーヤーとして採用されている「CD-5020A」をベースとしつつ、さらなる高音質化のための改良を実施。
本体シャーシへの固定はセミフローティングマウント構造を採用し、CD読み取り精度に悪影響をおよぼすシャーシとの共振を防止。一方で、駆動部品のマウントに用いるダンパーが音質に影響しないよう、あえてリジッドに固定する箇所も設けるなど、全体の振動モードを考慮して剛柔使い分けた設計としている。
駆動制御回路も独自に設計し、穏やかなフィードバックでスピンドルモーターをコントロールして自然な回転状態を作ることで、よりナチュラルで開放的なサウンドを実現。また、スピンドルモーターやアクチュエーターの駆動には、スイッチングノイズの発生しないBTL方式を採用、微小な読み取り信号への影響を排除し、信号の純度を高めたという。
電源にはトロイダルコアトランスを搭載し、ディスプレイのOLED用、CDドライブおよびマイコン回路用、オーディオ回路用それぞれに専用の2次巻線と整流回路を設置して電源をセパレート。CDドライブ、マイコン、オーディオ回路は独立したディスクリート電源回路を採用する。
さらにオーディオ回路用電源では、クロック用電源とデジタル出力用電源を分離し、一層の高音質化を図った。
加えて、従来モデルから機構部品の見直しを行っており、メカニカルな振動モードをさらに効果的に制御できるよう、徹底してチューニング。電気的にも回路全体のグラウンドの最適化に加え、ディスプレイ用のOLEDのノイズアイソレーションを強化することで、よりピュアな信号出力を可能にしたとのこと。
出力端子は同軸デジタル/光デジタルを装備。使用しないデジタル出力回路の動作をオフにする機能を備えており、これによって回路全体の負荷を軽減させ、出力信号の純度を高められるとしている。従来モデルでは非搭載だった12Vトリガー(イン/スルーアウト)も追加。ほかの機器との電源連動に対応した。
内部クロックには、位相雑音の特性に優れた低位相雑音タイプの水晶発振器を採用。高精度な基準クロックを元にCDの信号を読み取ることで、CDに刻まれた本来の音を正確に出力できるとする。また10MHzクロック入力(50Ω)も搭載するため、同社マスタークロックジェネレーター「CG-10M-X」を接続してさらなる音質アップも行える。
筐体は机の上やサイドボードなどのわずかなスペースでも設置しやすいA4サイズに収め、すべてを金属パネルで構成して電磁ノイズの侵入を抑制。金属製シャーシを両サイドから包み込む8mm厚のアルミパネルは、シャーシや前後パネルに不要なねじれや歪みを与えない取り付け構造として、強固かつ精密な作りを実現した。
アルミニウム製のトップパネルも、シャーシにネジ止めするのではなく、サイドパネルで挟み込むだけのセミフローティング構造を採用。開放感に優れた音を追求した。
底面には独自設計の「Stress-Less Foot」を装備。削り出しスチール製のフットを、遊びを持たせた状態で底板に接合することにより、定位感にあふれた豊かで自然な響きを引き出すという。また3点支持によって床面のわずかな歪みにも影響を受けず、安定して設置が可能だとしている。
消費電力は4W。外形寸法は290W×84.5H×248.5Dmm、質量は4kg。リモコン「RC-1338」が付属する。
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