【ペナンショウ】気になる国産ブランドの動向は?エアータイト、エソテリック、ティグロンなどに注目大
4月25日から3日間開催されていたマレーシア・ペナンのオーディオショウ「Northern International Audio & Visual Show」。気になる日本メーカーの動向についてもレポートしよう。
海外ショウの出展に力を入れるエアータイトは社長の三浦裕さんも会場入りしていた。日本メーカーから直接来ていたのは三浦さんただ一人。アクスポナ(シカゴ)のショウの後チリを回ったのち、ペナンまでやってきたとのことだ。「ペナンはまだ小さなショウですが、中国系の富裕層も多く住んでいます。アジア圏は今後大きく伸びていく市場と見ています」と期待も高い。
今回のイベントでは、代理店のABSOLUTE SOUNDのブースにて出展。プリアンプ「ATC-5」と昇圧トランス「ATH-3s」、パワーアンプに「ATM-1 2014 edition」と既存プロダクトをデモ。スピーカーはタンノイの「SGM15」で、リンのアナログプレーヤーと組み合わせ。三浦さんはエアータイトの音質について「解像度高く力感あるサウンド」と語っており、真空管ならではの旨みをたっぷり響かせ来場者を魅了していた。
隣の部屋では、エソテリック/ティアックを取り扱う現地代理店WKH社とデンマーク・DALI、それに現地ディーラーのStyle Laser Audioが3社で共同出展。エソテリックの「S-05」「N-05XD」を、DALIのEPIKOREシリーズと組み合わせて再生していた。会場ではGrandiosoシリーズは見かけず、「05シリーズ」の価格帯をプッシュしていることからも、“スーパーハイエンド志向”ではなく、地に足のついた価格(と言っても現地の物価相場から見たら十分ハイエンドになろう)を重視していることがうかがえる。
ディーラーが出展するブースでは特価販売も可能なようで、DALIの「Spektor2」がショウ限定価格で販売されていたほか、ヤマハもHiFi5000シリーズもショウ限定価格が出されており、来場者も多く足を留めていた。
ティグロンのケーブルは、Begins Acousticのブースにて展開されていた。この会社は、エンジニアの女性・ケニックスさんがCEOを務めており、ルームチューニング関連アイテムからビジネスをスタートさせた勢いのある会社。スピーカーは台湾の注目株・Lu Kang Audio、またティアックの500番シリーズのアンプを組み合わせて、アコースティック豊かなサウンドを聴かせる。
ネットワークプレーヤーはWattson Audioの「Madison Streamer Lounge Editon」に、強化電源用ケーブルとしてティグロンの「White Tiger」を組み合わせている。よく見るとラックもティグロン製だ。ケニックスさんも「White Tigerは私たちも非常に注目している電源ケーブルです!」と大きな信頼を寄せてくれた。
「(日本の漫画の)『NANA』がめちゃくちゃ大好きなんです!」と語るケニックスさん、中島美嘉や福山雅治など日本のポップスを数多く再生してくれる。Lu Kang Audioとオーディオベクターのスピーカーも聴き比べでは、ストレートでまっすぐなLu Kangに対し、より密度感の高い濃厚なベクター、という個性の違いも違いも楽しませてくれた。
横浜のオーロラサウンドも現地ディーラーSanctuary Audio Solutionsの部屋で発見。BeOneWayという中国のブランド(イギリスのT社ではありません)を中心に、オーロラサウンド、そして光城精工のアクセサリーも取り扱っていた。
また、国内では未展開のオーロラサウンド製強化電源も発見。特別に作ってもらったものだそうで、同社スタッフも「ルーターにこの強化電源を使うと、アナログも含めたシステム全体がアップグレードできるんです!」と鼻息荒い。また光城精工については、「電源コンセントに挿すCrystal Eop-Gの効果が、使い方はシンプルですが効果がすごいんです」と熱心に来場者に説いて回っていた。
SOULNOTEは、ディストリビューターAUDIO ART社のブースにて出展。AUDIO ART社はすでに30年以上もマレーシアのHiFiオーディオ市場を支えてきた老舗ディストリビューターで、スピーカーはデンマークのRaidho Acousticと、イタリアのアンプブランドAUDIA(国内ではアイレックスが担当)など垂涎のハイエンドシステムが並ぶ。
ペナンショウでは珍しいアナログプレーヤー(Acoustic Signature)が展示されていたのも印象的。SOULNOTEはSACDプレーヤー「S3 V2」が活用されており(ちなみにディスクプレーヤーもペナンショウのデモ機材としては圧倒的少数派である)、パワー感がありながらも繊細で豊かなサウンドステージが非常に印象的であった。
ちなみにヤマハ・マレーシアとしては、電子ピアノのほか、マイクやミキサーなどの配信機材、小型アクティブスピーカーなどを展示するブースを設置。楽器を試奏できるエリアにもなっており、ギターやピアノに実際に触れたり、簡単なジャムセッションを楽しむ様子がみられたのも新鮮な体験であった。
初日と2日目の夜は無料コンサートも開催され、日本人シンガーNAO YOSHIOKAさんがライヴパフォーマンスを披露。東京はもちろん、インドネシアや上海、ニューヨークなど世界各地で歌っているソウルシンガーとのことで、今回のオーディオショウももちろん初参加。夜のオーディオショウを大いに盛り上げていた。












































