北陸初デモンストレーションの注目モデルも多数

「第8回北陸オーディオショウ」が盛況のうちに終了。今年も家族連れや若者で賑わう

さる2025年4月12日(土)、13日(日)の2日間にわたって、「第8回北陸オーディオショウ」が開催された。


北陸オーディオショウは2016年にスタート。コロナ禍のため2020年と2021年の2回の開催中止があったが、2022年から復活。今回で8回目を迎える北陸唯一の大規模なオーディオイベントである。

主催するのは、来年創業100周年を迎える富山市のオーディオ専門店、クリアーサウンドイマイ。同店代表の今井芳範氏は、「北陸にオーディオ文化を根付かせたいという思いで、このショウを立ち上げました。少しでも多くの人にオーディオに興味を持ってもらうためには、オーディオに触れる機会を増やさなければいけないと思います」と語る。

クリアーサウンドイマイ代表 今井芳範氏

そのために地元紙やテレビ局を通じ、オーディオファン以外の層にもイベントのことが届くように努力されている。多くの出展社から、「家族連れや若い人が多いのが北陸オーディオショウの特徴」という声が聞かれたのは、その努力の成果であろう。

「毎年このイベントを楽しみにしていただいている方も増えました。家で音楽をもっと楽しみたいと思っていただけるよう、続けていきたい。そのためにはどうすればいいのか、これからも考えていきます」

今回はオーディオメーカー/輸入商社等34社が出展。フランスDIPTYQUE AUDIOの平面型スピーカーのニューモデルや、アキュフェーズのエントリー・プリメインアンプ、ラックスマンの新CDプレーヤーなど北陸初登場となる新製品も多数見られた。

ホームシアタールームも用意され、スクリーンメーカーのオーエス&キクチによる合同トークイベント、ビクターのプロジェクターとB&Wのスピーカーによるドルビーアトモス環境での視聴も実施。北陸のオーディオファンは、多くの機器を直接体験できる機会を積極的に楽しんでいたようである。

以下、会場の模様を写真で紹介する。

シーエスフィールドの取り扱うフランスの平面型スピーカーDIPTYQUE AUDIO「DP 115」は、今回が日本初公開。スピーカー間にあるのはELECTROCOMPANIETのモノラルパワーアンプ「AW 800 M」。写真右側は同ブランドのトップモデル「DP 160 MKII」

SOULNOTEはSACDプレーヤー「S-3 ver.2」、プリアンプ「P-3」、光カートリッジ専用フォノイコライザー「E-3」など、注目モデルを出展


エミライではAurenderのネットワークプレーヤー「A1000」をオーディオ評論家・土方久明氏の解説によるデモンストレーションを行った

左から、Paradigmの「PERSONA 7F」、KEF「Reference 1 Meta」+ サブウーファー「Reference 8b」「LS60 Wireless」、Sonus faber「Olympica Nova I」と「Olympica Nova III」。PDNの取り扱うPERSONA 7Fは他社のデモでもよく使われていた


ノアのデモでは、Sonus faber「Olympica Nova III」をBurmesterと組み合わせていた

KEFのシステムで、サブウーファーの有効性について講演する土方久明氏


スペックは新フラグシッププリメインアンプ「RSA-EX1」を中心としたシステムで試聴を行った

アキュフェーズはプリメインアンプ「E-3000」とフォノイコライザーアンプ「C-57」の新製品2モデルをアピール。試聴時にアキュフェーズの歴史をスライドで見せるという試みは、好評だったようだ


エソテリックはTANNOY「SGM10」と「SGM 15」をGrandiosoシリーズでドライブしてのデモンストレーション

ハーマンインターナショナルはJBLのフラグシップ機「DD67000」とMARK LEVINSONの50周年記念限定生産モノラルパワーアンプ「ML-50」という豪華な組み合わせ


ディーアンドエムホールディングスは、Marantzの最新フラグシップ 10シリーズでDALIの3.5ウェイフロア型機「EPIKORE9」とBowers & Wilkins「801D4 Signature」をドライブ

パッシブ・プリアンプ「CM-1500」、フォノイコライザーアンプ「EA-1200」、真空管式プリメインアンプ「SA-1500」という布陣のPhasemation。アナログプレーヤーは「Grandioso T1」を用いていた


TADはフロアスタンド型スピーカー「TAD-GE1」と新製品のブックシェルフ型「TAD-ME1TX」、パワーアンプのニューモデル「TAD-M2500TX」が注目を集めていた

SFORZATOのフルセットで組まれたリジェールのシステム


オーディオテクニカはヘッドホンの試聴コーナーを設置。順番待ちの列ができていた。デモでは真空管ヘッドホンアンプ/プリアンプ「HPA-KG NARU」も用いられていた

アッカの取り扱うYG ACOUSTICのスピーカー「Talus」と「Vantage 3 Live」は来場者の注目を集めていた。ブースには日本音響エンジニアリングのAGSによる音響対策が施されていた


DS Audioは昨年発売され話題を集めた光電型カートリッジのエントリークラス「DS-E3」を中心に試聴を行った。図を用いた光電型カートリッジの解説は、分かりやすいと好評だった

完実電気はLUMINのネットワークプレーヤー「T3X」やDEVIALETのプリメインアンプ「Astra」、Perfectionの電源ボックス等を使用したデモを実施。写真のラックは近日発売予定のEssenza by Bassocontinuoの製品


サエクコマースは新製品のMCカートリッジ「XC-11」とトーンアーム「WE-709」、ターンテーブルシート「SS-300Mk2」、スタビライザー「SRS-9」などのアナログ関連製品に加え、グランドスタビライザー「SGS-100」のデモも行った

オルトフォンジャパンのブースでは、「MC 90X」、「SPU GTX」、「Concorde Music Black LVB 250」と話題の新製品カートリッジが注目を集めていた。アナログプレーヤーはAcoustic Solidの「Solid Edition」、フォノイコライザーアンプはortofon「EQA-2000」を使用


メースはMcIntoshのシステムをHarbethの「Super HL5 plus XD」と組み合わせていた

CDプレーヤー「D-03」、ネットワークプレーヤー「N-07」、アナログプレーヤー「PD-191A」と、オーディオソースへの高い対応度を示していたラックスマンのシステム


リンジャパンとフューレンコーディネートはLINNとPIEGAのスピーカーを使用し、LINN「LP12」や「Klimax DSM」によるアナログとストリーミングのデモンストレーションを実施

ヤマハはネットワークレシーバー「R-N2000A」やフラグシップの5000シリーズを中心に試聴会を行った。写真のスピーカーはブックシェルフ型の「NS-800A」


北陸地区では初の8ch cubeとDolby Atmos(7.1.4ch)による立体音響体験ブースでは、立体音響のエンジニアの第一人者である古賀健一氏による立体音響デモンストレーションが開催された。試聴は各回1人

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