超低位相ノイズのOCXOを採用

MUTEC、10MHzクロックジェネレーター「REF10 NANO」。11/24発売

公開日 2023/10/20 19:37 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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ヒビノインターサウンド(株)は、同社が取り扱うドイツMUTEC(ミューテック)ブランドより、10MHzマスタークロックジェネレーター「REF10 NANO」を11月24日に発売する。価格はオープンだが、市場想定売価は税込286,000円前後を予定している。カラーはシルバーとブラックをラインナップする。

MUTEC「REF10 NANO」

OTOTEN2023で先行展示されていたモデルで、国内展開は2023年秋頃としていたが、このたび正式な発売日が決定した。

従来モデル「REF10」のテクノロジーをベースに、高さを半分としたコンパクトモデル。出力はBNC端子4系統、50Ωが2系統、75Ωが2系統装備されている。

REF10 NANOの背面端子。左2系統が50Ω、右2系統が75Ωとなる

ドイツ国内で生産、厳しいチェックをクリアした超低位相ノイズのOCXOを採用。専用の筐体の中にオシレーターを収めた機構となっており、周囲の温度変化に対する周波数安定度を高めることで、デジタル信号処理の確度向上を図っている。

REF10 NANOの出力で測定した位相ノイズ

電源部には徹底したノイズ対策を施しており、他の回路から完全に絶縁する他、相互干渉を起こさないよう超低ノイズ電源が個別に採用されている。クロックの分配回路や増幅回路も低ノイズに抑えられており、4系統の出力まで実質的に損失なく到達するという。また外部電源にも対応しており、内部電源をバイパスしさらなる高音質の追求も可能。

また、クロック信号の立ち上がり時間が重要という観点から、REF10 NANOにはスルーレートが非常に高く、リップルの少ない矩形波信号を採用している。これにより受信側のジッターを最小限に抑えることができ、接続機器のさらなる音質向上を実現するという。

高周波干渉から電子回路を保護するため、筐体はスチール製を採用。またグランドループによるハムノイズを避けるため、出力段はすべてガルバニック絶縁されている。さらに4系統個別にオン/オフが可能となっている。

サイズは196W×44H×300Dmm、質量は2.07kg。周波数精度は<±0.01 ppm、ウォームアップ時間は5分未満(+25度時)となっている。

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