TIASで初お披露目

ブルメスター、ダンピングファクターを調整可能なフラグシップモノラルパワーアンプ「159」

公開日 2021/11/04 14:13 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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(株)ノアが取り扱うドイツ・ブルメスターより、フラグシップとなるモノラルパワーアンプ「159」が発売となる。価格は44,000,000円(ペア/税込)で11月5日発売。11月5日から7日に開催される「2021東京インターナショナルオーディオショウ」でお披露目される。

ブルメスター「159」

本機には、多段階で高精度な「Adjustable Damping Factor(可変ダンピングファクター機能)」が搭載されることが大きな特徴。長年の検証の結果、あらゆるスピーカーや環境に最適な理想的なダンピングファクター値は存在しないことが判明したため、その値を調整可能とすることが理想的である、という道筋に至ったのだという。

ダンピングファクターの値を調整可能

ダンピングファクターの値を調整できるようにするために、負帰還の帰還量を調整することで出力インピーダンスを変化させているが、負帰還の機関量が増加しても「ノイズレベル」や「ゲイン」が変わらないこと、また「位相シフト」を正確に管理するなどの課題が生まれたという。2014年の開発の着手から7年を経て、ついにこの課題をクリアし完成に至ることができたとしている。

本機のダンピングファクター値(4Ω時)は、「Variable(可変)」モードの場合、背面パネルに搭載されたロータリーエンコーダによって「102~3895」の合計23ステップまで可変が可能。「Fixed(固定)」モードでは、最大のダンピングファクター値である「4006」に固定される。

Variableの場合23ステップで変更可能

電源にはリニア電源を搭載しているが、電源の投入から本来のポテンシャルを発揮するために一定のウォームアップフェーズが必要となる。この時間を最短としながらも性能を発揮させる、温度管理に関する独自の技術が新たに投入されている。

「159」の背面

電源トランスには2,500VAのカスタムメイド品を採用、磁気シールドや金属製カバーなどでシールドされている。フィルターコンデンサーは47,000μF×4個搭載、効率的な放熱機構も搭載されている。

「159」の内部構造。巨大なトロイダルトランスが搭載される

1chにつき1400W/4Ωの高出力フルブリッジ機構のモノラルパワーアンプとなっており、出力段は48個のパワートランジスタによる24パラレル・プッシュプルとなっている。独自のアンプ技術「X-Amp」テクノロジーはさらに改良され、出力信号の直進性の向上やノイズフロアの大幅低減などが図られている。

使用するパーツはすべてブルメスターが設ける高い品質基準に合格したもののみを使用。内部配線材には特殊な撚線の無酸素銅を使用している。ハウジングおよび巨大なヒートシンク部は、伝統的なホワイトアルマイト処理を施した極厚のアルミニウムで構成。また、コントロール部はトップカバー下に収められており、カバーを後方に押すことでステータスの表示や電源スイッチなどを確認できるという。外形寸法は525W×420H×660Dmmで、一台あたりの質量は180kg。

トップパネルを後方に押すと電源スイッチ等が現れる

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