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真空管アンプ「SQ-N150」とCDP「D-N150」

ラックスマン、真空管サウンドを手軽に楽しめる小型オーディオシステム「Neo Classico II」

編集部:川田菜月
2018年10月19日
ラックスマンは、A4サイズのコンパクトなデザインと機能性を兼ね備えた「Neo Classico II」シリーズとして、真空管プリメインアンプ「SQ-N150」とUSB-DAC内蔵CDプレーヤー「D-N150」を11月末から発売する。価格はSQ-N150が228,000円(税抜)、D-N150が188,000円(税抜)。

写真左:CDプレーヤー「D-N150」、写真右:真空管プリメインアンプ「SQ-N150」

同社は、2007年に「Neo Classico」シリーズとして真空管プリメインアンプ「SQ-N100」とCDプレーヤー「D-N100」、スピーカーシステム「S-N100」を発売。A4サイズのコンパクトな筐体と洗練されたデザインを備え、小型でインテリア性も備えた真空管オーディオ製品の先駆け的存在となった。小型ながら妥協のない音質、オーディオファンの用途も考慮した機能性を備えていることで幅広く人気を博し、生産終了となってからも復活を望む声も多かったという。

2007年に発売された「Neo Classico」シリーズ。真空管プリメインアンプ「SQ-N100」とCDプレーヤー「D-N100」、スピーカーシステム「S-N100」を展開し、根強い人気を誇るという

今回、その初代モデル発売から11年振りに、コンセプトを踏襲しながら性能にさらに磨きをかけた「Neo Classico II」シリーズが登場。真空管プリメインアンプ「SQ-N150」と、USB-DACも内蔵したCDプレーヤー「D-N150」が、それぞれ単品コンポーネントとして発売される。いずれも、「初代モデルからコンセプトを継承しつつ全てを新設計しており、実質的な上位モデルとして進化させた」としている。なお、従来モデルではSQ-N100の低めの出力でも鳴らし切れるスピーカーとしてS-N100も用意したが、現在同社はFOCALのスピーカーを取り扱っていることもあり、今回はラインナップされていない。

真空管プリメインアンプ「SQ-N150」とCDプレーヤー「D-N150」が登場。単品コンポーネントとして発売する

真空管プリメインアンプ「SQ-N150」

「SQ-N150」はプリ段に半導体、パワー段に真空管を用いたプリメインアンプで、同社は「豊潤な真空管サウンドと長期安定性の両立が特徴」と紹介する。具体的には、基本設計や使用パーツなどを見直しを図り、長期間使用でも安定したパフォーマンスを実現。同社では「初めて真空管アンプに触れるユーザーでも、メンテナンスなしで、安心して長期にわたり使ってもらえるような安定性も目指した」と紹介していた。

「SQ-N150」は回路構成を改良し、長期安定性を図った

従来モデル SQ-N100から回路構成を改良。従来モデル SQ-N100は、ECC83(12AX7)×1本、ECC82(12AU7)×2本を用いたムラード型位相反転回路と、JJ製出力管「EL84」×4本のUL接続による増幅回路という構成を採用していた。

使用する真空管をすべてスロバキアのJJ製に統一

これに対してSQ-N150では、ECC83(12AX7)×2本のP-K分割位相反転回路と、EL84×4本の5極管接続のプッシュプル増幅回路というよりシンプルな回路構成を採用。10W+10W(6Ω)の出力を実現した。

また、従来は中国製の真空管を用いていたが、SQ-N150では真空管をすべてスロバキア JJ製に統一して、部品自体の安定性も確保。P-K分割位相反転回路の優れた安定性および特性と合わせて、使用電圧が抑えられ、長期にわたる安定した動作性を実現するとしている。

フォノイコライザーアンプ回路も刷新。従来はMM対応のみだったが、本機ではMM/MC両対応となった。また、フォノ回路は初段をFEP、後段を低ノイズなオペアンプで構成。これは同社トップエンドのプリメインアンプ「500シリーズ」の内蔵フォノイコライザーと同等の回路構成だという。

ラインストレートのスイッチ付きのバス/トレブル独立式トーンコントロールとLRバランス調整機能を装備

ボリュームノブもフロント部に備える

ライン入力は3系統、ラインストレートのスイッチ付きのバス/トレブル独立式トーンコントロールとLRバランス調整機能を装備。プリメインアンプとしての機能性も高めたとしている

新たにアナログ出力メーターをフロントパネルに搭載。メーター回路は同社の真空管フォノイコライザーアンプ「EQ-500」と同様のものを採用する。メーター部には真空管の温かみある発光の色味に合わせて、暖色系のオレンジがかったLEDライトを装備。なおLEDライトはスイッチ付きでOFFにすることもできる。

アナログ出力メーターをフロントパネルに搭載。オレンジがかったLED照明はOFFすることもできる

出力端子はスピーカー、ヘッドホン端子を各1系統備える。周波数特性はライン入力が20Hz - 80kHz(-3dB以内)、フォノ入力が20Hz - 20kHz(±0.5dB以内)。全高調波歪率は1%以下(1kHz、10W/6Ω、LINE STRAIGHT:ON)、S/N比はライン入力が95dB以上、フォノ入力が84dB以上(MM)/64dB以上(MC)。消費電力は80W、外形寸法は297W×188H×251Dmm(ノブ・端子含む)、質量は12.4kg。リモコンは別売となる(製品名:RA-25/価格12,000円・税抜)。

本体背面部


Bulk Pet対応のUSB-DACを内蔵したCDプレーヤー「D-N150」

CDプレーヤー「D-N150」は、192kHz/32bit対応のTI社製DAC「PCM5102A」を搭載し、新たに装備したUSB入力によりファイル音源のハイレゾ再生も可能。またフラット化されたトップパネルにより、SQ-N150と横に並べて設置した際の統一感が高まった

192kHz/32bitまでのハイレゾファイル再生にも対応する

搭載するCD専用ドライブメカも刷新。同社の木箱ケース採用のCDプレーヤー「D-380」にも採用された、正確かつ安定した読み取り性能を備えるというアルメディオ製(ティアックより光ドライブ事業を移管された企業)としてクオリティー向上を図った。再生可能フォーマットはCD/CD-R。

ラックスマン製CDプレーヤー「D-380」にも採用したアルメディオ製のCD専用ドライブメカを搭載

なお、このドライブは従来モデル D-N100で採用したドライブよりも高さがあることから、製品自体も少し高さが増しているとのこと。真空管プリメインのSQ-N150の高さも本機に合わせて設計、これにより結果的にアナログ出力メーターの搭載が実現したという。

D-380と同様にDACチップにTI社製「PCM5102A」を搭載。192kHz/32bit対応プロセッシングと高品位なバッファーアンプを内蔵しており、新たに装備したUSB入力によりハイレゾ音源ファイルの再生も可能となる。

入力はUSBのほか、同軸/光入力×各1の合計3系統を装備。同社は「テレビの音をアンプから出したいという要望も多くあり、本機はテレビラックなどにも配置できるコンパクトなサイズを実現している。そうした現在の生活における様々な使い方に対応できるよう、従来は無かったデジタル入力機能を新たに搭載した」と説明する。出力端子はアナログ(RCA)/デジタル(OPT)を各1系統ずつ装備する。

本体背面部

USB-DACについては、アイソクロナス転送に加え、ラックスマンとしては初となるBulk Pet転送にも対応する。

Bulk Petはインターフェース(株)が提供するUSBオーディオ伝送技術で、Bulk転送を用いることで音質向上を図っている。他社でも先行して採用されているが、同社の長妻氏は「ラックスマンはいち早く、インターフェース社とBulk Petに取り組んでいたが、理想的な音質を実現するために時間がかかり、結果的に採用が他社に先行された」と述べていた。本機では2種類のモードを用意しているという。また、今後は同社のUSB-DAC搭載製品にもBulk Petを搭載していくという。

本機にはアルミ製リモコンを標準装備。リモコンは同シリーズのSQ-N150のほか、同社500シリーズのプリメインアンプの音量操作も可能。また、SQ-N150/D-N150のどちらも付属品として電源ケーブルにラックスマン製「JPA-10000」を同梱する。

同シリーズのSQ-N150のほか、同社500シリーズのプリメインアンプの音量操作も可能なリモコンを付属する

トップパネルはフラットなデザインとなり、SQ-N150と並べて設置した際にもより統一感を高められるとしている。消費電力は12W。外形寸法は297W×98H×222Dmm(ノブ・端子含む)、質量は5.0kg。

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