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「Grandioso P1/D1」の技術を継承

エソテリック、HDMIでDSD伝送を行うSACDトランスポート&D/Aコンバーター「P-02X」「D-02X」

編集部:小澤貴信
2016年02月09日
エソテリックは、HDMIケーブルによるDSD伝送に対応した「ES-LINK4」採用のセパレート型プレーヤーシステムとして、SACDトランスポート「P-02X」と36bitデュアルモノD/Aコンバーター「D-02X」を3月1日より発売する。価格はP-02Xが1,400,000円、D-02Xが1,400,000円(いずれも税抜)。

「P-02X」

「D-02X」

それぞれ2011年登場の「P-02」「D-02」の後継機種で、旗艦モデル「Grandioso P1/D1」の設計思想を継承しつつ、それぞれ1シャーシ構成とした。新たに独自のデジタル伝送技術「ES-LINK4」を採用したことも特徴だ。

ES-LINK4は、セパレート型プレーヤーシステムの旗艦モデル「Grandioso P1/D1」(関連ニュース)において開発された技術で、HDMIケーブルを使ったDSD、および352.8kHz/48bit PCMのデジタル伝送に対応。ES-LINK4はデジタル信号処理の大部分を送り出し側で行い、D/Aコンバーターのデジタル信号処理の負荷を大幅に減らす「Pure D/A」思想によって、音質を追求しているという。

D/Aコンバーター「D-02X」は、Grandioso D1同様、36bitでPCM信号をアナログ信号へ変換する“36bit D/Aプロセッシング・アルゴリズム”を採用。従来モデルでは35bitでの処理を行っていたが、本機では約2倍の解像度となる36bitに対応した。

デジタルプレーヤーの心臓部となるクロック回路については、電源部からグランドまでを他の回路から完全に独立。システムへのピュアなクロック供給を実現したとのこと。搭載するVCXO(電圧制御型水晶発振器)は、Grandiosoシリーズ用にNDK(日本電波工業)と共同開発した、位相雑音を抑えた大型の水晶片を用いた特注のデバイスを採用している。

高精度なクロックシンクを採用したことも特徴だ。P-02XとD-02XをBNCケーブルで接続し、クロックシンク(同期再生)を行うことでジッターを低減する。また、D-02Xのクロックモジュールで生成した22.5792MHz基準クロックをストレートにP-02Xに供給し、P-02X内部のPLL回路を経由せずにデジタル出力回路のクロックとして利用する、独自の“PLLレス・ダイレクトマスタークロックLINK”にも対応する。

また両モデルが外部クロック入力を備え、ルビジウムマスタークロック「G-01」(別売)と接続してのシステムアップにも対応。22MHz、10MHzマスタークロックをはじめ、ワードクロック(44.1/88.2/176.4kHz)など、様々な周波数に対応している。

以下に各モデルの詳細も紹介する。

旗艦トランスポートと同様のドライブメカを搭載した「P-02X」

P-02X

P-02Xは、2シャーシ構成のGrandioso P1を妥協なく1シャーシに凝縮することを目標に、ドライブメカ駆動回路とVS-DDを除くほぼ全てを刷新したとのこと。ドライブメカ“VRDS-NEO(VMK-3.5-20S)”は、P1と同一のベアリング方式を採用し、デジタル回路、クロック回路はP1をそのままダウンサイジングした回路パターンとした。また、P1同様に合計4つのトロイダル・トランスを備える電源回路(それぞれVS-DD、ドライブメカ駆動、デジタル出力、クロックへ供給)や、回路パターンなどにP1の技術を取り入れ、よりクリーンで安定したDC電源供給能力を獲得したという。

ドライブメカはVRDS-NEO(VMK-3.5-20S)を搭載

VRDS-NEOは、スピンドルの軸受けに選別された高精度ボールベアリングをペアで採用したほか、ミクロン精度のジュラルミン・ターンテーブル、20mm厚スチール製ターンテーブル用ブリッジを搭載。結果、メカユニット単体で5.2kg(リジッドベースを含めると12.0kg)という重量となっている。

そのほか、高磁束密度型マグネット駆動のコアレス3相ブラシレス・スピンドルモーター、「P-0」の思想を発展させたスレッド送り制御、レーザー光が常ににディスクに垂直に照射される軸摺動型ピックアップなど、同社が上位のトランスポートやプレーヤーで培ってきた技術を本機のメカニズムに継承。トレー部には、トレー収納時にシャッターが閉まり、シャッター自体をフロントパネルにメカニカルにロックする機構を搭載し、機密性を高めて外部からの音圧/振動等による音質への悪影響を軽減している。

ドライブメカのスピンドルモーターの駆動用には、専用のスピンドルサーボドライバー“VS-DD”を搭載。VS-DDは3チャンネルのディスクリートアンプ回路で構成され、モーターに供給する電流波形を最適化することによって振動を抑え、滑らかなスピンドル駆動と、高精度なサーボ制御を可能にしている。さらに専用のトロイダル電源を搭載し、ノイズアイソレーション効果も高めている。

ダブルデッキ構造の筐体内部

物量投入も徹底。シャーシ内部はダブルデッキ(2階建て)構造とし、各回路ブロックを最短の信号経路で接続する“3Dオプティマイズドシャーシ・コンストラクション”を採用。外装は肉厚アルミ材を採用し、5mm厚スチール製リジッドベースを独自のピンポイントフットで4点支持。リジッドベースは、レーザーによる精密なスロット加工を施し、振動を効果的に抑制している。

デジタル出力端子はES-LINK4専用端子に加え、従来バージョンのES-LINK対応デュアルXLR端子を2系統、同軸デジタル端子を1系統搭載する。

背面端子部

再生対応ディスクはSACD、CD、CD-R、CD-RW。外形寸法は445W×162H×437Dmm、質量は約31kg。

36bit D/Aプロセッシング・アルゴリズム採用のD/Aコンバーター「D-02X」

D-02X

ES-LINK4に新対応したD-02Xは、全回路を新規設計することで、同社の旗艦モデルとなるモノブロックD/Aコンバーター「Grandioso D1」の設計思想を妥協なくデュアルモノ機に凝縮させたとのこと。4つの独立トロイダル電源回路構成(デジタル回路、クロック回路、L/Rアナログ回路)は従来モデルを継承しつつ、各回路コンポーネント、パターンなどを大幅に刷新した。

DACデバイスには、旭化成エレクトロニクス社製32bit DAC「AK4490」を採用。このデバイスを2chで合計32回路(差動16回路/ch)組み合わせている。これは従来モデルの倍の規模で、回路規模ではD1と同じ構成とのこと。またDSD信号のダイレクト処理に加え、PCM信号を36bit解像度でアナログ変換する“36bitD/Aプロセッシング・アルゴリズム”を新たに採用する。

ダブルデッキ構成の筐体内部

さらに本機では、アナログ出力回路にとって重要な電流伝送能力の高さとスピードを獲得するため、出力バッファーアンプ回路に物量を投入。電流出力能力が高く、スルーレートが2,000V/μsというハイスピードを誇る高性能素子を採用する。このバッファー回路をRCA出力の場合は4回路、XLR出力の場合はホット/コールドごとに2回路使用する構成としている。

ES-LINK4以外のデジタル入力については、同軸/光が192kHz/24bitまでのPCM、DSD2.8MHz(DoP)に対応。XLR(2系統)は192kHz/48bit(ES-LINK3)、384kHz/24bit(Dual AES8Fs)、およびDSD5.6MHz(DoP、Dualモード)などの入力に対応。

背面端子部

さらにアシンクロナス伝送に対応したUSB-B入力を搭載しており、11.2MHzまでのDSD(ネイティブ再生)、384kHz/32bitまでのPCMの再生に対応する。

本機もデュアルデッキ構造を採用。アナログ出力端子は、バランスXLRを1系統、アンバランスRCAを1系統搭載する。外形寸法は445W×162H×437Dmm、質量は約27kg。

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  • ジャンルCDプレーヤー/トランスポート
  • ブランドESOTERIC
  • 型番P-02X
  • 発売日2016年3月1日
  • 価格1,400,000円(税抜)
【SPEC】●対応ディスク:SACD/CD/CD-R/CD-RW ●出力端子:ES-LINK×1、XLR×2、RCA×1 ●入力端子:BNC×2 ●外形寸法:445W×162H×437Dmm(突起部含む) ●質量:約31kg
  • ジャンルD/Aコンバーター
  • ブランドESOTERIC
  • 型番D-02X
  • 発売日2016年3月1日
  • 価格1,400,000円(税抜)
【SPEC】●出力端子:XLR×1、RCA×1、BNC×1 ●入力端子:ES-LINK×1、XLR×1、RCA×2、光デジタル×1、USB×1、BNC×2 ●周波数特性:5Hz〜65kHz(-3dB、192kHz PCM入力時) ●S/N比:121dB(DSD 5.6MHz、1kHz) ●歪率:0.0007%(1kHz) ●外形寸法:445W×162H×437Dmm(突起部含む) ●質量:約27kg

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