インバル指揮のマーラー5番などを12月16日から配信開始

日本コロムビア、倍音再構築技術「ORT」開発。DENON Classicの名盤などをハイレゾ化

2015/11/17 編集部:小澤 麻実
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日本コロムビアは、アナログ/デジタル変換時に失われた高域成分を再構築する技術「Overtone Reconstruction Technology(ORT)」を開発。この技術を活用した音源の第一弾として、DENON Classic レーベルの名盤をハイレゾ化した「DENON Classic ORT Masteringシリーズ」を12月16日から配信スタートする。


コロムビアは1972年にPCM録音機を開発し、他に先駆けてPCM録音に着手。デジタル編集卓やCDマスタリング用の波形編集機も開発するなどし、高音質音楽ソフトを多数制作してきた。同社の持つマスター音源アーカイブのなかから、PCM録音初期にCD相当のスペックでレコーディングされた名盤を、ORTマスタリングを使うことでハイレゾ化してリリースすることを狙う。

ハイレゾ化に当たっては、倍音再構築技術である「ORT」に、各社/各レーベルが既に採用しているマスタリング技術を組み合わせて使用。CD相当のスペックで録音されたデジタルマスター音源の倍音成分を解析し、その高域倍音成分を再構築できるとしている。コロムビアが従来から導入している「Master Sonic 64bit Processing」技術を組み合わせたものは「ORTマスタリング」と呼称。DENON Classic レーベルの音源は、従来同レーベルが導入していた「DENON Sound Editing System」を組み合わせて「DENON ORT Mastering」と呼ばれている。「DENON ORT Mastering」は2014年から運用テストを繰り返し、このたび遂に採用音源が発売される運びとなったとのことだ。

オリジナルマスター音源(上)と、ORTマスタリングを施した音源の周波数特性

第一弾タイトルは、DENON Classic レーベルから、インバル指揮のマーラーの5番をはじめ数々の録音賞を受賞した名録音が用意されている。価格は2,500円(税込)。配信開始日から2016年1月12日までは特別価格の1,500円(税込)で販売される。

さらに初回特別&期間限定企画として、10タイトルをまとめて購入すると、特典としてスゥイトナー指揮/ベートーヴェン「交響曲第9番」がもれなく付いてくる「10+1セット」も用意されるとのことだ。

12月16日配信開始タイトル

マーラー:交響曲第5番/インバル&フランクフルト放送響
・マーラー:交響曲第5番/インバル&フランクフルト放送響
・ブルックナー 交響曲第4番/ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン
・黛敏郎:《涅槃》交響曲、他/岩城宏之指揮・東京交響楽団、他
・コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集/寺神戸亮
・モーツァルト:ディベルティメント/ウィーン室内管弦楽団
・フランク&ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ集/カントロフ
・モーツァルト:ピアノソナタ集/イングリッド・ヘブラー
・ドビュッシー:ピアノ作品集/ルヴィエ
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ ≪悲愴≫≪月光≫≪熱情≫/ゲルバー
・シューベルト:冬の旅/ヘルマン・プライ


1月13日配信開始タイトル
・マーラー:交響曲第4番/インバル&&フランクフルト放送響
・ドヴォルザーク:新世界より/ノイマン&チェコフィル
・吉松隆:ブレイアデス舞曲集/田部京子
・武満徹:ノヴェンバー ステップス〜管弦楽作品集1/若杉弘&東京都交響楽団 
・ヴィヴァルディ:調和の霊感/イタリア合奏団
・テレマン:パリ四重奏曲集/有田正広+寺神戸亮
・ドビュッシー&ラヴェル:弦楽四重奏曲/カルミナQ
・春の花盛り/ウィーン・ビーダーマイヤー・アンサンブル
・ブラームス:後期ピアノ作品集/アファナシエフ
・モーツァルト:弦楽五重奏曲第3&4番/スメタナ+スーク

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