リアルな空気感溢れるサウンドを体験できる

世界初!「OTOTOY」の2.8MHzの高音質DSDデータ配信の試聴発表会開催される

公開日 2010/09/16 20:13 オーディオアクセサリー編集部
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2.8MHzの高音質DSDデータ配信についての発表試聴会が開催された。音楽配信を行う(株)オトトイと、DSD音源制作を担当するサウンド&レコーディング・マガジン(リットーミュージック)、そしてDSD機器の開発でお馴染みの楽器メーカー・コルグの共同イベントである。

OTOTOY(オトトイ)ではこの8月から、すでにDSD音楽データを配信中。これは実験的な個人レベルを除き世界初ということだ。DSD方式は1ビットデジタル方式から発展したプロ用の録音・伝送方式で、音楽のアーカイブに最適なフォーマットといわれている。コンシューマー用としては、ソニーが提唱したSACDがDSD方式であり、最近ではタスカム、コルグが録音機に採用している。

この日はOTOTOYのシニア・プロデューサー高橋健太郎氏と、サウンド&レコーディング・マガジンの國崎 晋編集長が登場し、DSDコンテンツの解説と、実際に配信開始をしたアルバム2種類から、DSDならではの高解像度、広大なダイナミックレンジのサウンドを披露した。

その中で高橋氏は「OTOTOYはWAV(HQD)の配信分野でコンテンツを充実させてきた。今回から扱うサウンド&レコーディング・レーベルのDSDコンテンツは、HQDとの併売になる。最初のタイトルでは、再生環境の厳しいDSD方式のダウンロード数が心配されたが、意外やHQDを上回る勢いがあります。いまはMP3(DSDデータにサービス添付される)で聴くが、いずれ環境を整えて楽しみたいという人も多いようだ」という。

最初の配信タイトルは清水靖晃+渋谷慶一郎のコンサート録音。『FELT』で全8曲。2作目は9月15日配信開始の「プレミアム・スタジオ・ライブ」、大友良英+高田漣の『BOW』である。


DSDコンテンツ制作を語る國崎氏(左)と高橋氏。場所は三菱電線(株)試聴室
コンテンツの制作側である國崎氏は「せっかく可能性の高いDSDで録音するのだから、音楽の一回性にこだわり、録り直しはするが編集はしない一発録音、昔のダイレクトカッティングに近い姿勢で制作した。場所は、演奏者が最大のパフォーマンスが発揮でき録音にも最適なスタジオで、観客50人限定の『プレミアム・スタジオ・ライブ』形式とすることにより、継続していきたいと考えている」と語っている。

現状ではコルグのMR1、MR2、MR1000、MR2000Sなどで再生するか、DSDディスクを介してソニーの対応プレーヤーとPS3で再生するしかない現状はあるが、もしこの場で聴くことのできたリアルな立体感溢れる、空気感がつぶさに体験できるサウンドが入手できるとしたら一考の余地も大いにありそうだ。

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