ジャズドラムの巨匠、ジョー・チェンバースの新作、SACDでリリース

2002/07/18
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ジョー・チェンバース『アーバン・グルーヴス』
●1960年代 、つまりポスト・バップ世代の数々の名盤に演奏だけでなく、作・編曲者としても参加し、それ以降のジャズ・シーンを支えてきたジョー・チェンバースが満を持して送る自信作がSACDに登場した。『アーバン・グルーヴス』 と題された本作品はヴィレッジ・レコードのエイティエイツ・レーベルより、7月24日に発売される。

ゲイリー・バーツをサックスに迎え、自身はドラムスだけでなく、マリンバ/ヴィブラフォンも披露している本作では、録音にオーバー・ダビングは一切用いられていないため、チェンバースが1曲の中で3種類の楽器を瞬時に使い分けるという離れ業も見せている。 また、ゲイリー・バーツとは60年代からの親友であるが、ようやく共演が実現したアルバムでもある。二人の息のあった演奏にも要注目だ。

アヴァンギャルド、フリー、モード、ラテンなど様々な要素が複雑に混ざり合いながらも決して難解な演奏に仕上げていないのは、チェンバースの編曲家としての才能のなせる技。 まさしく様々な音楽が日々融合し、現在進行形で発展してゆくNYジャズ・シーンの今一番新しい形をとらえたアルバムと言えるだろう。

ジョー・チェンバースは1942年6月25日ヴァージニア州ストーンエーカー生まれ。プロとして活動を始めた60年代頃から主にブルーノート・レーベルの新主流派と呼ばれるミュージシャン(ウェイン・ショーター、フレディ・ハバード、ボビー・ハッチャーソン等)の数多くのレコーディングにドラマーのみならず作・編曲家として参加。ドラムス以外にも、ヴィブラフォン等多彩な楽器を操るマルチ楽器奏者としての顔もある。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)

【タイトル】
 ジョー・チェンバース / アーバン・グルーヴス
【収録曲】
 1. サード・ストリート
 2. 朝日のようにさわやかに
 3. シッズ・アヘッド 
 4. イン・ア・センチメンタル・ムード
 5. 星影のステラ 
 6. 飾りのついた四輪馬車
 7. アイリーナ
 8. ポーシャ
 9. アフリカ
【演奏】
 ジョー・チェンバース(ds, vib, marimba)
 ゲイリー・バーツ (as, ss)
 エリック・リード (p, syn)
 ルーファス・リード (b)
 ボビー・サナブリア (perc, ds)
  (録音:2002年3月8、9日 NY アヴァター・スタジオ)
【品番】
 VRGL-8803
【価格】
 定価 \3,360(税抜価格 ¥3,200)
【発売日】
 2002年7月24日

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