木の香りと遊び心が生きる小型スピーカー新登場

公開日 2002/05/30 16:10
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小型スピーカーシステム“悠”
●リアルな音質でステージが見えるように聴こえる特許構造を持ち、お好みの音質に遊び気分で近づけることができる小型のスピーカーシステム“悠”がこのほど新発売される。音のよい床材「サン・ミュージック・ステージ」で知られる田中材木店が設計製造、コイズミ無線の販売での登場となる。

このスピーカーは、「コンピューターや小型テレビのサイドに置いて、小さいけれど音楽が十全に聴けて、できれば自分で少しはいじれるスピーカーがほしい」という、ギターの音にめっぽううるさい家人の欲張った要望から生まれたものであるという。

お仕着せの音でなく、ご自分の好みも混ぜ込んだ音質で、ゆったりと音楽を楽しんでほしいという願いから、市販を機に、“悠”と名付けられたということだ。

その、市販スピーカーとしては非常に希な、いじれる部分についてを以下、説明しよう。

このスピーカーシステムのボックスは、上下2層構造になっている。音楽を聴きながら、下のボックスの向きをひっくり返すだけで、低音噴出ダクトの向きを前か後ろに選択できるようになっている。それにより、低音の量感の調節が簡単に可能となっている。また、ダプルバスレフ方式となっているが、第一室と第二室に息抜きが設けられ、その度合いも音質調整のポイントとなっている。ボックス内部に挿入する吸音材の増減も、好みで種類や量を変えたり、容易にできる。

上部の変わった形に見えるボックスには、特殊配列のスピーカーユニットがセットされている。ここは、製作者のかなりのこだわり方式。演奏会場で聴いているようなリアルな音場を求めて、演奏の場で発せられた音波が、自室のスピーカーから耳に到達するまでの振る舞いを考察して、従来のオーディオの持つ矛盾を少しでも解消するための特許構造となっている。江川三郎氏が以前提唱した、スピーカーユニットの背中合わせの振動打ち消し構造も活用、音質の向上に大者く貢献している。

コンパクトサイズで手軽に使えるこのスピーカーシステムは、テーブルや棚の上でバランスした音調を狙った設計ということで、楽器や声楽などの純度の高さ、ニュアンスの豊かさは特筆ものといってよいだろう。

(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●設計・製造
合資会社 田中材木店
代表 田中敏夫
東京大田区東六郷2-1-7
TEL 03‐3735-3311
FAX 03-3735-3314

●販売
コイズミ無線有限会社
営業時間 10:30〜19:00
東京都千代田区外神田1-15-6 ミツウロコビル5階
tel:03-3251-7811
fax:03-3251-7814

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  • 型番
  • 価格発売記念価格 \22,000/1セット
【SPEC】
両耳クロストーク・キヤンセル方式(PAT.2650668)
ダプルパズレフ方式(第一室、第二室分離型)
インピーダンス 4Ω  最大入力 11W
サイズ117W×240H×220Dmm