ケーブルブランド探訪記(トランスペアレント編 その8)

2001/08/01
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OPUS MM Speaker Cable
●オーディオ史上最強のスピーカーケーブルを紹介!

第8回目は、はトランスペアレントが誇るケーブル/ネットワーク・トポロジー、ダンピング/サスペンション・ノウハウなど、独自の最新ケーブル技術を極限まで追求した最高水準のスピーカーケーブル「Opus MM (オーパス)」をご紹介する。
ケーブルはわずかではあれ、それ自身がL/C/R成分を持つ。そしてそれは、ある時定数の電気的共振回路を形成し可聴帯域内で信号に作用しスペクトラムを滲ませる。また、外部からのRFノイズを誘い込むアンテナとしても働き、微小信号を変調させる。
同モデルは素材と構造の根源的な見直しに加えて、そうした電気的時定数を、線材の種類や長さごとに個別に最適化して補正する並列ネットワークを搭載。信号経路を一切邪魔せずに、ロスなく共振とRFノイズを除去してオーディオ信号の伝送忠実度を格段に向上させる仕組みとなっている。主な特徴は以下をご参照いただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)

●「Opus MM (オーパス)」
(ケーブル ) 
ケーブルの内部はスピーカーケーブルとしては異例とも言える極太リッツ線構造を採用。銅線を1本ずつインシュレーションし、撚り合わせて束ねるというその手法は、製造工程と端末処理工程において極めて高価な代償を求めるが、抜群の過渡応答、群遅延少なさなど、優れた裸特性を実現。OPUS MMでは、+/-それぞれのケーブル1本当りに、射出成型後に丁寧に表面研磨された純度99.999%のOFC銅線を高純度ポリプロピレンで堅固に絶縁処理した12本の芯線によって構成し、低ノイズ低共振を達成。またトータルゲージは実に9AWGに及び、大電力のハンドリング性能をより高めている。スペードラグには驚異的な低接触抵抗のテルリウム銅+金メッキの端子を採用し、パワフルで同時に高いS/Nを獲得。
(ネットワーク)
Reference XLで達成されたコンピューター解析と工作精度をさらに高めた先進のネットワーク技術を搭載。それは、オーディオ信号のパスバンドのリップルや位相を乱さない高度なRFフィルターで100kHz以上の高周波を効果的に除去し、同時に2kHz前後に発生する共振を15Hz以下に押し下げる。抵抗誤差百分の一Ω、キャパシタンス誤差百分の一pFにまで追い込まれる内部素子のバリューは、極めて静粛な環境の中にあるトランスペアレントの新しいミュージック&フィルムスタジオでのヒアリングテストの結果に基づいて決定。
(コンポーネント)
ネットワークは、素材や構造だけでは逃げ切れないケーブルそのもののL/C/R効果がもたらす特性の乱れをキャンセルし、理想のケーブル伝送性能を回帰させるよう作用する。そのため、コンポーネントの各パーツはトランスペアレントのカスタムデザインによる高精度な特製品を投入。ネットワーク解析の結果を誤差なく忠実に動特性に反映させている。

(ダンピングとサスペンション) 
効果的な制振とサスペンションの技術は、スピーカーからの激しい空気振動や床からの振動によって生ずるケーブルとネットワークの共振を防ぎ、音楽の微妙な響きを汚染から守る。Opus MM のネットワークは共振阻止のため、大きな質量を持つエポキシ・ダンプ材のカプセルに封入されている。しかしながら、モジュールはそれ自身かなり大きく重いため機械的共振を完璧に取り去るには、なおこの大きさのエポキシの量をもってしても不十分といえるが、一方で実用的大きさと重さというものを無視するわけにはいかない。
そこで、選ばれたのがカーボン・ファイバー。優れたダンピング効果をもつ薄く強く軽いカーボン・ファイバー皮膜によってカプセル全体を包み込むことで大きさ重さをこれ以上増やすことなく残りの共振要素はすべて取り除かれる。
ネットワーク・ポッドは分厚いアクリルの台座に乗せられ、レベル調整が可能な4本の重量級コーンの足によって支えられる。OPUS MMのこうしたダンピング/サスペンション技術はローレベルの再現力とダイナミックスの表現力に大きく貢献している。
 
【トランスペアレント社のプロフィール】
1980年に設立されたトランスペアレント社は、電気的静特性と音楽信号伝送特性の不整合性から、ミステリアスに扱われがちだったオーディオケーブルを動特性の徹底した解析に基づいた正攻法によって一つのコンポーネントとして完成させた注目のケーブルメーカーであり、米国のハイエンドオーディオ界では既に圧倒的に高い評価を得て不動の地位を築いている。

【トランスペアレント社のケーブルの特徴】
トランスペアレント社のオーディオケーブルは、優れた製法と独自のネットワークシステムの搭載を特徴としている。ネットワークは、ケーブル内の帯域特性コントロールによってEMノイズを一掃すると同時に、帯域内共振を抑えてフラットな周波数レスポンスを獲得し、ケーブルそのものの電気的な「くせ」を剥ぎ取って、透徹で実在感に溢れるダイナミックなサウンドを実現する。

【トランスペアレント社のケーブルの構造】
長さと構造に合せて特性を最適化した厳格なハンドメイド品高精度に抽出されたシングルゲージのOFHC無酸素銅を入念に撚り束ねて焼きなまし、表面を平滑かつ均一に仕上げたうえで、さらに絶縁体コアを軸に複数の束を正確に束ねるという製法を採用。
また、ラインケーブルの絶縁体素材には空気に次いで優れたインシュレーション効果を持つ精密成型されたテフロンを、そしてスピーカーケーブルには屈曲性に優れ高いインシュレーション効果を持つポリプロピレンを用い、曲げやねじれによる僅かな特性変化をも防止すべくジャケットを圧力成型で、すべての芯線を緊密で安定した状態に保つ。
さらに全てのアッセンブリー工程では、含有率2%の銀入りハンダを適正にプリヒートさせた芯線にすばやく融解させ余分な熱を加えない熱制御手法による厳格なソルダーリングテクニックを導入し、特性管理を徹底させています。また、ネットワークシステムには、それぞれケーブル長に応じた時定数の厳密なマッチングが計られている。

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OPUS MM8 (2.4m、ペア) \2,700,000(税別)   
OPUS MM10 (3m、ペア) \2,800,000(税別)
*仕様は改良のため予告なく変更することがある