幕末の侍が現代にタイムスリップ! “斬られ役”として第二の人生を歩む、侍の生き様と覚悟
ミヤザキタケルサブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2024年公開の『侍タイムスリッパー』をご紹介します!
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『侍タイムスリッパー』
(配信:Amazon Prime Video U-NEXT)
(C)2024未来映画社
低予算の自主製作映画ながらも口コミで話題を呼び、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞など数々の賞に輝いた安田淳一監督作品。
幕末の京都で長州藩士を討つよう密命を受けた高坂新左衛門(山口馬木也)は、斬り合いの最中で落雷に打たれてしまう。目が覚めると現代の時代劇撮影所へとタイムスリップしており、守ろうとしていた幕府が滅んだと知り愕然とするのだが……。
映画に限らず、あらゆるジャンルにおいて最早やり尽くされた感も否めないタイムスリップもの。しかしながら、タイムスリップした侍が現代の時代劇撮影所で“斬られ役”として第二の人生を歩んでいくという斬新な設定、徐々に現代に適応していく侍の姿を丁寧且つコミカルに描いていく過程で生じるリアリティ、それらだけでは終わらない意外性ある展開の数々など、既存のタイムスリップものとは異なる魅せ方や創意工夫が大いに光る本作。
ともすれば、どんな事態に陥ろうとも人は再び歩み出せるのだということを示した希望の物語でもあり、衰退の一途を辿る時代劇への愛とエールが込められた物語でもある。現代へと行き着いた侍が辿る道筋と境地を、是非ご自分の目と心で見届けてください。そこには意外な感動が待っているかもしれません。
(C)2024未来映画社
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| ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。 |
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