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公開日 2020/07/17 06:30
【特別企画】システム全体への波及効果も確か

オーディオ機器に“潜らせる”だけ。ティグロンの制振アイテム「TR-Pad-EX」を試す

林 正儀
■制振焼き物を3点組み込んだチューニングパッド。アンプやプレーヤーの下に潜らせて使用

ティグロンのチューニング系アイテムとしては、設置面での複合共振をプロのノウハウで強力に排除する「D-ren Pro」の効果に驚かされたものだが、まったく発想の違うチューニングパッドがお目見えする。今回紹介する「TR-Pad-EX」がそれだ。


TIGLON
TR-Pad-EX

制振アイテム 18,000円(税抜)
サイズ:幅120mm×奥行80mm×厚さ6mm

今回は一切コンポに触れず潜らせるだけ。オカルトじゃないかと言われそうだが、説明させてもらえばレクストの「R-Pad」(機器の上に置く)を母体として、牛皮内の制振焼き物を1個から3個に増量。小型吸振器の発展形である。これとティグロンの電源ケーブル「TPL-2000A」で培った帯電防止や定在波処理とを巧妙に合体させ、バージョン4までチューニングにこだわったそうだ。


「TR-Pad EX」の裏面。 3つの動吸振器を巧妙に相互干渉させて共鳴させ、制振効果を強化させている
私は『季刊・AudioAccessory』の175号で、「載せる、潜らせる」系の最新ジャンルアクセサリーを数多く試聴したが、科学的な作用の説明はともかく、非接触系での効果にはうなずけるものがあった。

このTR-Pad-EXは楕円形のパッド状である。表裏があり、ティグロンのロゴが上面に来るように設置する。機器のセンターから1センチ手前(リスナー側)と指定されているが、神経質になっても困る。ここではパッドを2個使い、CDプレーヤーとプリアンプで試した。

まずは単独でCDプレーヤーで試したが、まったく別物の音になった。足もとから空気が澄み出し濁りが消える。音色は明るめに展開し、声や楽器の音域の素晴らしくナチュラルな広がり。こもりのないスパっときれいなヌケ方は、定在波対策の効果だろう。

プリアンプに加えたところ、S/Nや分解能、そして音場再現にもグンと遠近の深い、かけ算的な効果がみられた。ここでも機械に触れた抑圧感や抑えこまれた感じがなく、すべてがオープンな展開である。空間全体がダイナミックに拡張されて、彫りの深い実像感と生音そのものに近づく感じだった。

アナログやハイレゾ機器もぜひ試すべきだ。音溝はさらにデリケートにその響きは濃密でつややかに。DSD音源の精密でスペクタクルな音場にもすっかり魅了された。システム全体への波及効果も確かでこれは手放せない収穫だ。



本記事は季刊・オーディオアクセサリー 177号 SPRINGからの転載です。本誌の詳細および購入はこちらから。

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